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2017年11月30日 イイね!

プログレで楽しんだ『RJCイヤーカー選び』への道

プログレで楽しんだ『RJCイヤーカー選び』への道〜17年間も連れ添った「古女房」の「先進性」〜
 
 年に一度の『ツインリンクもてぎ』詣で。そのお供をどのクルマに指名するか、例年、考えを巡らせるのが楽しみだった。
  
 入会したての5年前は、昔の「日産レーシングスクール」修了生の誼(よしみ)でNISMOバージョンのフェアレディを指名した。これは衰えかけていた「走りごころ」を蘇らせるための、いわば「強精剤」だった。
 それから年を重ねて、昨年(2016年=2017年次)はこの国で最もホットなスポーツカー、R35 GT-R MY17で往復するまでになっていた。





 さて、今年は? 近頃、走行距離を全く稼いでいない、わがプログレにした。
 しっかり洗車をし、タイヤのエア圧をチェックし、オドメーターを見てみると「112869」でしかない。
 おっと、目出度く「111111」の1並びを記録したのはいつだったっけ。確か、3月3日にVOLVOの新世代フラグシップS90/V90試乗とガンさんとの面談をかねて、御殿場に向かって東名高速を西下している時だった。ということは、8ヶ月間で1700キロ強、つまり月に200キロ程度しか走ってないのだ。
 
 まあ、その辺のことは“『111111』 を走破したプログレ讃歌”に書き留めてあるので、よろしければ「こちら」へも、ぜひお立ち寄りを。

 さて、今回もRJCの盟友、飯嶋洋治さんが同行してくれる。11月13日午後4時ジャスト、最寄りの私鉄駅前ロータリーでピックアップし、目白通り・大泉JCTから東京外環へ。前年は新しいルート、圏央道・境古河ICで降りて、下道でツインリンクもてぎHOTELを目指したのはいいが、NAVIの設定がサーキット南ゲートへのルートとなっていたばかりに、闇夜の八溝山地で迷ってしまった。

 そこで今回は、まっすぐに東京外環から三郷JCで常磐道に乗り、水戸ICで下りるコースをとることにした。この日のステアリングは、思うところがあって、まずわたしが握った。

 東京外環は料金所を過ぎると、その先は和光ICを過ぎ、外回りと内回りが合流できる唯一のポイント、新倉パーキングあたりまでは地下道で、かなり大きなRをいくつも持つ片側3車線。そしてぽっかりと地上に飛び出すと、そこは川幅と河川敷がたっぷりな荒川の上。視界が一挙に開ける。

 実はこの区間で、久しぶりにわがプログレと一つになるつもりだった。ETC専用ゲートを抜ける。右側車線には先行車はいない。走行モードはpowerに設定。



 アクセルを入れる。クォーン。いい声でプログレのストレート6がエールを返して来る。お、カムの回っている感じ、悪くないね。こちらの踏み込みと一つになって、素直にダッシュするプログレ。踏みこんだ分だけ、こちらの望む速度域ヘと運んでくれる。足元で路面の継ぎ目を拾って、タイヤが嬉しそうにハミングもする。走行する車線を真ん中に移すのに先立って、チョイッとブレーキルペダルに左足を乗せ、ツンと減速してから革巻きステアリングを、目線を動かした分だけ左に切る。腰を切る感じでプログレは、鼻先を左に寄せて中央車線へ。右側をやたら元気なミニバンがパスしていく。

 墨田川の上流にあたる荒川を渡ったところが、美女木JCT。ここから常磐道に流入する三郷JCTまで20㎞である。片側2車線、最高速度は時速80㎞指定。時間は午後の4時半。大型車両の通行量はそこそこに多いものの、それぞれが適当な車間距離で走っていて、車速、ジャスト80㎞/hの流れ。ナビシートの飯嶋さんはのんびり車窓からの景色を楽しんでいる。では、では……。こっそりと、プログレならでは、の「秘技」を仕掛けることにした。




 
 まず左手で走行パターンを通常モードに戻し、次に右手を、そっとステアリング奥の右下レバーに伸ばし、さらにその右先端にあるクルーズコントロール・メインスイッチをチョンと押し込んで、システムをONにしてやる。と、メーター内下部のディスプレイに「レーダークルーズコントロール待機」を表示する「READY」がつく。そこでスイッチレバーを下げてから手を放してやった。

「CRUSE」に入った。セットされている車速を「75 km/h」と伝えてきた。 
同時に先行車との車間距離を「長・中・短」の3段階のうちの「長」がマークされている。車間距離は約55m。これでは少々かったるいので調整が必要だ。「CRUSE」の右隣の切り替えのスイッチで、車間距離が約40mとなる「短」になるようにプッシュする。

