さて・・・
褒め言葉です・・・スズ菌。
今回のは好きなバイクというか、こんなのあったんだというか、恐らく大半の方々は知らないバイクかと。私もわりと最近まで知らなかったバイクです。
【SUZUKI GSX1100G】です。
もう既に何それになっているかと、でも、とある超有名な方の(多分元?)愛車だったりと知っている方は知っているバイクなんですよ。
1991年のデビュー、海外輸出専用モデルとして誕生しました。ですので逆輸入以外での国内販売はされていません。
さて、その姿は・・・
なーんか既視感のある形だよね君、なんだったっけな?
ああ・・・お前か。え、誰?、VX800ですよ!。邪メリカンのVツインエンジンをヨーロピアンなスタイルにブチ込む暴挙に出たヤツ。これでもスズ菌初の国内販売オーバー750ですよ!、正直売れませんでしたけど(紹介済)。形はほぼコレやないかーい!w。
スペック
【油冷】(スズ菌の精神!)並列4気筒DOHC16バルブ、排気量1127cc、最高出力100馬力です。
エンジンの前にあるのはラジエーターではなくオイルクーラーです。【油冷】(スズ菌魂!)ですから!。
その心臓の供給元は油冷最終のGSX-R1100、そう、本来なら140~150馬力級のエンジン、つまり今度はスーパースポーツの油冷4気筒エンジンをヨーロピアン?な車体にブチ込む暴挙に出たよ!ということですね。それもVX800の発売からたった1年後にね・・・。馬力は点火やキャブレターの変更で100馬力へ落とされていますが、その分トルクが太くなっているので直進加速は良いそうで、油冷のエンジンフィンが美しいです。
足回りはフロント43Φの正立フォーク、310mmのダブルディスクに対向4ポットのブレーキキャリパー✕2、リヤはフルフローターの1本サスで296mmのシングルディスクに対向2ポットのブレーキキャリパーです。なかなか良いモノを持っていますが、側面画像を見るとわかりますけど、フロントフォークがかなり寝ています。キャスター角が邪メリカンレベルなんです
・・・VX800と同じように、つまりコーナーをヒラリヒラリとは無理です、ホイールもフロントが18インチでリヤが17インチとフロントのほうが大きく直線番長なタイプですね。1100刀もそうでしたが。
駆動伝達はシャフトドライブ、まあ、スズ菌の末尾にGがつくバイクはシャフト装備が多いんですけど、ご多分に漏れずコイツもシャフト採用です。
ハンドルポジションもかなりお高め、寝ているキャスター角といいお前はヨーロピアンなのか邪メリカンなのかどっちつかずなスタイル・・・ああ、その辺はやっぱりVXと同じだよなお前w。
ヒラリヒラリとが難しい理由はそれだけではありません、何せこの子乾燥重量で259kgあります・・・重てぇな!w。装備重量だと280kgを越えるそうです。
上記の通り輸出専用モデルで、日本には逆輸入の形でしか入ってきていません。いったい何台入ったのやら?。
ちなみにカウルやらパニアやらがオプション設定でありまして、フルオプションを装着するとどうなるか・・・
スゴく・・・大陸横断ツアラーですw。
いや、もう最初からコレで売ったほうが良かったんじゃね?、素の状態よりかはまだ常識的なスタイルだと思いますけど。
まあ、この手のバイクは「輸出先では評判がいい!」というのがよくあるお話ですが・・・海外(基本的に欧州向けでした)でも酷評の嵐。
GSX-Rのエンジンを積んでいるのにエンジンが回らないだの、(外人さんでも)重すぎだの、エンジンが回らないからピックアップ(反応)が鈍いだの、ハンドルが高過ぎてオプション無しだと風をモロに喰らって高速はツラいだの、スポーティーなのを期待していたのに乗ったらスポーティーさはどこに置いてきたんだ?だの・・・これ、全部海外(主に欧州)での評価ですよ。そもそも日本では販売していないから評価のしようがないというのもありますけどね。
