
タコメーターやETCが取り外され、がらんとしたサンバーのダッシュボード。引っ越すときに荷物を運び出した後の部屋を見るような、なんとなく寂しい思いがした。
サンバーは実用車の鑑である。積載性や居住性に優れ、走行性能が高く、安価で頑丈である。軽自動車の枠内で最大限のモビリティを実現しようとまじめに作られている。装飾やギミックの類は皆無だが、ツールとしては一級品である。サンバーは近々生産中止になるが、サンバーに代わるツールは今のところ見当たらない。本音を言えば、ずっと手許においておきたいと思う。
もっとも、ずっとトゥインゴを足にしていて、久しぶりにサンバーで長距離運転したら、ずいぶんと印象が違った面もあった。4ナンバーのサンバーで山道を家族を乗せて走るのは、かなり「神経を使う仕事」だと感じたのだ。以前はあまり苦にしなかったはずなのだが、パワーの無いエンジンを高回転まで引っ張ったり、大きいロール、強いアンダーステア、スローで重いステアリングをうまく制御してスムーズに走らせるのはなかなか大変である。これは重心が高くて重い軽1BOXの特性で仕方ないことなのだが、ちょっと「しんどい」と感じる。やっぱり家族で移動するには普通の「乗用車」のほうがいいとつくづく思った。デミオのときは家族ドライブにどちらの車を使うかは「気分しだい」で決めていた。今は、迷うことなくトゥインゴを選ぶ。ますます出番がなくなりそうなサンバーは、もっと上手に活用してくれる人の手に渡ったほうがいいと思う。求める人は確実にいるのだから・・・。
運転日報(サンバー)
天候:くもり
積算走行距離:25750キロ
走行条件:市街地
乗員1~2名

ブログ一覧 |
産婆 | クルマ
Posted at
2010/12/12 20:23:12