
先日猫を轢きそうになって思ったのだけど、ボンゴってほんとにブレーキが効かない。その場面では速度は30キロ台で路面状況は少し湿潤である。ネコが飛び出したので力いっぱいブレーキペダルを蹴りつけている。最大制動、電車でいうところの「非常ブレーキ」状態である。が、ノーズダイブは少なく、速度はほとんど落ちていない。急制動したことは、ネコとの衝突を回避するうえではほとんど役に立っていないようなのだ(幸い、ネコは車の下を潜った)。感覚的には、まるで雪道のようだ。
自動車アセスメントでは100キロからの急制動で乾燥、湿潤双方の路面での停止距離を測定している。ボンゴのそれは、乾燥51.5m、湿潤68.0mである。みんカラではポピュラーなレガシィと比較してみると、レガシィは乾燥40.8m、湿潤44.3mとなっている。湿潤ではなんと24メートルもの差がある。
これを雨の高速道で50メートル先(実際にはよく見られる車間距離だろう)を走っていたレガシィが事故車を発見して急制動したという状況を仮定して考えてみる。教習所の教本では、危険を察知してから実際にブレーキが効き始めるまでに1秒間程度空走すると述べている。時速100キロなら28メートルである。そこからの制動距離には24メートルの差がある。28+24=52、車間距離の貯金は使い切ってしまった。「ゴツン」とオカマすることになるだろう。現実的には先行車のブレーキランプが点いてから、それが急ブレーキであり自分も急ブレーキの必要があると判断するまでにはけっこう時間がかかるだろうから、「ドーン!」と追突することになるのではないか。
ボンゴを含め1BOXのドライバーは、視点が高いことが影響するのか、かなり車間を詰めて走行する傾向があるようだ。仕事で急いでいるのかレガシィのような乗用車を煽っている光景も見かける。しかし、制動能力の圧倒的な差からすれば、そのような走り方は「オカマ必至」の危険極まりないものだということに、気づいたほうがいいのでは?
整備手帳に
緊急事態に備えて・・・各種装備追加
Posted at 2005/08/14 17:40:26 | |
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