
先の記事の歩行者が突如出現したとき、私はけっこう真剣にブレーキをかけた。単なる急ブレーキでは避けられない距離だったので、進路変更と同時に可能な最大の減速度を狙ったつもりだった。その際の加速度はどれくらいだっただろうか。動画が残っているのでコマ数から時間を割り出すことができるし、速度計が写っているから速度変化がわかるので、計算で求めることができる。
初速度は90キロメートル毎時、最低速度は74キロメートル毎時だから、速度差は16キロメートル毎時、4.44メートル毎秒である。減速時間は0.5秒である。したがって、加速度は4.44÷0.5で8.88メートル毎秒^2である。Gでいえば0.91Gだ。これはまずまずの数値だと思う。
四輪車の経験では、フルブレーキ時の加速度は乾燥したアスファルト上で0.9~1G、濡れたアスファルト上で0.6~0.8G程度だ。二輪車ではこれよりも低くなりがちだ。なぜなら、二輪車で強くブレーキをかけすぎると車輪ロックにより転倒したり、ジャックナイフする心配があるため、なかなか限界までブレーキをかけらないからである。教習所の課題のようにあらかじめ急ブレーキをする場所がわかっているならともかく、公道で突然の障害を避けるためにかける急ブレーキは甘めになることが多いものだ。ましてや、ベトナムの路面は砂や泥をかぶっていてとても滑りやすい。そこで0.91G出して進路変更していれば「よくやった」と自分でも思う。
もっとも、ABS付きなら1G近く出るかもしれない。今回、ブレーキをかけながら旋回するつもりだったので、リアブレーキはほとんど踏んでいない。リアをロックさせると車体が横滑りするだけで進路を変えられなくなるからだ。ABS付きなら前も後ろも力いっぱいガツンとかければいいわけで、おそらくもっと高い加速度が出せるだろう。摩擦係数の低い路上にいろんな障害物が突如出現するベトナムでは、ABSの効用は大きいと考える。私がWINNERに持っている一番大きな不満は、ABSが付かないことである。
やっぱりとりあえずZ300買おうかな・・・ABS付いてるし・・・。
Posted at 2018/01/07 00:18:09 | |
トラックバック(0) |
バイク | クルマ