
外国語を学習したことのある人ならわかると思うが、面と向かって会話するよりも電話で会話するほうが数段難しい。目の前にいればジェスチャーや表情が音声よりも多くの内容を伝達してくれるが、電話は音声が全てである。学んだことをすべて活用して発音するしかなく、とても大変である。私は英語とベトナム語を話すことができるが、電話をするのは大嫌いである。だから、なるべく電話をせずにすむように、メールや文書でやりとりして済むように心がけている。
私の妻は、英語やベトナム語で電話する必要があるときは私に頼む。私は大嫌いな電話なので「しぶしぶ」「嫌々」引き受けている。そのたびに妻は「できる人がやるのが当たり前じゃない」「なんでそんな嫌な顔するの」などと腹を立てるのだ。頼んだ人が怒って苦手なことを引き受けた人が怒られるのはなんだか理不尽な気がする。
今日、妻が近所のミニストアに行って頼んできた飲料水が届かなかった。妻が「水が届かない」と言うので、私が「電話して催促すれば?」と返したら、「このストアは英語が通じないの。あなたが電話して」ということになった。私は電話が大嫌いだし、夕食の途中だということもあってグズグズしていたら、妻がマジ切れして「なんで頼んでる方がこんなに罪悪感感じなきゃいけないわけ?私ができないんだからできる人がやるのが当然でしょ?3年間もベトナム語勉強しているんだからできて当然じゃない!」と攻撃されてしまった。急いで夕食をかきこんでストアに電話して、下手くそなベトナム語で「今日水を買ったんだけど、まだもらってないよ!」と言ったら住所を聞かれ、住所を言ったら「ああ、日本人のお客さんだね?今持っていくよ。ちょっと待って」とスムーズに解決した。
すぐに水が届いて問題は解決されたのでよかったが、なんで問題解決のため動いた私がこんなに攻められなきゃいけないのか、特殊な日本社会の縮図を家庭内に見た気がして、複雑な気持ちになってしまった。
Posted at 2018/01/17 22:03:10 | |
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