 準備は完了した。川口中央ICから川口ICまでの区間は片側3車線となる。中央分離帯寄りの追い越し車線は先行車がかなり前方を走っている。ここはアクセルを踏み込むのではなく、スイッチレバーを上に押し上げ、設定速度を行けるところまで持っていく……。



 90、95、100。そして車速を設定したいメーターの数字は108で頭打ちになった。すかさずレバーを離すと、それまでの設定速度が75km/hに固定されていたプログレの加速が始まった。体感できるほどではないが、回転計がクッと頭を擡げる感じで、動きが逞しくなった。

 先行していた大型トラックの後ろ姿が大きくなって、プログレがすっと肩の力を抜いた。フロントバンパーに2個のレーザーレーダーセンサーが埋め込まれており、先行車のリフレクター(反射器)からはねかえったレーザー波を検知して、その車間距離を適切に保つよう、電子制御スロットル装置がエンジンブレーキを行使して、適正速度に減速し、巡航させるのである。



「へぇ、プログレのクルーズコントロールって、いい感じじゃないですか」
 飯嶋さんも気がついていたのか。
「でしょ? TOYOTAの電子制御技術が、すでに20年前には、ここまで来ていたンですよ」
「なるほど、ですね」

 去年から日産セレナ、VOLVO S90といったパイロットアシスト、運転支援システムが売りのNewカーを、積極的に同乗試乗をして来た飯嶋さんとのコンビ。お互いが何を感じ取っているか、すぐに共有できるのが嬉しい。

 E4 東北自動車道と分岐する川口東 ICを過ぎ、草加ICあたりから、東京外環道は再び快適さを取り戻し、オートクルーズ・ドライビングをゆったりと楽しんでいるうち、ある実験を思いついていた。

 この先、西三郷ICを過ぎると、東京外環道と分岐して常磐道へとアプローチしていく左回りのコーナーがある。そこを、クルーズコントロールをセットしたまま、走り抜けようとしたらどうなるか。それは単なる度胸試しに過ぎないのだろうか。

 左側車線に寄った。念のため、車速を控えめに80km/hと低く設定し直しておく。うまい具合に前方をTOYOTAシエンタの特徴ある後ろ姿が、まずまずのペースで走っている。慣れて来たせいか、その先鋭的なデザインも都会の景観に素直に溶け込んでいる。このまま、常磐道へ向かってくれれば好都合。追従した。



 常磐道への流入ポイントが見えて来た。シエンタが先導する。こちらの車速はまだ80km/hのままだ……。
 コクンとタコメーターが呼吸する。減速制御はエンジンブレーキのみで操作されるので、タコメーターの針の動きで、ブレーキングのタイミングとその踏み代の程度がわかる。

「あ、やっぱりいい感じに減速して行きますね」
「うん、ここからが見ものです」
 
 ここの流入路は、横浜・大黒パーキングにあるようなグルグル回っていくループ状ではなく、直角に交差するルートに合わせたカーブが一つ。したがって、走行途中にこちらから修正することなく通過できるはずだ。ただし、過信は禁物。先行車の減速度合いが大きい場合や他者の割り込みなどによって、十分な減速ができない状態で先行車に接近した時は、警報ブザーが「ビビビビッ」と鳴り、同時にレーダークルーズディスプレイが点滅することになっている。


*三郷JCT (GOOGLE earth map)

 流入路への進入が始まった。幸い、割り込みもなく、先行するシエンタのドライバーもスムーズなコーナリング・ワークで抜けていく。プログレは接近するたびに、ク、ク、クッとエンジンブレーキ操作をやってくれ、こちらのステアリングワークと一つになってくれた。荷重移動のコツをどこで会得したのだろう。

「うまい! こっちの頭が全く揺れない、気持ちのいいクルーズ・コーナリングでした」
『自動車エンジンの基礎知識』『自動車メントとチューニングの実用知識』(どちらも日刊工業新聞社刊)の著者・飯嶋さんに褒められたわがプログレ。実は17年間近くも一緒に暮らしながら、その自動ドライブ装置の真価を見逃していた小生。まあ、「イヤーカー選び」に赴くとあって、自分の「物差し」を洗い直すいい機会をくれたと、感謝し、惚れ直した次第である。 

 時計を見る。16時35分。もてぎのホテルには、少なくとも19時には着いて、19時30分からの前夜祭を兼ねた懇親会に備えたい。それまでには、途中で夕食をとっておかねばならない。

 そろそろ、適当なところで、飯嶋さんとドライバー交代もしたい。
 何の問題もなく流入した常磐道は、水戸ICまで82km。少しペースアップしなければ……。 (この項、続く)
Posted at 2017/11/30 01:21:31 | コメント(4) | トラックバック(0) | プログレSTORY | 日記
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何シテル?   08/06 09:17
1959年、講談社入社。週刊現代創刊メンバーのひとり。1974年、総合誌「月刊現代」編集長就任。1977年、当時の講談社の方針によりジョイント・ベンチャー開...
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