
FUTUREの前輪、1万2千キロ以上走っても全然摩耗しない。乗り手がおとなしい運転だということもあるのだろうが、前輪荷重も小さいのだろう。
FUTUREとWINNER、どちらも似たようなサイズ、排気量のバイクなのだが、コーナリング特性はかなり違う。FUTUREは回頭性が悪い。すばやく切り返すような操作をしても、ふわ~とした船のような感覚で、無理やりハンドルを切ると前輪が滑りだす。タイヤのグリップの差、前輪荷重の差、フロントフォークのバネレートの差など、セッティング次第でバイクの乗り味は大きく変化する。WINNERはスポーツバイクと同じようにスロットルを戻して、あるいはブレーキングしてフロントを沈ませ、グイっと寝かせればすばやくコーナリングできる。70キロくらいで走っているときに目の前に飛び出しがあったとする。FUTUREはブレーキをかけた瞬間「これはアカン」と思わせる。動きが鈍重なので、避けるのが困難なのだ。WINNERは操作にちゃんとついてくるし、制動距離も短いから余裕がある。後輪がロックしやすいのが気になるが、その分前輪ブレーキを強く使えば制動力は高い。
私は自動車について、「燃費重視の実用車でも安全のため最低限度の運動性能を備えるべし」と考えているが、バイクについても「価格重視のモデルでも最低限度の運動性能を備えるべし」と思う。緊急回避が頻繁に要求されるベトナムの路上では特にそう思う。
Posted at 2017/12/09 03:04:41 | |
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