昨日の「不思議な体験」の続き。
この事故では、怪我人は一人も出なかった。120キロ以上で70キロで走っている車に追突したのだから、衝突のエネルギーは相当なものだったはずだ。だが、いくつかの偶然が重なった。
まず、追突された車が4トン車だったことだ。これが乗用車等の小型車なら、追突により大破していたはずだ。逆に10トン車なら追突したほうのキャビンが大破してしまう。私の車は4トン車で積荷は1トンほど、総重量で約6トンだった。適度に軽くて丈夫な車に追突したのが幸運だった。
次に、私が車間距離を大きくとっていたために、玉突き衝突にならなかったこと。これがなければ死亡事故になっていたかもしれない。
また、当時から私はシートのヘッドレストをちゃんと調節して使っていた。衝撃は大きかったがむち打ち症にはならなかった。
さらに、私のトラックは構造的に他のトラックと異なった部分があった。トラックは梯子状のシャーシの上にアルミのボディ(荷台)を取り付けた構造になっている。ボディを架装する際、ボディの長さまでシャーシを延長して荷重に耐えるように作る(図の赤い部分)。だが、私の車は作業ミスか何かで延長部分が存在しなかった。追突により、荷台はシャーシから外れ前方に30センチほど移動した。結果的にシャーシの欠損している部分が「クラッシャブルゾーン」として機能し、衝撃を緩和したのだ。
事故により双方のトラックは運行を続けることができなくなった。名神高速の路面に残されたスキッドマークのすさまじさは運転手仲間の間で語り草になった。が、それだけで終わった。人身事故でなかったから、追突した運転手には免停も罰金も来なかったはずだ。その運転手は事故のお詫びに富山の鱒ずしを送ってよこした。今でも富山の鱒ずしを見るたび、この事故のことを思い出す。
運転日報(代車デミオ)
天候:雨
積算走行距離:6534キロ
走行条件:郊外一般道
乗員:1名
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雑感 | クルマ
Posted at
2008/08/25 21:25:57