75ccにボアアップした
リトルカブの給油風景。
パーツメーカーの説明書には
ハイオク指定と書いてあった。
その理由は明示してないが
恐らくボアアップにより
圧縮比が上がったからだろう。
ちなみにノーマル50cc
リトルカブの場合 10:1 の
圧縮比と公開されています。
では75cc化した後は
どれくらい高くなったのか ?
そんな疑問が頭から離れず
計算してみることにしました。
・・・
圧縮比を求めるには
排気量と燃焼室の容積が
必要になります。
75ccボアアップキット
シリンダー単体の内部

48Φピストンが上死点にあって
シリンダーのトップに来ています。

円柱状のシリンダーを
ピストンが上下する容積
それが排気量です。
燃焼室の写真

お椀状の燃焼室の容積は
ヘッドを再利用するので
ボアアップ後も変わりません。
・・・
まずはノーマル50cc時における
燃焼室の容積を求めます。
圧縮比を求める公式から
燃焼室の容積を割り出す。

純正の排気量 49.4cc
純正の圧縮比 10.0
不明なのは燃焼室の容積ⅹです。
(49.3+ⅹ)÷X=10.0
ⅹ=49.3÷(10.0ー1)
ⅹ=5.49cc
あの小さなお椀状の燃焼室は
計算上では 5.49ccでした。
・・・
さて、いよいよ75cc時の
圧縮比を求めることが出来ます。

正確な排気量 74.88cc
求めた燃焼室容積 5.49cc
先ほどの公式に当てはめて
(74.88+5.49)÷5.49
=14.64
わーっ !
本当に 14.64 なら
かなりの高圧縮比です (汗)
実際にはヘッドガスケット厚の
空間も燃焼室容積へ入れるので
まだ少し下がると思います。
・・・
じゃあ、なんで高圧縮比だと
ハイオクが必要に ?
今回のように圧縮比が高いと
燃焼室内の温度も高い。
だから熱エネルギーを効率よく
使えてエンジンは高性能になる。
但し、着火前後の温度が
高くなると今度は異常燃焼に
悩まされちゃうんだな。

いわゆるノッキング現象は
プラグで着火する前や
その後に起こる爆発・・・
2000℃の高温ガスで
ピストンがアルミの場合は
一発で溶けちゃいます。
・・・
レギュラーガソリンより
オクタン価の高いハイオク。
こう聞くとハイオクのほうが
燃えやすいと思いがちだけど
実は、その逆で燃えにくい
性質があったりします。
つまり、高圧縮比であっても
勝手に着火してノッキングを
誘発することはなく
燃えにくければ狙った点火の
タイミングで燃焼をコントロール
できるという訳だ。
うーん、この小さなエンジンに
そんなドラマがあるなんて・・・
なになに、感傷に浸っている
場合じゃ無いって ?
そうか~ 興味のない人には
クソつまらない話だもんね (爆)
おしまい。
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バイク屋的な? ブログ (*^m^*) | 日記
Posted at
2021/03/16 23:31:33