蔵王エコーラインが終日通行可能になったので、蔵王経由でいつもの温泉に行ってきた。蔵王エコーラインは過酷な路線である。タイヤが消しゴムみたいに削れるし、ブレーキダストが大量にでるし、燃費も15キロ程度に悪化してしまう。
いつもの温泉の駐車場にあった206。私はこの型が好きだ。程度のいい中古車があったら手に入れたいと思うが、2台もプジョーを持つほどのマニアでもないので思案中。
温泉からの帰り道、ふとインフォメーションディスプレイを見ると、セグメントが最高輝度で全点灯して真っ白になっている。普通なら「なんじゃこりゃあぁぁ」と大騒ぎするところだが、私は経験値は低いものの仏車乗りである。慌てず騒がず、確立された手順により着実にトラブルシューティングを行う。
まず、センターコンソールやワイパーレバーにあるインフォメーションディスプレイ関連のスイッチを片っ端から押したり回したりしてみる。長押ししたり、二つ同時に押したりと変化させてみる。だが、何も起こらない。
次に「なめとんのかぁ!」と気合を入れつつ、ディスプレイ部を右斜め45度からスパーンと叩いてみる。何も起こらないので、二度、三度と角度を変えつつ叩いてみる。が、効果がない。
こうなったら最後の手段、リセットである。エンジンキーをOFFにすることにより、電源を落として再起動する。どんなにボケたコンピューターでもリセットすれば大丈夫。路肩に308を寄せて、エンジンを切った。だが、ディスプレイは煌煌と点灯したままである。これは、想定の範囲内である。元々、インフォメーションディスプレイはエンジンを切った後も30秒程度動作している。これは仕様なのである。30秒ほど経てば電源が落ちて、ディスプレイも消えるはず・・・なのだが、いつまで経っても消えない。
困ったことになった。ディスプレイが消えないとなると、長時間駐車しておくとバッテリー上がりを起こしかねない。なんとしても、頭真っ白なコンピューターに正気を取り戻してもらわなければならない。方法は・・・バッテリーターミナルを外すと電源を落とせるのだが、そうすると車全体のコンピューターが頭真っ白になり、レッカーしないといけなくなるかもしれない。そこで、インフォメーションディスプレイのヒューズを抜いて、問題箇所のコンピューターだけ再起動することにした。
308のヒューズボックスはグローブボックスの中にある。グローブボックスを開けて、さらにヒューズボックスの蓋を外すと・・・
ヒューズはうんと奥まった場所にあって、その手前に太い配線やコネクターが雑然と詰め込まれていて、アクセスが非常に悪い。それに、ヒューズボックスには底がなく、ヒューズなどを落とすとパネルの隙間に落ち込んでしまって拾うのに難儀する。ヒューズ一つ取り外すのにとんでもなく苦労する。なんでこんなことになってしまうのか・・・仏車だから仕方ない。
ヒューズを抜いたらディスプレイが消え、ヒューズを戻してエンジンをかけたらインフォメーションディスプレイの意識が戻った。ただし、記憶の一部を喪失したらしく、日付が2007年1月1日に戻ってしまった。日付、時刻を合わせるのにまた手間がかかり、2、30分のロスタイムになった。
「仏車に乗るとドラマが生まれる」好例である。
Posted at 2014/05/10 21:54:59 | |
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