
ハノイは紅川のデルタ地帯に作られた街で、標高数メートルと低く平らでいたるところに湖、沼、ため池がある。湖やため池にはハスが浮かんでいることが多く、観光用やハス茶用にハス畑が作られていてる場所もある。
さて、ネット上などで
「チャイナボカン」なる言葉を聞いたことがあるかもしれない。中国でスイカや椅子、マンホール、スマホ、電球などが突然爆発する事件が多発しており、その現象に名づけられたものである。ところが、ベトナムでも「爆発」は日常的に起こっていて、中国だけの現象ではない。バスが爆発、炎上する事故は「日常茶飯事」になっており、先日仕事の帰り道でも対向車線で長距離バスが全焼しているのを目撃した。車両の炎上は劣悪な整備状態や老朽化が原因のようである。製造国からの部品供給が途絶えた老朽車両は中古部品や粗悪なコピー部品で修理されており、修理直後の爆発炎上はもはや「お約束」になってしまっている。
そのほかに、そもそも設計、製作に根本的な原因がある爆発炎上事故も多い。ベトナムの品質水準について伺える例をあげると・・・

これは家のバスルームの照明器具である。左右に電球がひとつずつついているシンプルな構造である。入居当初は両方点灯していたが、すぐに右側が点かなくなった。球切れだと思った妻が電球を交換してスイッチを入れた途端、電球が爆発した。ソケットには黒こげの口金だけが残り、そのまま放置されていた。
今日、私が修理しようと見てみたら、この照明器具は防水構造になっていないことがわかった。ソケットの端子も電球もむき出しである。バスルームの中だから絶えず水蒸気や水滴にさらされるのに、まったく考慮された形跡がない。だから、いつ漏電するかわからないし、水蒸気にさらされた端子は腐食して断線していた。「こんなではダメ」なのは素人目にもわかるが、これがベトナムの品質水準なのでしかたがない。きちんと直そうと思うと国全体を直さなくてはならずキリがない。この照明器具も断線したリード線の端を剥いて端子にひっかけて新しい電球をつけることで復旧させた。こういうやっつけ仕事の修理も蔓延しており、次の爆発、炎上の原因になっていく。
だんだんこういう感覚に慣れてきている気がするのが恐ろしいところ。
Posted at 2014/11/22 17:59:35 | |
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