一連のトヨタ車のリコール騒動のニュースを見ていて思ったことだが、今回の不具合は「ブレーキを踏んでも止まらない」「ハンドルを切っても曲がらない」というような明らかな欠陥ではなく、「ドライバーに違和感を与える」、「思ったとおりの動作にならない」というような「フィーリングの問題」であることが特徴のようだ。私はトヨタ車の操作性にはいつも「違和感」を抱いている。それは、
1、路面状況や反力を伝えない、テレビゲームのようなハンドリング
2、ちょっと踏んだだけで急制動がかかる「かっくんブレーキ」
3、少し踏んだだけでスロットルが大きく開き急加速するが、ある程度以上踏み込んでもそれ以上は加速しない「トヨタアクセル」
にどうしてもなじめないからだ。
私は、そこにトヨタ社内における「開発テストドライバー」の地位(発言力)の低さが表れていると感じる。プロのテストドライバーなら他社の製品と比較して「こんなハンドリング、ブレーキ、アクセルだと扱いづらいし危ないですよ」と指摘するに違いない。しかし、結局は「そんな事ほとんどのユーザーが気にしていないし、運転操作フィーリングのチューニングなんて販売に影響しないから、余計なことをするな」と言われてしまうのだろう。そんな事が繰り返されれば、いくら良心的なテストドライバーでも指摘するのがばからしくなり、フィーリングの要素は無視して計測可能な数値データだけをチェックするようになってしまうだろう。
トヨタ車が「フィーリングの問題」のクレームから開放されるには、「ユーザー目線(販売重視)」から「開発・テスト部門のエンジニアの良心尊重」へ移行することが必要ではないだろうか。
運転日報(デミ夫)
天候:曇り 一時 雪
積算走行距離:38852キロ
走行条件:郊外一般道・市街地
乗員:1~2名

Posted at 2010/02/10 19:56:20 | |
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