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　バイクに乗るとき、荷物をどのように積載するかはけっこう悩ましい問題である。通勤や買い物のときでも雨具、工具、ラゲッジネットのような小物類をいつも積んでいるし、目的地でバイクを駐車するときに、ヘルメットやジャケットなどのバイク装備を預けておきたいという事情もある。シートやベトキャリに積んでおくと砂埃にまみれたり雨に濡れたりするので、できればシート下トランクかリアボックスのような密閉できるところに荷物を積みたい。スクーターにすればシート下トランクが大きいが、走行性能の面でスクーターは避けたい。だから、普通のスポーツバイクやカブのようなバイクでどのように荷物を積むか、いつも考えているのである。

　うちのバイクのうち、FUTUREにはシート下にメットイントランクがある。雨具や工具類はいつもそこに入れてあって、リアボックスは普段外してある。買い物などの大物はベトキャリに積むかリアシートにネットで縛って載せる。タンデムで長距離に出かけるときはボックスを付けてそこに衣類などの荷物を入れる。それでまあまあうまくいっている。それでもまだ荷物があれば後席の人がバックパックを背負うこともでき、特に不満は感じない。



　ところが、WINNERにはシート下トランクがない。だから、雨具や工具のような荷物をいつもバックパックに入れるか、リアボックスを付けてその中に入れておかなければならない。バックパックをベトキャリに積もうとしても、ベトキャリの上の空間が狭く、ハンドル操作の妨げになるので小さなものしか積むことができない。リアシートに積んだら給油の際にシートを上げるのに邪魔になる。それではということでリアボックスに入れると今度は別の問題が起こる。他の積載場所が使えないのでリアトランクに入れる荷物の重量はどうしても嵩みがちなのだが、リアボックスの制限重量はたったの３kgしかないのだ。３ｋｇを超える荷物を入れると、車体がバウンドしたときにボックスの固定機構が耐え切れず、ボックスがベースから外れてグラグラになってしまう。プラスチックの成形品なのであまり重量に耐えられないのは当然なのだが、構造を強化したとしても、完全に後車軸より後ろ側のオーバーハングに大きな重量を積むとチョロＱ状態になりかねないので、あまり重いものは載せられない。



　結局、大きなバックパックを背負って乗るようなスタイルになるのだが、これではタンデムできないし、バイク置き場で乗り降りするときに隣のバイクにバックパックが引っかかったりとスマートに動けない。バイクを降りて歩くときに雨具やパンク修理材などをごちゃごちゃと詰め込んだ大きく重いバックパックを背負っているのも大変である。バイク乗りは荷物を減らす努力に集中すべし、ということかもしれない。