
※画像はGazooから
昔の車は軽かった。私が初めて買った自動車であるシャレードはなんと700kgを切っている。もちろん、パワーステアリングもパワーウインドウも集中ドアロックもリモコンミラーもオートマも何もないし、ドアも2枚しかないけれど。
1980年代に入り、上記のような装備は標準で備わるようになり、車重はどんどん増加していった。それでも、今よりは随分軽かった。2000年前後にほとんどの車種で車重が急に増えた。理由は「オフセット前面衝突試験に対応するため」である。オフセット前面衝突試験では、これまでのフルラップ前面衝突試験よりも車体の変形量が大きくなる。クラッシャブルゾーンの中に変形を抑えないと生存空間が侵害されるので、車体剛性を大幅に引き上げる必要があった。それで、車重が一気に増加したのである。以下で具体的に比較してみる。なお、取り上げたモデルについては、ドアの数や形式、車体の寸法、駆動方式が異なると比較にならないので、似たようなものを選んである。※画像はいずれもgoo.netから

まずは小型セダンのコロナである。コロナプレミオにモデルチェンジした時点で「GOA」ボディ、オフセット衝突試験対応を主張していた。重量は1100kgから1140kgへ、4%増加している。

次はスーパーミニのブーンである。比較するのは先代モデルのストーリアだ。なお、このストーリアはシャレードの後継機種である。車重は820㎏から910kgへ、11%の増加だ。

最後に軽自動車のムーブである。最新モデルではスライドドアになって重くなったので、前のモデルで比較する。重量は730kgから820㎏へ、12%の増加だ。
このように、車体が小さくなるほど、衝突試験対応のための重量増が大きくなる傾向がある。クラッシャブルゾーンが小さい車は、車体変形量をクラッシャブルゾーン内に収めるために車体剛性を大幅に高めなければならない。補強をすると重量が増えるから、車体変形量がより大きくなり、もっと補強が必要になる、以下ループ・・・というわけで重くなりやすい。これは、小さい車が大きい車と同じ車体レイアウトをとっているからだ。たとえば、2シーターのリアエンジンにして、前席乗員を後退させ、クラッシャブルゾーンを大きくすれば、今よりはるかに軽量で、しかも安全な小型車ができる可能性がある(SMART for TWOは同様のコンセプトに見える)。軽量であれば、タイヤサイズも小さくできるし、燃費も向上するし、パワーステアリングもいらないかもしれない。今の軽自動車よりもっと低廉なモビリティが提供できると思うのだ。
スズキあたりが出してくれないかな・・・。
Posted at 2026/03/13 17:15:14 | |
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