<ごく稀ではありますが、ボディカバーの使用によって問題が発生したとお客さまからご報告を受けることがあります。仲林工業では、そのような事態になった際、原因を追究させていただくとともに、今後、その内容をネット上にて公開することに致しました。
公開することでさまざまなご意見や情報を頂戴できるかもしれませんし、また、仲林工業ボディカバーをご検討されている方にとっての情報や判断材料にもなり得ると判断したためです。
お客さまのお名前はもちろん、特定される場所柄やディーラー店さまの名称は伏せております>
今回は、留め具に発生した問題について記載致します。
2016年9月末にご購入いただきましたE-5000生地の「
すそ紐絞り加工」の紐が切れてしまったとのご連絡を頂戴致しました。
すそ紐絞り加工の紐は「ビニロン」と呼ばれる合成繊維で、腐食・劣化が遅く、およそ6ヶ月(半年)の使用で切れてしまうことはまずありません。弊社でも確認させていただきたく、お客さまにお願いして現物を送っていただくことになりました。
到着したカバーを確認致しましたら、まずストッパーに通っているはずの2本のうち、1本が外れて(抜けて)しまっておりました。
ここまではよくあることなのですが、カバーのすそに通っている紐をゆっくり抜きながら確認していくと、、、ストッパーと対角に位置する箇所で、切れておりました。
実際には、切れているものの、お客さまの方で強くだんご結びにされていたので、すぐには気づかなかったのですが。
問題のその箇所が、下記の写真です。
よく見ていただきますと、紐の中心部の毛が揃って切れているのがわかりますでしょうか。
すそ紐絞り加工の紐は、合成繊維を絡めるようにして1本の強い紐にしており、このように断面が見えるような切れ方は、まず自然的には起こりません。
実際にストッパーの通っている手元の紐は、下の写真のような状態です。
傷めば、ほつれるように切れていくので、毛先が揃うことはないのです。
もしかしたらいたずらで切られてしまった可能性もあり、お客さまにお伝えさせていただきましたところ、完全屋外で使用しているので何とも言えないとのこと。
ちょうど紐が切れていた箇所のカバーのすそも、使用による地面との擦れて、破れてしまっており、中に通っている紐が露出している状態でした。破れたすそから、紐が骨のように覗いていれば、その部分だけをハサミ等で切ってしまうことは可能です。
ただ、よくお聞きするいたずらは、生地ごと裂かれていたりするので、わざわざ露出しているすそ紐だけを切るのも、、、と、不自然な点が残る状況となりました。ただ言えることは、カバーが半年の使用とは思えないほど汚れ、傷んでいたことです。これは保管環境によってあり得ることですが、それでもここ最近、拝見した中では一番の老朽具合でした。
すそから露出した紐が、常に地面(アスファルト)に擦れ、傷んだことで切れてしまったのか。しかし、それにしては紐は黒く汚れておらず、きれいな状態でした。
擦れて傷み、汚れてほつれたように切れた部分を、結ぶ際に切り落としてしまった可能性も考えられます。お客さまにお尋ねもしたのですが、カバーを使用されているのはお客さまひとりではないようで、こちらに関しましてもはっきりとしたお返事は頂戴できませんでした。
今回の件につきましては、仲林工業にてすそ紐の強度について見直しを行い、使用に関して問題がないか、改めて検討させていただくつもりです。
なおお客さまに対しましては、すそ紐を新たに通し直してカバーをお返しさせていただきました。
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発生した問題事例 | 日記
Posted at
2017/03/14 19:37:40