<ごく稀ではありますが、ボディカバーの使用によって問題が発生したとお客さまからご報告を受けることがあります。仲林工業では、そのような事態になった際、原因を追究させていただくとともに、今後、その内容をネット上にて公開することに致しました。
公開することでさまざまなご意見や情報を頂戴できるかもしれませんし、また、仲林工業ボディカバーをご検討されている方にとっての情報や判断材料にもなり得ると判断したためです。
お客さまのお名前はもちろん、特定される場所柄やディーラー店さまの名称は伏せております>
以前にもお伝えしました「すそ紐絞り加工」の紐切れについて、新たに報告させていただきます。
コメントくださった皆さま、誠にありがとうございました。
「すそ紐絞り加工」の紐として、直径3mmの「金剛打ちビニロン」と呼ばれるものを使用しています。
この金剛打ちビニロンにつきまして、仕入れ先さまへ直接お問合わせ・相談をさせていただきました。
結論を申しますと、メーカーさまの答えからわかったのは「通常使用で切れることはない」というものでした。
「試験成績書」も頂戴致しました。
直径3mmの金剛打ちビニロン、
引張強さ及び伸び率:JIS L 1095
定速伸長形 引張速度:30cm/分
つかみ間:20cm
試験結果、
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引張強さ 47.8kgf
伸び率 17.1%
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kgfの「f」は、force(フォース[訳して「力」])のfを表しており、質量の単位であるkgと区別するため付けられておりますが、ここではkgと同じに捉えていただいて問題ありません。
直径3mmの金剛打ちビニロンを20cmの間隔を開けて2か所でつかみ、その間隔を1分につき30cm移動する速度の引っ張りで、17.1%の伸びは見られたものの、47.8kgの重さ(力)に耐えられた、ということになります。
これは、切れない紐をカバーのすそに通し、47.8kgの重さ(力)で絞った場合、恐らくカバーのすその縫製が、すぐにではなくとも切れていくレベルです。
仕入れ先さまからは「現状のままで(紐を)替えられることはないと思いますよ」とのお返事でした。
それでは、カバー使用中に「すそ紐絞り加工」の紐が切れてしまうのはなぜかということになるのですが、「それは切れた紐(現物)を確認しない限り、何とも申し上げることができません」ということでした。
可能性としてですが、冷めていないマフラーの熱に擦れたり、小動物に噛まれたり、またはいたずらで切られていたり……等、使い方や保管環境による原因の可能性がおおきいのでは、と思われます。
ビニロンの一部が弱くなっている可能性についても、問合わせてみました。
「紐をよってつなぎ合わせた部分は弱くなっているが、そこは赤テープを貼って目印にしているので、それを避けてもらえば問題ありません」ということでした。
実際、仲林工業に納品いただく金剛打ちビニロンには赤テープが付いている部分があり、そこは継ぎ目でもあるので、カバーのすそを通す際には避けています。もちろん、切れているものを結んだりもしていません。継ぎ目のない完全な個所のみ使用しています。もっとも、例えその継ぎ目部分であっても、「人間の手で引っ張ったところで切れるほどの弱さではない」とも聞きました。
以上の内容を踏まえたうえで、改めて検討させていただいたのですが、現状はいままで通りの「3mm金剛打ちビニロン」でつづける方向で決まりました。
紐が切れました場合は、
コチラに掲載の通り、新たな紐だけのご購入も可能です。
以上のようなご報告となりますが、どうぞ引き続きよろしくお願い致します。
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Posted at
2017/06/30 17:33:09