2016年01月12日
先週来高熱に悩まされ、罹った医者で「たぶんデング熱」と診断されたことは前の記事で述べた。ベトナム人の女医は「血液検査では陰性だけど、まだ感染から日が経っていないからでしょう。もう2,3日すれば熱も下がると思うので、3日経ってもまだ高熱があるときは再度受診してください」と言っていた。高熱が一時下がるとともに体に特徴的な発疹が現れ、デング熱が高熱の原因であることは疑いようがないと思われた。
その後、解熱剤を服用しながら様子を見ていたが、3日経っても一向に熱が下がる気配がない。今日未明には39度台を再度記録し、まったく治っていないように見える。
(ちなみに、50近くなって熱が39度台まで出るとなんか嬉しいものである。80年代のネオクラ国産車で150キロ以上出たようなもので、「おっ、まだまだ踏めば出るじゃん」と思うのである)
「これはおかしい」ということで、再度病院を受診した。今度は日本人の医師で、まず血液検査でデング熱をみたところ再び陰性で、デング熱は「シロ」と確定した。その他疑わしい病名を確かめるべく血液検査、尿検査、前立腺炎を疑ってのタマタマの触診などを行ったが、どこも異常がない。熱はあるし、発疹は出ているが、何が原因かわからないのだという。ただ、デング熱でも、はしかでも、風疹でも、その他一般的な病気でもないということは確かなのだそうだ。挙句の果てには「あとはHIVか梅毒くらいしかありませんね。最近風俗に行かれたことは?」なんて聞かれて「HIVや梅毒ってまったく感染の機会がなくてもなっちゃうもんですかね?」と逆に聞き返してしまった。
結局「原因はわかりませんが、たぶん腸チフスでしょう。そうだと仮定して抗生物質を出しておきます。いずれにしても、もう熱は下がると思いますよ」ということで帰ってきた。家に帰って体温を測るとまた39度になっている。なんでどこも悪くないのに熱が39度になるのか、納得がいかないので今度は別の病院に行ってみた。別の病院ではX線と超音波で画像診断を行い、内臓に問題がないか調べてみた。しかし、どこも異常がなく健康そのものだという。風邪ではないので、肺の画像もクリアだ。結局こちらも「一般的な病気ではない、ウイルス性の何か。腸チフスもHIVも梅毒も違うと思う。もうしばらくは熱が続く可能性があり、経過観察が必要。可能性としては、ダニにより媒介されるリケッチアウイルスも考えられる。」ということで帰ってきた。やはり原因不明のようだ。
後の病院の医師の説明では、感染は何万種類もあるウイルスによって引き起こされるので、そのものずばりの病名がない何かに感染することは珍しくないのだそうだ。そして、高熱、節々の痛み、発疹というデング熱の症状は、ほかのウイルス感染でも多く見られる症状らしい。だとすれば、いろんな感染症をまとめて「風邪」と呼ぶ慣習に従って、今回のものも「高熱が続くデング熱みたいな風邪」と呼ぶことになるのかもしれない。
Posted at 2016/01/12 20:33:40 | |
トラックバック(0) |
ベトナム | 日記