
車両の制限スピード、平均10km/h引き上げへ(VIETJOニュースより)
~交通運輸省は、車両の制限速度を規定する通達第91号/2015/TT-BGTVTを発出した。これにより、高速道路を除く道路での車両の制限速度は、車両の種類及び道路の規模によって平均10km/h引き上げられる。同通達は、3月1日に施行される。~
日本で運転するたびに「なんで日本では意味のない超ノロノロ運転を強いられるのだろう」と思う。それは、他の国に比べて制限速度が同じような条件でも10~30km/h低いうえに、延々と追い越し禁止になっているからだ。
そう言うと、「欧米みたいに整備された道路や走行性能の優れた車両を使っている国と同じにはできないよ」と反論されることがある。しかし、私の感覚では、日本ほど制限速度が極端に低い国というのはかなり珍しいと思う。たとえば、道路に水牛がウロウロしていたり、アクロバティックな積載方法のバイクがうようよしているベトナムでも、日本よりははるかに制限速度が高いのである。今回の新しい通達の中身を日本の制限速度と比べてみる。
1、 エンジン排気量50cc未満、限界速度50km/hの2輪または3輪のバイク・モペッド(ペダル付きのオートバイ)、電動バイク、及びこれに準ずる車両の制限速度
日:30km/h
越:40km/h
2、 住宅密集地での各種車両に対する制限速度
・中央分離帯がある道路、2車線以上の一方通行道路
日:40km/h
越:60km/h
・中央分離帯がない対面通行道路、1車線の一方通行道路
日:30km/h
越:50km/h
3、 住宅密集地以外の地域での各種車両に対する制限速度
・乗用車及び30席以下の自動車(バスを除く)、積載量3.5t以下のトラック
○中央分離帯がある道路、2車線以上の一方通行道路
日:60km/h
越:90km/h
○中央分離帯がない対面通行道路、1車線の一方通行道路
日:60km/h
越:80km/h
日本の一般道の制限速度は60km/hとしてあるが、実際は公安委員会が40~50km/hの規制をかけていることが多いので、その差はもっと広がる。
記事にはないが、ベトナムの高速道路の制限速度は120km/hである。日本は100km/hだ。なぜそんなに速度を抑制するのだろうか。日本でガラパゴスな軽自動車とハイブリッドばかりが売れるのも、やたらと低い走行速度が影響していると思う。60km/hまでと90km/hまでとでは、ミッションやエンジン、ボディの設計が大きく異なってくるはずだ。現に、日本の軽自動車はベトナムではほとんど売れていない。エンジンや車体が小さすぎて、90km/h前後の速度域では使いづらいのである。「ハイトワゴン」なども同様に、高くて幅が狭い車というのはトラックとしてしか受け入れられていない。高さを増やすと安定のために幅も増やすのが常識で、乗用車として乗り心地を保つためにも必須だという感覚のようである。
ベトナムでさえ(?)制限速度を現実に合わせ引き上げようとしているのに、日本はどうなっているのだろう・・・。
Posted at 2016/01/26 22:34:52 | |
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