
先の
「自動ブレーキ体験で事故」についてひとこと・・・
の記事を書いたとき、事故を起こしたマツダのSCBSはボルボトラックの「Collisioin Worning with Emergency Braking」と同様の機能を持つ装備だと思い込んでいた。
つまり、高速度で走行中、先行車に追突の危険が生じるとまずドライバーに警告を発し、それでもドライバーの反応がなければ緩やかにブレーキをかけ(後続車の追突防止のための予備制動)、さらに必要であれば急制動(本制動)をかけることにより、先行車との速度差が一定程度(30~50キロ)までなら追突を防止し、それ以上の場合でも制動により追突事故の被害を軽減する、そういうシステムだと思っていたのである。同様のシステムはトヨタの上級車種では「ミリ波レーダープリクラッシュセーフティ」、スバルでは「アイサイト」として装備されており、マツダのSCBSも同じものだと信じて疑わなかったのである。
しかし、よく調べてみると、マツダやダイハツの「自動ブレーキ」は渋滞中など低速走行時に脇見などによる制動遅れで生じる軽微な追突事故を防ぐ機能しかなく、通常走行時には自動ブレーキの機能そのものが停止してしまうという極めて簡易的な、いわば「なんちゃって自動ブレーキ」であることがわかった。こんな限定的な機能では「これさえあれば安心・安全」なんて到底言えたものではなく、今のメーカーの派手な広告宣伝は「誇大広告」と言われてもしかたないもののように思われる。
先の記事では「自動ブレーキ」が高速道路での追突事故のような人命にかかわる重大事故の被害を軽減してくれるという効能に配慮してあのような表現にしたのだが、以上の事実を踏まえれば、「まぎらわしい『なんちゃって自動ブレーキ』を鳴り物入りで売り出してユーザーを誤解させるのはやめて、早く『本物の自動ブレーキ』を選べるようにしてください」と書くべきだったと思う。十分な調査をせず軽率な記事を書いてしまったことをお詫びする。

Posted at 2013/11/16 21:19:05 | |
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