昨日見てきたエクシーガについて気づいたことを述べる。
まず、後席ドアが普通のヒンジドアになっていることについてだが、横に何も障害物がないところでは90度近くまで開くドアのおかげで乗降性はよい。しかし、駐車場などでドアが少ししか開かない場合、2列目座席はドア開口部の前よりに位置することになるのでかなり乗降性が悪い。もっとも、スライドドアの車でもドアが大きく開かず開口部が小さくなる傾向があるので、これは一長一短というところか。
車内に乗り込んでみると、前後方向のスペースは二列目座席を前よりにセットすれば大人が二,三列目に着座できる程度は確保されている。もっとも、三列目はシートのサイズが小さくて、大人が座ると太ももの下側が座面から大きく浮き上がってしまう。私の身長(170センチ)では頭がルーフにつかえるし、頭をかわすようにシートをリクライニングさせると角度が倒れすぎる。やはり三列目は小柄な人か子供用と考えたほうがよさそうだ。「シアターシートレイアウト」と呼ばれる後方にいくにつれ座面が高くなるようなシート配置により、二列目、三列目からの前方視界は良好で、ガラスルーフを選択すれば開放感はかなりのものである。荷室はフリードよりも前後方向に広く三列乗車でもそこそこの容量がある。それから、テールゲートを閉めるときにゲート自体がとても重く感じられた。これは、もしかすると三列目シートの追突時の安全性確保のために補強されているのかもしれない。後方からのオフセット衝突に対応するため国産車では珍しく丈夫なバンパービームを備えていることからすると、ゲートもそれなりに考えられているのかもしれない。
試乗に出てみる。試乗車は2リッターのターボ付でガラスルーフやナビを備える豪華版だ。まず、乗り心地については、インプレッサやレガシィ、フォレスターに比べてはっきりと硬い。路面の継ぎ目のショックを正直に伝えてきて、しかも「ドシャン!」というようなスバルらしくないノイズを伴う。これは、7人乗車やガラスルーフの重量に耐えるためスプリングを強化したことが原因だと思う。そのわりにはダンピングは不足ぎみでうねりを越えた後のテールの上下動が一発で収まらない。ふわんふわんとおつりが来るのは同乗者の車酔いのもとになりそうだ。低重心だからかロールは少なく横方向の安定性は上々なのだが、ピッチングが目立つ。メーカーでも本当はエアサスにでもしたいところなのだろうが、コスト面での制約が多かったのだろう。また、ロードノイズがやや大きく聞こえるように感じた。レガシィやフォレスターのほうが静かである。
ハンドリングについては、ターボモデルに備わる油圧式のステアリングが絶品である。「ステアリングフィール」について意識する気がなくなるほどナチュラルで意のままに操れる。直進性、微舵に対する応答性、フリクション感や反力の変化等、文句のつけどころがない。ただ、ブレーキについては荷重の増加に対応してマスターバック容量が増やされているのかもしれない。2人乗車ではややオーバーサーボ気味で微妙なコントロールがやりにくかった。
長い上り坂でフル加速を試みた。水平対向の縦置き、シンメトリカルAWDのレイアウトは急加速、シフトアップ時のトルク変動に車体が微動たりともせず、ステアリングには一切キックバックが来ない。前方から見えないウインチで引っ張られるように、「プルルルル・・・」というボクサーエンジンのビートとともにまっしぐらにぐんぐん加速する。これはスバルにしかない運転感覚だ。7人乗りでもこの感覚が味わえるようになったことは喜ばしいことである。
運転日報(デミオ)
天候:曇り 時々 雨
積算走行距離:8080キロ
走行条件:市街地・郊外一般道・山岳道
乗員:1名
給油:25.71リットル
単価:163円
満タン法燃費:21.6キロ/リットル
Posted at 2008/06/22 14:28:33 | |
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