
近くのホンダディーラーに行ってこの前ベーパーロックを起こしたブレーキを見てもらった。ブレーキパッドが減っているので、ブレーキパッドとブレーキフルードの交換を依頼した。
作業が終わったというのでブレーキフルードを換えたか聞いてみた。すると、「必要ない」「十分入っているから問題ない」と言って交換しようとしない。ディーラーのメカニック相手にブレーキフルード交換の必要性について説明しようかとも思ったが、言葉の問題もあり断念した。
それよりも、店長が前面に出てきてエンジンフラッシュとインジェクションのクリーニングサービスをしきりと勧めてくるのに閉口した。どちらも10万ドン(約530円)程度のことなのだが、「要らない」と何度言っても「いやいや、当店のサービスにはこれらが含まれておりまして・・・」と言って譲らない。オート○ックスのメカニックでもこんなにしつこくない。言うこと聞かないししつこいし、とイラっときたところにたまたまベトナム人の知人とその友人の欧米人がやってきた。私の知人がどんどん増えることにちょっと「マズい」と思ったのか、ようやく店長が引き下がった。
そのやりとりを見ていた妻がぼそっと「ブレーキはちゃんと直さずエンジンフラッシュなんて不要なことで商売しようとする。ベトナムって命が軽いよね」と言っていた。私も同感である。
ベトナムの「車ビジネス」は日本のそれとよく似ている。新車購入時はわけのわからない「ディーラーオプション」てんこ盛りで儲けようとし、その後は入庫するたびに「フラッシング」「クリーニング」「コーティング」など必要性や効果のよくわからない作業で儲けようとする。基本的にユーザーは「何も知らない」ものとして扱われていて、ディーラーの言いなりになっていればいいということだ。ベトナムでは所得に比べてバイクはとても高価な買い物なので、ディーラーにすべて任せて「大事にする」のが一番だと言う意識なのだろう。贅沢品なので、「クリーニング」「コーティング」など「磨く」ことにはお金をかけるが、実用品として必要なメンテナンスについては意識しないしお金もかけないのである。
もっとも、ディーラー以外の一般の修理工場に出したら良好な純正部品を粗悪な中国製に取り替えられるということが起こるので難しいところである。部品を自分で輸入して、自分で作業して取り替えるくらいしないと安心できない。だから、ハノイには外国人から信頼を集める外国人向けの修理工場がいくつか存在する。そういう修理工場では中古車の販売もやっている。中古車を買うならそういうところが比較的安心である。
後から来た知人の友人の欧米人はディーラーで新車を購入したようだが、その人もたぶん「クリーニング」「フラッシング」などの押し売りに「No」と言うのだろう。ディーラーで「外国人は儲からない!」「日本人はNoと言わない上客と思ってたけど、素浪人☆はダメだ!」などと言っている違いない。
Posted at 2015/09/06 16:45:31 | |
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