まあ、VX800はエンジンが邪メリカンのVツインですから、こんなもんだよね~というのが人々の頭にあって、ここまで海外では批判はされていないんですけど、むしろそこそこウケています。1100GはなまじGSX-R1100のエンジンを流用しちゃったのがいけなかったわけです。
正直、海外でもかなりマイナーなバイクなので・・・調べるのキツかったっすw。しかし、エンジンは油冷の1100の4気筒だし価値は高いと思われます。ポジションとかはハンドルを変えるとかすればいいし、海外の改造例では社外のカウルをつけてあるのが多いですね。やりようはあるかなと思います。
いつ頃まで生産していたのか・・・正直わかりませんでした。このバイク、ほぼ同時期(少し後)に兄弟車が出たんですが、エンジンはほぼ同じなんですけど・・・
天然竿立ち養成マシーンことGSF1200、実は近縁の兄弟になります。これ、危ないんだよなぁ・・・色々な意味でw(紹介済)。
さて、中古市場
上記の通り主に欧州向けの輸出専用で日本では正規に販売されていません。当然タマ数はかなり少ないです。1台だけヒットしましたが、お値段89万円、案外高いなw。いや、スズキの大型油冷バイクはかなり高騰していましてね。
特にGS1200SS、油冷の「男のバイク」、今の相場は200万円オーバー程度の良いのは250万円オーバーです・・・コレ、当時はかなりの不人気車だったのになw。
いったいスズ菌は何をしたかったのか?、とりあえずネイキッドが流行りだし大型ネイキッド出したら売れるんじゃね?、でも、欧州向けだからオプションでカウルとかもつけられるようにしとこう。いざ販売したら・・・なまじスーパースポーツのエンジンを使ったものだから、期待値が高まっていざ乗ると重いしモッサリフィーリングだしで、酷評されて歴史の波間に消えた感がありますが、ツアラーとしては(直線は)なかなか速い、長距離は苦にならないバイク、それがGSX1100Gです。
所有・・・イラネ、いやいや、するならばまあ剥ぎ取り系(いわゆるスカチューン)で軽く見せたいかな、足回りパーツはあるみたいですが、肝心のマフラーはあるの?状態。一応KERKERのスリップオンはあるらしいんですが(2本出しです)。
まあ、こういう感じのツアラー性を引き出す改造が一番いいんでしょうけどね。
欧州だと社外品?でカウルが色々あるらしくて。
これはなかなかまとまってるかと、コレならアリだな。あちらの地域限定の純正オプションかも知れませんが。欧州の1100Gのカスタムを調べるとこのカウルをつけたのが結構出てきます。
色違い、他にもカラーは様々あるみたいです。これはマフラーはなんとレムス製だそうで、オーストリアのメーカーで、メインは車用マフラーの会社ですけど。
上記したスカチューン系、かなり極端で原型をとどめていませんけどねw。私ならコレをやりたいかな。
当然、まだ実物は見たことがありません。一度は遭遇してみたいバイクです。
え?、とある超有名人って誰だよですと?。多分驚きますよ。
こちらのビキニカウル付きの1100G、その超有名人が所有している(今はしていたかも)んですがさて誰でしょうか?。
はい、Eさんです。永ちゃんです。YAZAWA様ですよ。
以前、GSX1400で所有と書きましたが訂正します、アレはCMで乗っただけで本当に所有しているのはGSX1100Gなんだそうです、すみません。
なんでも海外に行ったときに、1100Gの広告を見かけてイイネとなり、わざわざ取り寄せてもらったんだそうです。意外な感じですが気に入っていたとか。本人が乗っている画像も出て来ますし、GSX1100Gを検索するとYAZAWA様の文字も一緒に出てきますよ。
このバイク、刺さる人には刺さる何かがあるのかも知れませんね。