お久しぶりになりました。
道東方面への長期出張終了です。
出張期間の途中で、阿寒湖畔の路上でポルシェベースのチューンドカーである「ゲンバラ アヴァランシェ」(アバランシェとかアバランチェと表記されることも、つまり「雪崩」のことです)に遭遇するという素晴らしいハプニングがありました!(;゚∇゚)。
最高出力820馬力のまさに雪崩のような怒涛の出力、価格は4500万円(から)、カラーはこの画像の色で排気音は最早F1カーでしたよ。
尚、ポルシェをチューニングするチューナーの有名どころは「RUF」(ルーフ)と、上記の「GEMBALLA」(ゲンバラ)、そして「STROSEK」(シュトロゼック)が三大巨頭ですね。
ちなみにゲンバラはどちらかと言えば「ボディメイキング屋」さんでして、上記のアヴァランシェも車体は全体の幅がかなり拡大されています、でも、エンジンチューン自体は上記のRUF(ルーフ)が担当していたりします。
ゲンバラのクレスト(エンブレム)、地球儀のようなマークですね。よく見ると「デザイン」の文字が入っています、そう、メイン業務はカーデザイナーさんなのです。
尚、アヴァランシェのリヤビューはこうなっています。やはりデザイン屋さんだな。
では、閑話休題、今回は国産の軽自動車から行きます(この落差よ・・・とか言わないw)。
ダイハツ渾身の1台、それの初代です。二代目は現行車なんですけどね。
【DAIHATSU COPEN】
「ダイハツ コペン」(初代)です。
形式名だとLA-L880Kですね。
1999年の東京モーターショーにコンセプトカー「KOPEN」(この時の車名はKから始まっていました)として展示されたのが初出。
2001年の東モにCOPENと改名して展示、この段階で量産前提になっているのがわかります。
そして、2002年にダイハツから初の軽オープン2シーターとしてデビュー、案外昔のお話なのです。
ルーフ(屋根)は幌では無く、なんと電動油圧式による格納式ルーフを装備、この時代に外車の高級なオープンモデルの装備だった物を、200万円台の軽自動車が装備したとしてかなり話題になりましたね。名称はアクティブトップと申します。
同年9月に、人力による着脱式であるデタッチャブルトップも追加されています、メリットは電動機構が無いぶん軽量であること、尚、こちらは受注生産でした。
では、スペックを。
水冷並列4気筒DOHC16バルブインタークーラー付きターボ、排気量659cc、最高出力64馬力です。
はい、実は初代は軽自動車としては珍しい(他は当時のスバルぐらい)4気筒エンジンなのです。現行の二代目コペンは3気筒エンジンですよ。
フロントエンジンで駆動方式はFFのみですが、4気筒エンジンによる振動の少ない滑らかな回転と相まって走りも楽しいそうです。
4ATと5MTが選択できて、5MTにはなんとオプションですがトルセンLSDの一種であるスーパーLSDも装着することが可能、このスーパーLSDは栃木富士産業(現GKN)社製で、雪や氷の上では駆動力を失いますが、とてもマイルドで滑らかな効きかたをするそうで、気難しさは無く一般路での使い勝手も良いLSDなんだそうです。最近は同じダイハツのエッセのチューニングパーツとして流用するのが流行っていますね。
このように、他社の軽2シーターオープンのようにFRやMRではなくFF駆動なんですが、4気筒エンジンということもあり走りの面でもひけをとらない車なのです。
電動オープン機構を作動させた状態、案外見たことが少ないのでは?、このようにリヤセクションが大きく開いてルーフを格納する方式です。
尚、このオープン機構はダイハツの手による物ではなく、ドイツのベバスト(Webasto)社とイタリアのピニンファリーナ社が共同で設立したOASys(Open Air System)社の手によって開発されました。つまりオープン機構は外国製だったわけですね。
さて、この初代コペンは2002年~2012年と約10年もの間生産販売されていて、大きな変化はデタッチャブルトップモデルの廃止と格納式アンテナの廃止(後はグリル形状の小変更)ぐらいなので、どの年式でも楽しめるという強みがありますが、その分だけ特別仕様車の種類も豊富なのです。
「ファーストアニバーサリーエディション」
シートヒーター付きの茶色いレザーシートなどです。
「セカンドアニバーサリーエディション」
レカロシートや赤と黒を基調とした内装などなど。
「タンレザーエディション」
シートヒーター付きの茶色いレザーシートなどです。
「アルティメットエディション」
ビルシュタイン製の足周りとBBS製の15インチアルミホイールなど。
「アルティメットエディションIIメモリアル」
アルティメットエディションの内外装装備がさらに充実したもの。
「アルティメットエディションII」
