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2013年04月21日

偉大な改革者 Margaret Hilda Thatcher

偉大な改革者 Margaret Hilda Thatcher

 私が英国に暮らし始めた1990年、

 英国はまだ改革の真っ最中でした・・




 ちょうどサッチャーが首相から降り、後任のジョン・メージャーに交代する年でした。

 1964年から79年まで15年間続いた労働党政権の間に、「揺りかごから墓場まで」の行きすぎた、
いわゆる「福祉政策」が、結局は英国の産業と労働者の競争力を奪い、国民は働かずにお金を
貰うことばかりを考えるようになり、いわゆる「英国病」と言われる重篤な病気に罹っていました。

 サッチャーは、79年から90年まで11年の間、首相を務め、労働党時代に決められた数々のバラマキ政策を改め、国有化されていた企業を再度民営化し、労働者の平均よりも多くばら撒かれていた生活保護費の支給基準を見直し、真面目に働き税金を納めているものが馬鹿を見ないような国に直していきました。



 私の友人たちは英国をはじめ欧州の若者が多かったのですが、働く賃金よりも生活保護で貰える金額の方が多いと、多くの若者は職探しもしていませんでした。いわゆる「働いては負けかな、と思っている。」状態です・・・(^^;
 両親がギリシャ移民でFish & Chips屋を経営している友人がいましたが、彼女は、いつも、「英国の若者は怠け者だ。」と怒っていました。2,3日働きに来たら、「生活保護を貰った方が金額も多いし楽だから」と無断欠勤、無断退職してしまうそうです・・(^^;



 また、当時はEU諸国から奨学金や生活保護目当ての若者が沢山英国に流入し、働きもせず、中には麻薬など犯罪の温床になって大きな問題となっていました。
 私も、当時は友人の友人たちが開くパーティーなどに行ってみると、暗い会場の隅っこで、独自の匂いを漂わせながら独自の表情をしたそんな若者たちをよく目にしました・・(^^;
 そういう他国の入国者たちに対して、サッチャーの後任になったジョン・メージャー首相は、「Enough is enough!(もううんざりだ!)」と国会で演説していました。「我々英国人は、何のために真面目に働いて税金を納めているのか? 他国から来た怠け者を喰わせるためか?」と。

 当時、私は学生の後、英国の企業相手に働いておりましたので、英国の企業や労働者がいかに出鱈目で疲弊し、崩壊しているかを目の当たりにしていました。



 サッチャー時代に大きく改革されたものの一つに、労働党の票稼ぎのために無理やり存続させていた、国内の粗悪で危険で高コストな炭鉱の閉鎖です。
 私の住んでいた北部イングランド地方は、炭鉱を元にした産業革命の発展の地で、その後、数百年にわたって、もう競争力のない、粗悪な探鉱を維持してきました。
 その炭鉱で取れた質の悪い石炭で火力発電を行い、そこから出る汚染された空気は北欧の森に酸性雨を降らせ、ノルウェイやフィンランドの森を軒並み枯らせていると大きな問題になっていました。(いまのどこかの国に似ていますね・・(^^;;)

 その炭鉱を閉鎖したことにより、多くの炭鉱労働者が失業していしまいましたが、それにより、今回のサッチャーの葬儀でも、「サッチャー死んでざまあみろ」「サッチャー地獄に落ちろ」と30年たっても産業構造について行けなかった労働者の子孫が恨んで憂さを晴らしているようです。
 一度甘やかされた政策でぬるま湯につけられてしまうと、人間、何十年たっても進歩しようとしない人たちが出てくるようです・・ (今の日本のマスゴミは、元Coal Miners=Miners(炭鉱労働者)の意味も分からずに、「鉱山関係者がサッチャーに恨みを持っています」と訳してニュースにしていましたが、エネルギー政策の転換で炭鉱が閉鎖された労働者の子孫が怒っている、ということも分からずに、ボケまくったニュースを流しているなんて、中身も理解しないで、改革派のサッチャーを批判できれば何でもいいのでしょうか?)



