皆様、優等生的なバイクメーカーと言えば?、と、聞かれたら普通はホンダと答えるかと。
でも、ホンダってしれっとやらかす会社だったりもします。
後ろのピストン1気筒が熱暴走で逝きやすい「名前を言ってはいけないこの人」とかw。
あと、ホンダって自社製品に自社製品の天丼をかまして片方潰してしまうのも多かったり、ねえ、NSR50キミの事だよw、モンキーRをたった2ヶ月後に潰した戦犯、あと、意外と熱虎舞竜じゃねーよ熱トラブルが起きやすかったりね、ホンダのバイクの故障はだいたい熱に起因するのが多いんです。
個人的には、優等生的バイクメーカーはヤマハだと思うんです。全くやらかしていない訳では無いのですが堅実なイメージがあります。
そんな堅実なメーカーが作った堅実?なバイクをご紹介。
【YAMAHA ZEAL】
「ヤマハ汁」です・・・・めっきり寒くなって温かい汁物が美味しい季節に・・・違っ、「ジール」ですから!。
1991年のデビュー、カワサ菌のゼファーがエンジンヘッドからオイルを滲ませながら開いたネイキッドという世界、250クラスにも波及してそれまでレーサータイプのための水冷直列4気筒エンジンは、シンプルな形のバイク逹に搭載されるようになりました。スズ菌の山賊、カワサ菌の子馬、ホンダのユダ・・・違っ!などなど、ヤマハはわりと「後でキレる子」ですからただ傍観していたわけではありませんでした。
よし、ウチも作るぞ!と満を持して250ネイキッド界へ殴り込んで来たわけですが。
えーっと、何ですかねこれは、右側二本出しの4-2-2マフラー、躍動感?に溢れるデザイン、使い勝手に優れた収納の数々、そしてラジエーターシュラウドに穴・・・それダメぇ~!、このシュラウドの部分に穴があるバイクは販売面で爆死するというバイク業界の呪怨が・・・ん?、穴は二つじゃなくて一つか
このラジエーターシュラウドに「穴が二つあるバイク」は軒並み爆死するんですよ、本当にね、スズ菌の宇宙海賊250とか、ホンダの・・・(ああっ!2車種もいる!w)とかね。
さて、スペック
水冷直列4気筒DOHC16バルブ、排気量249cc、最高出力40馬力です。
エンジンは所謂ヤマハの【イズム】(違うか)であるジェネシスエンジンです、シリンダーブロックが前方へ35度前傾しているヤツですね。
エンジンの提供は
こちらのFZR250Rから、16500以上の高回転エンジンですが、ジールに搭載する際には15000回転に抑え、その分中~低速側を太らせる処置を行っています。
また、ヤマハのお家芸【イズム・・・じゃないって】である、高回転エンジンで中速トルクが細くなりがちなのを補うための排気デバイス「EXUP」も外されました、その代わり4-2-2の排気レイアウトにしてEXUP無しでもトルクが細くならないようにしています。
デザイン面ではモチーフは「ジャンプするイルカ」からとのこと、新しい形ですが、ん?、この尻が下がるような形はどこかで・・・。
この謎を解く鍵は形式名にあります、汁(違うって)の輸出仕様の形式名をご存知ですか?、実は「FZX」なんですよ、意外と知らない方のほうが多いかと。
フルネームで書くと「FZX250 ZEAL」そう、実は
FZX750の流れを汲むデザインなんですね、大型教習ではクソお世話になりました!、まあ、4気筒750でVMAXを作ろうとしてコケたバイクなんですが(紹介済)。
つまり極論ですけど、汁(しつこい)とは「小さなVMAX」なんです・・・はい、言い過ぎましたw、でもデザイン的にはその流れの中にいるバイクなんです。
その乗り味は正に滑らか、鞭を入れればピックアップの良さにFZRの血を感じる事ができます(乗った事はあります)、でも脚が柔らかいんですよね、攻め気味にすると柔らかい脚が暴れて怖いっす、でも普通に乗るぶんには全くストレスを感じませんでした。
タンク前方には小物入れが付いていたり(申し訳程度のスペースで小銭入れと言われていますが)、シート後部にA4サイズの書類が入るバックをつける事ができたりと使い勝手は良い、また、特筆はその足つきの良さ、シート高が低いので(なんと735mm!アメリカン並み)両足ベタベタで足の裏全体が地面に接地する安心感、実際女性ライダーにも好評なバイクでした。
さて、ヤマハが後だしジャンケンで出したバイクは売れる・・・はずが正直この汁(もういい)はやや爆死しました。
原因はそのスタイル、一応VMAXやFZX750の流れなんですけど、その尻下がり(に見える)スタイルが敬遠されてしまいました。実際に見ると結構お尻は上がっているんですけどね、上記した他社のこの頃の250ネイキッドに比べるとお尻が丸いのです、それが尻下がりに見える原因になっています。
しかし、1999年までの生産と比較的に長い生産期間でそれなりには売れていた・・・のかな?、いや、それは違います。ヤマハさん正直この250ネイキッド市場には本気を出さなかったからモデルチェンジをしなかっただけみたいですね。
トラブル的にはFZR250Rに比べるとキャブも変えてあり、中~低速に振った特性が逆に仇になっています。ノーマルだとキャブの燃調が濃すぎるそうで始動性がイマイチ、また4サイクルなのにカブりやすいそうです、4000回転あたりで特にその症状が顕著に出るとか。
対策としては、キャブのセッティング変更でニードルを2段上げてあげると嘘のように解消するそうです、ただ、中~低速のトルク感は薄くなるそうですが、汁カブり(コラコラ)にお悩みのかたはお試しあれ。
さて、中古市場ですが。
安くて20万円あたりから、走行距離3万キロが一つの指標ですね、その距離を切る物は35万円あたりとなかなかリーズナブル、高くても40万円は行かないぐらいですね。
ネイキッドブームに乗りヤマハが出した250マルチの力作でしたが、ちょっと気合いを入れすぎたのかそのスタイルが受け入れられず販売的にはイマイチでしたが、人と違うのに乗りたい、乗りやすい250マルチが欲しいあなたに応えてくれるバイク、それがヤマハ ジールです。
イジるなら?、まずはハンドルをもう少し下げて、マフラーは片側二本だしのまま交換できるメガホンタイプがあれば、ちなみに荒業、FZR250Rのエンジン、キャブを変えればほぼそのままジールに搭載できるそうです。激っ速い250ネイキッドが作れるかもですね。
Posted at 2018/12/23 22:07:16 | |
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