
今度購入する軽トラは、窓も手回し、シートはビニールのスタンダード仕様である。衝突したらイチコロの「キャビン部分をあえて潰すことで衝撃を吸収し、大切な荷物を守る」構造である。もちろん、助手席エアバッグは無いし、そこに大きな物入がついている。いわゆる「安全よりも使い勝手、値段」志向が強い中で、「スマアシIII」なる緊急回避支援装置、いわゆる「自動ブレーキ」が装備されている(メーカーオプションで+5万円くらい)。一定の条件の下では自動車や歩行者への衝突を避けるための支援をしてくれることもあるかもしれない、というあれだ。
私は基本的に、自動で障害物を発見してブレーキをかけてくれるような装備が嫌いだ。普通の路面状況で事故を起こしたことはないし、見落としや判断ミスはほとんどないので、それが役にたつとは到底思えないからだ。しかし、なんと「スマアシIII」とESCは同時装着オプションなのである。ESCが欲しいために、しぶしぶスマアシIII買うにいたった。元はといえばESCの機能として各ブレーキをドライバーのブレーキ操作と関係なく作動させられるようになったから、それにレーザーカメラやマイクロレーダーで障害物を感知したら自動で止まる、という「スマアシIII」になったのである。抱き合わせになってしまうのはコストダウン故しかたのないものだろう。
私がもっと驚いたのは、ライバルのスズキキャリーとホンダアクティにはESCが付けられないことだ。重心が高くてトレッドが広くないモデルでは、タイヤの横滑りによって車両の安定が失われる、最後には横向きにスピンして道を塞ぐとか、よく横転することがある。背が高くトレッドが狭い車が走行していると、路面のうねりや横風でふらふらして横にたおれそう。でも倒れそうで倒れない。ところが、横滑りすると、カーブ外側のリムでつまづくように簡単に転倒する。そこで、ECSがあれば横滑りしそうになった一瞬に介入して、車が思う方向に行くよう助けてくれる。また、横転の危険を低下させるということ効果抜群である。
「自動ブレーキ」「誤発進抑止」などの「気が利く系」の装備はありがたがるが、「ESC」のような背の高い(主にトラック)の転倒を避けるのに有効な装備が付かないのはなぜだろう。そういえばセミキャブタイプの軽トラも絶滅しているようだ。どっちも「安全」という面では良かったのにいつの間にか消滅していまった。私の考えでは、「セミキャブの軽トラ復活」「もちろんESC付けてね」というモデルが復活することを期待している。さらに言えば、軽トラ6MTターボ「通モデル」を発売してほしい。
Posted at 2019/07/26 01:41:20 | |
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