 また、サッチャーが評価されるのは、「鉄の女」としての国防の重要性を実行したことです。
 ゴルバチョフ、レーガン時代(日本は中曽根総理)に、冷戦を終結させる手助けをし、また不法に軍事占領されたフォークランド諸島を、反対する労働党の議員を無視して強行し、成功させたことです。

 サッチャー、メイジャー時代は、ソビエト共産党に影響された英国労働党が15年に渡って破壊し続けた英国の文化、経済、産業を立て直す18年間でした。
 某国と某国の影響を受けた某政権に破壊された日本の文化、経済、産業を立て直すには何年かかるのでしょうか・・


 
 F1の表彰台で有名な曲ですね。(^^)
 F1のコンストラクターの大半は英国籍ですから・・(^^;



 サッチャー現役時代の、日本の絶頂期と英国の英雄が活躍した伝説のグランプリの場面です。

 ここは車のブログですから・・


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この記事へのコメント

2013年4月21日 10:09
素晴らしいブログですね~  これは素晴らしいです。

なかなか政治、宗教、Gender、人種ネタはうまく書けません。

各国ごとに背負っているものが大きく違いますね。日本の若い世代の所得とその伸びの減少はすごいものがあります。また働く世代のBusiness Literacyの国際競争力をもっともっと引き上げないといけませんね。
コメントへの返答
2013年4月27日 11:36
有難う御座います(^^)
空港のラウンジでサクッと書いた割には、我ながら上手く書けました(^^)
普段から感じていたことだからでしょうか・・

年金制度が破綻しているからと、定年延長するだけが政策ではありませんよね。
日本の若者の雇用環境には悲惨なものがあります。正社員と非正規社員の格差は早急に是正する必要がありますね。
この格差の固定化を打破し、硬直した雇用状況を是正しなければなりません。雇用の流動化を進めなければこの国は破綻します。それには、解雇規制の緩和が必須だと思いますが、、
先進国最低のBusiness Literacyの日本、、
私は先進国最低のマスコミの所為だと感じています。
2013年4月21日 10:17
冷戦の終結はレーガン、ゴルバチョフの功績と思われがちですが、二人の橋渡しをしたサッチャー女史の存在が見過ごされがちです。

『鉄の女』と言われましたが作戦遂行の為に英国人の犠牲を容認し、執務室で号泣したというエピソードもあります。

日本の女性政治家が注目されると必ず『日本のサッチャーになる』などとほざくのは気分が悪くなりますね。国を憂いていない政治家にサッチャーの名前を出して欲しくないです。
コメントへの返答
2013年4月27日 12:38
サッチャーは欧州において冷戦終結のサポートをしてきました。興味深いのは、ドイツがあまりに強大になるのを恐れて東西ドイツの統一に最後まで反対していたという噂です。これも英国の国益を一番に考えていたからですね・・(^^;
サッチャーは真面目で正直な方です。ですから英国民の母親の気持ちも理解していたと思います。

今回日本語で「サッチャー」画像を検索していたら、吐き気を催すような「政治家?」の画像が出てきました・・orz
2013年4月21日 12:10
今日は。

やはり海外からの視点で物を見ると、何が間違っているのかが見えてくるようですね。

わが国の総理も、可笑しなことを言い始めました。
保育所の事は良しとして、女性の育児休暇の事です。
働く産業が増えないのに、女性が働くと国が栄えて元気に成るそうです?
人気が出ると、調子に乗ってボロが出てしまった感じ・・・・・・

