
今日は家族三人乗りで70キロほど離れた山の上のリゾート地に行ってきた。涼を求めて10パーセントの坂道を10キロほど登ると目的地のTom Đảoに到着する。そこは高原のリゾート風で、大勢の観光客が集まっていた。ベトナムにもこういった観光地はけっこうあるものだが、ガイドブックに載っていないので訪れる日本人は少ない。
今回携帯を2台とも忘れていったので写真が良くないが、ちょっと洋風のリゾート地である。「KARAOKE」の看板が興醒めなのであるが・・・。
恐怖体験は山から下るときに起こった。3人乗車で体重は全員で150キロを超えている。10パーセントの勾配では2速に入れてもどんどん加速していく。断続的に前後ブレーキを使いながら下っていたのだが、不意にブレーキレバーの手ごたえが無くなった。半分ぐらいすっと握れてしまうので「あれ?」と思い2,3回握りなおしたらスコーンと一杯まで握れてまったく減速しなくなった。
前が詰まっていて20キロくらいまで減速しているときだったので、このタイミングを逃さないようにと後輪ブレーキを踏みつけた。が、後輪ブレーキも熱をもっているのでロックするほど効かない。それでも、ロッド式のLTドラムという原始的なメカニズムが幸いしたのか、ジワジワと減速することができる。「それっ」とばかりにそのまま対向車線に出て、道端の待避所に滑り込んだ。
「映画みたいにスリリング!」とバイクを止めて見てみると、その待避所には救急車や警察の事故処理車が集まっていて、バイクが待避所を突っ切ってがけ下に転落した死亡事故の実況見分をしているところだった。ベトナムでは死亡事故の遺体は実況見分が終わるまで「現場保存」されている。私達が沸騰したブレーキフルードを冷ましている間に、遺体が引っ張り上げられていた。私達が辿った「ブレーキ故障→待避所に入って停止を試みる」コースを少し前に辿った人の遺体である。
(↓そのときのGoProの映像。遺体は映りません)
生と死の境は紙一重。
しかし、バイクのブレーキってこんなに簡単にベーパーロックするもんだったとは・・・。
まあ、ちょうど速度を落としていたときに、待避所の手前でブレーキが抜けるなんて、やっぱりすごくツイテる、とブログには書いておこう。
Posted at 2015/09/02 23:11:33 | |
トラックバック(1) |
ベトナム | クルマ