
「堤防道路」と聞いてどのようなものを想像するだろうか。日本だとサイクリングロードになっていたり、見通しがきいて追い越し放題、飛ばし放題な一種のバイパス道路を想像するのではないだろうか。ベトナムでもそうに違いない、と勝手に思い込んだところから今回の失敗は始まっている。
日曜日は朝からバイク整備である。新車で買ったばかりのバイクでもタイヤ空気圧は指定の半分しか入っていなかった。「ま、そんなもんだよね」などとつぶやきつつ手押しポンプで空気を入れた。ディーラーから家に乗って帰るときに「妙に乗り心地が柔らかいな。新車だからか?」などと思ったがそんなわけがない。この種のカブっぽいバイクはベトナム流のめちゃくちゃな過積載、多人数乗車に耐えるべくスプリングやダンパーがかなり硬く作れられていて、サスペンションストロークも小さいのでまるでトラックのような乗り心地なのが普通だ。タイヤ空気圧が少ないからぐにゃっとした乗り心地になっていただけなのだ。
整備が終わったところでまだナンバーが付いていないフューチャーに三人乗りしてガソリンを入れにいった。バイクがあるとちょっとしたレジャーを気軽に行うことができる。ガソリンを入れて帰宅して、今度は古いほうのフューチャーに一人で乗って出かけた。そのときに「堤防道路があるから、ここを飛ばせば目的地まで1時間で行けるはず」と考え、ちょっとしたドライブのつもりで走りだしたのである。
ところが、実際の堤防道路はこんなところ・・・
とにかくボコボコで激しい衝撃のためミラーが明後日の方向に向いてしまう。ダンプを追い越せないし、速度は上げられないしでどんどん時間が過ぎていく。いいかげんイヤになってきたが、今引き返したら来た道(ボコボコ)をまた通らなければならない。地図によると10キロほど先に川の対岸に渡る橋があるはずだ。対岸には立派な幹線道路があることを知っている。そこまで行ければ・・・
結局、橋までずっとボコボコだった。およそ40キロほど酷道を走り続けたため振動で手は痺れてくるし、尻は痛くなるし、口の中はジャリジャリになるしで最悪だった。橋を渡り、対岸の幹線道路を80~100キロで飛ばして帰ってきた。往復2時間ちょっとの軽めのドライブのはずが3時間以上かかり、疲労困憊して家に帰り着いた。
地図で見ると、デルタ地帯を蛇行する大河の堤防道路だから、飛ばせるわけでも距離が短いわけでもないのである。
出発時にほぼ満タンだった燃料も帰りにはほぼエンプティになった。ホンダのバイクの燃料計は悲観的で、残量0になっても1リットル近く残っていることが多い。
やはりベトナムにはオフロードバイクが似合う、と思う。遠くに行くときはレンタルすればいいのかも。
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ベトナム | クルマ
Posted at
2015/07/06 00:40:13