308は助手席にもシートリフターが付いている。座高の低い人が助手席でも外の景色がよく見えるようにということだろうか・・・。
いつもの通勤時間帯にラジオのCMで、「たとえば雨の日の運転。VSAがドライバーが気づかないうちにさりげなくアシストしてくれるんです。」という台詞が流れる。私はいつもそこで「それ危ないんちゃうの?」と突っ込みを入れてしまう。
突っ込みどころその1は、「雨の日の運転でVSAが作動するようでは、それは危険運転である」ということだ。VSAはそうそう作動するものではない。VSAが作動するということは、VSAが無ければスピンもしくはコースアウトしてしまうような大幅な速度超過、又は(および)ハンドル操作不適当であることを意味する。雨の日の運転というような日常的な場面でVSAにアシストしてもらっているドライバーは、運転適性ゼロということのように思われる。
突っ込みどころその2は、「VSAがアシストしているのにドライバーが気づかない」ということの危うさである。VSAが作動したということは、飛行機に例えるなら墜落寸前で対地接近警報装置が「pull up!」と鳴っているような危機的な状況である。通常、VSAが作動すればドライバーはスロットルを戻すなり速度を落とすなりして二度と危機的な状況に陥らないようにする。もしドライバーが気づかなければ、そのままずっとギリギリの超低空飛行を続けることになりはしないだろうか。
突っ込みどころその3は、VSAが本当に役に立つ頻度というのはたぶんエアバッグやシートベルトと同じぐらい低く、滅多にない重大な危険を避けるための保険のようなものなのに、雨の日の運転のような日常的な場面で役に立つかのように「粉飾」してしまうことのおかしさである。もしかしたら当該車種では雨の日にVSAがさりげなくアシストしなければならないほどプアなタイヤを履いているか、シャシー性能が著しく低いのかもしれないが、それでは全くPRにならなくなる。
以上のように、そのCMは消費者をからかう「性質の悪いジョーク」のようになってしまっているのだが、実はジョークに留まらなくて、路上に雨の日にVSAにさりげなくアシストされている運動性能の低い車と暴走運転者が大挙して現れることになるかもと思うとちょっと背筋が寒くなった。
運転日報(プジョー308)
天候:晴れ
積算走行距離:3525キロ
走行条件:市街地・郊外一般道
乗員:1名
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Posted at
2013/03/16 01:14:09