上記の車名が改名されたもの。
「アルティメットレザーエディション」
アルティメットエディションに黒またはアイボリーの本革スポーツシートなどを追加したもの。
「10th アニバーサリーエディション」
「10th ANNIVERSARY」のロゴとシリアルナンバーが入ったアルミプレートと、赤ステッチの本革スポーツシートなどです。
このように生産期間が長かったため、様々な特別仕様車があります。
アルティメットレザーエディションのレカロシート、かなり本格的なセミバケシートです。カラーリンクも良い感じですね。いや、このシートスイスポに欲しいな!。
つまり、生産が終わった今は、中古から自分好みのコペンを探してよりどりみどりに選べる状態なんですよ。
パワーアップもタービンやインタークーラー交換やロム交換で可能、足周りも様々なパーツや補強も可能で
エアロも様々なパーツが出ています。そう、初代コペンはまさに今が旬なのです。ポルシェ風味や初代ニュービートル風味にも出来ますよ。
また、輸出用として。
1300ccのNAツインカム(同社のストーリアの物)エンジンを搭載したコペン1300もありました。特徴は若干伸ばされた車体とボンネット上に大きめのパワーバルジ(つまり膨らみですね)があること。
これはたまーに中古で出る事があります。主に欧州へ輸出されていて、イギリスは日本と同じ左側通行ですから勿論のこと、ドイツでも右ハンドルでの販売だったそうです、45mmほど車体全長が伸びています。
そこから更に1400ccに排気量をアップしてチューニング、幅もさらに70mmほどワイドになった
コペンZZも製作されました。残念ながらZZは販売されませんでしたけどね。
上記の通り2012年をもって10年間の歴史にピリオドを打ち、2年後の2014年に
DBA-LA400K型の二代目コペンが登場、現在に至っています。
3気筒エンジンになりましたが、ボディ剛性は初代(剛性不足が泣き所でした)に比べると格段にアップしていて、チューナーから補強がいらないと言われるほどです。
旧型風の外装を付けたセロや。
トヨタの手によりボディ剛性や足周りなどを強化、LSD標準装着のGRコペンもあります。
個人的には現行ならセロが好きですが、やはり初代の4気筒エンジンが良いですね。よって乗るなら初代です、ボディ剛性は補強すればよろしいので。
さて、中古市場。
何気に初代初期型は既に20年選手で、もうヤングタイマーと呼べる域に達していたりします。
下は初期の過走行気味のATで40万円台から、上は10thアニバーサリーやアルティメットエディションの走行少な目あたりで140万円~180万円あたりと、結構幅が広いです。
ただ、マフラー周りの錆び、オープン機構の不具合があったりと程度もまちまちだそうで、走行距離より内装の荒れとかオープン機構がちゃんと作動するか、この辺を良く確認しましょうとのこと。
つまり、走行距離で判断するより、ちゃんと先代オーナーが手をかけて整備していたか?、これが一番重要だそうです、
尚、ATとMTの比率は6:4とのことで、他社のかつてのABCトリオよりAT率が高いそうですよ。
1300ccもちらほら見つかりました。
ダイハツが持てる力をふんだんに使って、打倒!ABCトリオ(AZ-1、ビート、カプチーノ)ではなくて(デビューした頃にはABC共に居ませんでしたし・・・つまりまたヤ○ハばりの後だしジャンケンw、ダイハツも得意ですから)、真の目標にしていたのは軽自動車で打倒!マツダロードスターだったそうで目標とその志は高く、実際に質感も良く、FF駆動でしたが走りも良くて、そしてたとえ生産コストが高そうで1台造ると赤字じゃねーの?とまで言われても、万人に愛されてダイハツのアイコンにもなった小さくて可愛いスポーツ2シーターオープン、それが、ダイハツ コペン(初代)です。
所有するなら?、そこはやはり5MTでスーパーLSD付きでしょ。
無難に10thアニバーサリーか、レザーエディションあたりが良いのでしょうけど。イメージカラー的にはシルバーかな。
でも、個人的にはこのタンレザーエディションのグリーンメタリックも良いなぁ。
これにさらに
このアストンマーチン風のグリルと、ダブルパンパー(前後)とクラシカルなワイヤースポークホイールを履かせてATで流すのも良いかも?。歳ですからねw。
尚、パーツ供給は今のところは全く問題無いそうなので、50~60万円あたりの過走行気味個体を買って、更に100万円ぐらいかけてエンジンからボディまで全部バラして、レストアするのもアリだそうです。
パーツがあるのはありがたいことですね、初代コペン専門のショップもありますし、中古価格がじわじわと高くなって来ていますから、初代コペンは今が買いかもですよ、可能ならセカンドで欲しいな。