少なくとも、男が働いて家族を養える国にしてから言う事だと思います。

ここのブログは、為に成るなー
国内に工場を少しでも戻し、競争力を持った産業の育成に力を貸すのが政府と言う物だと思います。
コメントへの返答
2013年4月27日 14:52
女性の育児休暇も男性の育児休暇も基本的にはいい事だと思いますが・・
日本の女性の働かせ方、待遇が問題だと思います。
大企業?は女性を新入社員でもできそうな事務職に限定し、勤務年数が増えてもスキルアップに限界がある、勤務2,3年目で頭打ちになるような仕事ばかりをやらせています。そして年功序列で高齢者には高い給与を払い、雇用の保護で、定年まで勤務し続けます。
以前、東京駅前のオフィス街に通勤していましたが、オフィスビルのエレベーターや廊下で出会う女性(いわゆるOL?)は、、、若い人はほとんど皆無でした。事務処理をしている女性が辞めないから新卒女性を採用できないのですね・・
おかげで若い女性のオフィス街での勤務先が無くなる、、ひいては男性の未婚率も上がり、少子化にも繋がっています・・
難しい問題です・・
勤続10年、20年たっても3年目のOLができるような仕事しかさせてこない日本の企業が衰退するのは当たり前ですね。。

男が働いて家族を養える国・・
これは景気浮上がまず第一に必要ですね。
現在の急速な円高是正は非常に良い傾向です。
正社員としての安定した多数の雇用の確保は製造業しかありません。それにはまずは適正な為替水準が最低条件になります。
2013年4月21日 20:07
改革!には批判が付き物ですねェ~

「鉄の女」・・・信念と強い意志を感じます。

個人的には失う物も多かったでしょうが・・・

国や国民に与えた物はそれ以上に多かった

本当の改革に必要な物は何か?と言うのを
教えていただけます。
コメントへの返答
2013年4月27日 19:51
私が渡った頃の英国は酷い状態でした。
日本より20年以上は遅れている感じでした。
私が住んでいたのが元炭鉱エリアに近い場所でしたから、サッチャーは庶民からは蛇蝎のごとく嫌われ、悪いことはみんなサッチャーのせいだと罵っていました・・
スポーツ選手になれそうな健康な若者が、学校を出ても働かずにぶらぶらしている社会・・
改革を行う人は必ず嫌われます。でも、誰かが嫌われ者にならなければ、大きな流れで奈落の底に向かっている潮流を変えることはできません。
日本でしたり顔をしてサッチャー批判している人は善人の顔をした悪魔ですね・・(^^;
2013年4月22日 6:34
おはようございます。

何だか余所の国の話とは思えないお話しで…

イギリスの教訓から学ぶべきトコロは山のようにありそうですね。
コメントへの返答
2013年4月27日 22:12
まさに今の日本とそっくりですね・・(^^;

ほんと、去年までの政権の政治は、30年遅れの英国労働党かと思いましたよ・・(^^;

英国の改革から学ぶべきところは多いと思います。
2013年4月22日 8:16
日本にいてはわからない事を教えていただきました。
現場にいないとわからない事って多いですよね。
大変勉強になりました。
コメントへの返答
2013年4月28日 14:15
どうもです・・(^^;
ちょうどサッチャー、メイジャー首相の時代に英国に住んでいましたから、現場にいたんですね。企業派遣の駐在員や大学研究者の遊学じゃなかったんで、貧乏学生、貧乏勤労者として地元に密着して住んでいたので・・(^^)
2013年5月4日 22:23
為になる講義、ありがとうございます m( _ _ )m

目からウロコwww
コメントへの返答
2013年5月5日 16:48
いえいえどうも(^^)

F1のムダ講義いつも楽しみにしていますよ♪(爆)
2019年11月24日 20:07
こんばんは

なるほどそうだったのか、少し調べくらいの記者にはわからない内容ですね。それに、多くの国民は納得(扇動)されているのでしょうね。
今の韓国の人たちはどう考えているかを知りたくなりました!
コメントへの返答
2019年12月8日 16:26
こんばんは。

日本の新聞記者の方々は35年前から存じていましたけど、当時から予めの予見と言うか偏見と言うか、自分たちの見方が既にあって、それに当てはまった方向からのものの見方をし、記事を書いてしまうので、まずはあらかじめ結論ありきの記事や論調になってしまいますね。最近はそれに加えて他国籍の影響を受けた方々があからさまな偏向記事を書かれるのでもう見る気はしなくなりました。

プロフィール

「@ritsukiyo2 コヤツ中韓のスパイですが」
何シテル?   05/19 07:21
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