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2017年08月27日

天正と昭和・二つの「遣欧少年使節団」

天正と昭和・二つの「遣欧少年使節団」 〜ああ『ベストカー』では書き足りないぞ!〜





 出来上がったばかりの『ベストカー』(9月26日号)を3冊、発売前日に、編集部で受け取った。たとえ見開きの2ページとはいえ、わたしのまとめた三本和彦さんとの対談ページである。いそいそとプログレを走らせて音羽へ向かった。

 三本さんといえば、カーグラフィック誌の故・小林彰太郎さんと並んで、この自動車メディア業界の草創期から、真っ直ぐで辛口なご意見番、プラス見識の持ち主として光彩を放ってきた御仁。活動の場が、こちらが「ベストカー」に取り組んでいるときは「ルボラン」、「ベストモータリング」に専念していた時代はTV神奈川の「新車情報」に、といった具合で、いわば「ライバル関係」にあった。

 それが時は流れ、今ではその三本さんが『金口木舌』とタイトルした月イチ連載でわたしの「お宝ふるさと」を盛り上げていただいている。



 そんな時、32年前に三本さんから頂戴した一通のペン書きの葉書が、ひょっこり見つかった。さまざまな三本さんとのふれあいの記憶が一挙に蘇る。で、早速、今のベストカー編集局長の宇井弘明さんを通して、会ってお話しできないだろうか、とプロポーズしたのが夏の始まる頃だった。

 そこからの流れは、ぜひ掲載された「ベストカー」9月26号の90〜91ページの『一通の骨董的三本葉書で蘇った《天正遣欧少年使節団》の記憶』で御一読いただけると有難いし、嬉しいのだが、何しろ編集部からの注文は「特別仕立て」と言いながら、ともかく2ページでまとめて欲しい、とのことだった。



 で、取り組んでみると、それは全く不可能な作業だった。1時間を超える「対談」は2ページにまとめられるほどコンパクトな内容ではない。それに第一、テーマの原点となった453年前の「天正遣欧少年使節団」のことを読者がどれだけご存知か。

 その辺の距離感をどう詰めるか。やっと2ページ分にまとめあげた原稿は、結局、一通の骨董的な葉書にこめられている「妖気」の部分をイントロにして、これから本題に入るところで「容量」がいっぱいいっぱいになってしまった。

 もうタオルを投げるしかない。編集部にそれまで書きあがっている原稿を、wordファイルでメール送信し、今回はここまでにして、残りは次号掲載というワガママがきいてもらえるかどうか、相談することにした。すかさず担当から「OK」の返信。この伝統のスピード感、いいねえ。

 そして−−−−第2回目の打ち合わせを兼ねて訪れた編集部で、やっと翌日発売の出来上がったばかりの「ベストカー」を手に取ったのだが、編集部の苦労の跡がありありと……。対談内容を生かすために、掲載写真をギリギリに圧縮せざるを得なかったようだ。そのため、このページのために用意した2葉の画像も、いまいち伝える力が発揮できていない。

a.1586年にドイツ・アウグスブルグで印刷された「天正遣欧少年使節団の肖像画」(京都大学附属図書館蔵)
b. 1985年4月催行のピレリ試乗会に招かれた日本人は錚々たる顔ぶれの14人


*左上=中浦ジュリアン、左下=伊東マンショ、右下=千々岩ミゲル、右上=原マルチノ、上段中央が少年達に終始付き添ったメスキータ師


*この中にいる、三本さん、徳さん、そして小生が探せますか?

 そうだ! この「史料」をわたしのWebページで改めて紹介したらどうだろう? その上でこの対談では説明し損ねている13〜14歳の4人の少年が、なぜ未知の先進国に派遣されたのか、九州のキリシタン大名の子弟と言われる4人の素性と、8年ぶりに帰国してからの激変の人生とか、せっかくの機会だから、触れてみたいではないか。

 イゴヨク忍ぶキリスト教。そうだ。基督教の伝道は1549年と憶えてきた。それからわずか35年ほどで、たとえ織田信長の強力なバックアップがあったとはいえ、なぜそこまで布教できたのか。そうした話に興味を持っていただくいい機会ではないだろうか。当然、彼らのヨーロッパでの足取りも、もう少し踏み込んでみたい。

 足取りといえば、ピレリに招かれた「400年後の遣欧使節」についても、改めて詳述するいいキッカケではないか。スーパーカーブームの震源地、モデナ(イタリア)での日々。モトGPの舞台、マドリッド郊外のハラマ・サーキット。ムズムズと蠢(うごめ)くものがある。

天正遣欧使節のテーマはキリスト教、昭和のそれは自動車。どちらもヨーロッパが発祥の地ではないか。この辺の繋がりに気付いた時、さらにモチベーションが高まってきた。


*ハラマ・サーキットの特設ウェットコーナーをP700装着のM635CSiで楽しむ小生

 このあと、第2回からは『瑠璃色の時代=青く澄み切った昔のクルマ業界』という素敵なタイトルを、編集部では用意してくれているという。心は弾ませて、歩調を合わせて、取り組めることを感謝したい。(以下、次回更新を待たれよ)

ブログ一覧 | 還暦+青春の21歳 | 日記
Posted at 2017/08/27 17:17:28

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この記事へのコメント

2017年8月27日 20:12
記事読ませて頂きました!
続きが非常に気になる展開です!

会談が2回の連載でも終わらなそうな印象ですが、次回の展開も楽しみにさせて頂きます(o^^o)

会談そのものが濃密だったと想像できる記事でした、その場にいるような引き込まれ感が味わえました!



コメントへの返答
2017年8月27日 20:52
早々と元気の出るコメント、ありがとう。
皆さんに興味を持ってもらえるなら、こんな幸せはありません。

もうちょっと、頑張ってみましょう。
2017年8月28日 13:40
遅ればせながら購入、拝読しました。
確かに2ページでは全く収まらないボリューム!!次号が楽しみです。三本さんのお手紙、粋だなぁと思いました。
コメントへの返答
2017年8月28日 13:47
今年のメディア対抗4耐では監督デビュー? ドライバーになる夢は来年にとっておく? 観戦しますよ。

対談の中身の方はどうでしょう?

自動車メディア業界の「とっておきの話」・・・続けると面白そうです。よろしく、よいしょシテください。

2017年8月29日 11:21
九月はどうも節目になりそうです・。
http://minkara.carview.co.jp/userid/2587122/blog/40313532/
http://minkara.carview.co.jp/userid/2587122/blog/40325475/
http://minkara.carview.co.jp/userid/2587122/blog/40325897/
俺が制服を着て苦労した時はなんだったのかなぁ・・。
http://minkara.carview.co.jp/userid/2587122/blog/38712849/
コメントへの返答
2017年8月29日 11:39
元気ですか。順次、拝見しています。そう、制服を着ていらしたのですね。

スペシャルブログ 自動車評論家&著名人の本音

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「活躍の証、敵地でのヒーローインタビューに3夜連続で選ばれた森下翔太がこの日もデイリーのTOP面を飾っている、然らばその対抗に誰を持ってこようか、悩んだ、第2面で初ヒットと攻守でハツラツぶり発揮の中川勇斗か。第3面で初回から3打席連続安打の近本か。それとも海の向こうの翔平快速弾か?」
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