今宵は今、悪い意味で何かと話題のVWより。
長めの前置き。
今、こんな状態ですが、私はVWの空冷モデルは今でも大好きです。
VW初代責任者(後の会長)「ハインリッヒ ノルトホフ」氏の言葉より。
「繁栄の成長には、奇跡は何の関係も無い、あるのは先見と努力だけである」
VW社はどうかこの理念の重みをもう一度思い出していただきたい…。
では、空冷タイプ1(つまりビートル)の中の「珍車中の珍車」を。
【VW HEBMULLER CABRIOLET】
「フォルクスワーゲン ヘブミューラー カブリオレ」です。
別名「タイプ14」、前にも書きましたが、タイプ1がいわゆるビートルで(ドイツではケーファーの愛称)、タイプ○○という形式名を使っていました。有名なマイクロバスは「タイプ2」になります。
1949年のジュネーブショーで発表、その年に生産を開始しました。カルマン ギアと同じく生産を担当したのは他社のヘブミューラー社でした。
スペック
空冷水平対向4気筒OHV、排気量1131cc、馬力は25psです。
このヘブミューラーの最大の特徴は「2シーターカブリオレ」なんです。リヤシートはありません。
外観も通常のタイプ1よりも長く見えるテール部分が特徴、上級パーソナル オープンカーとして高い価格、通常のタイプ1からのパーツ流用はあれど、職人によるハンドメイドのボディが与えられています(画像参照で、横からや斜め後方が一番特徴がわかりやすい)。
このヘブミューラー、不運にみまわれた車でもありまして、生産開始の1949年夏ごろに、工場で火災が発生、生産能力ががた落ちに。1951年まで細々と生産はされましたがヘブミューラー社はこの年に倒産、カルマン社(これも近年倒産、国産車だとマーチカブリオレを作っていました)が生産設備を引き継ぎましたが、1953年には生産を終えました。カルマン社が作っていた4シーターカブリオレの方が売れたからというのもありますが。
その総生産数は696台、試作の2シータークーペ(屋根付き)はたったの1台のみです。
こんな車ですから、日本には少ししか居ません(十数台ほどとか?)。価格は売り物があってもとんでもないお値段(応談)になると思われます。下手をすれば1000万行くかも?。ミュージアム(博物館)入りしている個体もありますからね。
もし見かけたら?、土下座どころか、五体倒地でひれ伏していいレベルの車ですよ(真顔)。
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好きな車 | クルマ
Posted at
2015/11/10 23:44:47