
今までフルキャブオーバーの軽トラに乗っていて、今回セミキャブオーバーのエブリイに乗って感じる大きな違いは、「乗り心地と走行安定性が全然違う」ということだ。
乗り心地と走行安定性に影響する要素として、トレッドとホイールベースが挙げられる。サスペンションの設計以前に、シャシーの寸法が大きく影響する。どちらの数値も大きいほうが乗り心地と操縦安定性を良くできる可能性が高まる。軽自動車には幅の制限があるので、トレッドは全車ほぼ同じである。一方で、ホイールベースはハイゼットトラックの1900ミリに対し、エブリイは2430ミリで、50センチ以上違う。これだけ違えばまったく別次元の乗り心地と走行安定性になるはずで、事実、その違いはあまりに大きい。
宮城県の道には、マンホールが盛り上がっていたり、橋の部分だけ盛り上がっていてジャンプ台のようになっているところが多い。これは、先の震災のとき、液状化で地面が沈下し、下水道とマンホールは逆に浮き上がってきて、路面から突き出てきた名残である。車の底が接するほどひどいところは改修されたが、それほどひどくないところはそのままになっている。そんな段差でハイゼットトラックはダッシュボードに置いた物が宙に浮いて運転者に降り掛かってくるほど激しくピッチングする。一方、エブリイはコトンと軽く揺れるだけで、ドリンクホルダーに入れた蓋を外したペットボトルの中身もこぼれない。こんなに違うなら、できればセミキャブのほうに乗りたいものだ。一時販売されていたセミキャブの軽トラックを今でも大事に乗っている(多分車齢30年近い)人を多く見かけるのも、乗り心地が良く疲れないからではないかと思う。
スーパーキャリーはキャリーベースでフルキャブオーバーだが、むしろエブリイベースでセミキャブオーバーで作ったほうがいいのではないか。今でも荷台長はかなり短いのだから、もう10センチ短くなってもあまり使い勝手に影響しないだろうし、乗用車的に乗り心地よく乗れるなら、積極的にそれを選びたいと思う。衝突安全性も高そうだし。
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クルマ談義 | クルマ
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2025/05/14 03:02:23