
車体剛性は車の走行性、乗り味、安全性に大きく影響する。メーカーは剛性が高くしかも軽い車体を作るべく努力している。もっとも、実際の車体剛性は測定してみないとわからないので、ユーザーはその車を運転してみて感覚的にどの程度剛性を感じるかという「剛性感」で評価している。例えば、大きな段差を斜めに乗り越えたり、急旋回して車体に負荷がかかったときの様子や路面の凹凸を通過したときの振動、音などから剛性感が高いか低いかを判断している。
20年くらい前の国産車の車体剛性感は今から考えると驚異的に低かった。段差に斜めに乗り上げると「ミシシッ」とボディが鳴り、目に見えて捩れる車が少なくなかったし、段差を連続して乗り越えるとステアリングコラムが激しく揺動してボディがバラバラになりそうな車もあった。そんな国産車に比べてメルセデスベンツやBMWのボディは比較にならないほど堅牢に感じられたものである。
今では国産車でもそんなにひどいボディ剛性感の車は見なくなった。柔らかいサスペンションで誤魔化している部分は感じられるが、ボディが分解するかと心配になるようなこともない。ただ、今でも圧倒的な差を感じる部分がある。それはドアまわりの剛性感だ。ドアを開けた状態で他のドアを閉めるとその衝撃でドアがブヨブヨと上下に揺さぶられるのがはっきりとわかるし、ドアを閉めた感触も「ベシャ」というヤワいものだ。これはドア自体と各ピラーの剛性が関係していそうだが、最低限の剛性しか無いもののように感じられる。
トゥインゴに初めて乗った人はみなドアの剛性感に驚く。ちっぽけなスーパーミニのドアが「カキーン!」と閉まることに爆笑してしまう人もいる。「分不相応」だというのだ。でも、小さな車でもドアがガッシリしていたほうが、安心感は高い。
運転日報(トゥインゴ)
天候:くもり 時々 雨か雪
積算走行距離:24700キロ
走行条件:市街地・郊外一般道
乗員1~2名
追記:重複コメントを削除していて誤ってMomo_Takeさんのコメントを削除してしまいました。申し訳ありません。

Posted at 2011/12/15 20:41:01 | |
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