新しい国産車のデザインの芽生えとなったセッサーノのデザインは斬新だったが、不思議と同じ時期に同じようなデザインが多く出てきた。
それは、2BOXという車型故の偶然なのか、それとも・・・・
さらに、このデザインは自分がという声も聞こえてくるようになった。古くは日産の初代シルヴィアが、某雑誌で、当時日産のコンサルタントだった 「アルブレヒト・フォン・ゲルツ」 が、「自分の作品」だと言えば、「いやいや、そうではなく、アルブレヒト・フォン・ゲルツが指導、アドヴァイスして、木村一男まとめた」という説も出て、一体真実はという例がよくある事だ。
継ぎ目の無い、ほとんどハンドメイドの初代シルヴィア。クリスプカットと呼ばれる宝石カッティングを思わせる面構成が美しい。
デザインの偶然は、マルチェロ・ガンディーニの ルノー5や、
ミシェル・ブエ の独創的なデザイン。二代目 マルチェロ・ガンディーニ のデザインにも生かされた。
AMC の ペーサー や グレムリン などに見られる。
美しいか?と聞かれたら「個性的だ」と僕は答えるだろう。AMC グレムリン
これらが登場したのは、1970年代初頭。どの車も売れた売れないは別にして時代を映し出す文化的な遺産に違いない、だから僕はあえて、だれが最初で、誰が・・・は言うまいと思うのだ。
初代ギャランΣに関してのデザインは、社内デザインという事で決まりなのだろうが、誤解を恐れえずに言えば、完全にそれが オリヂナル だと言えようか。
それまでの国産車にはない、シャープな面で構成された斬新なデザイン。それでいて側面は豊かな局面で単純な直線平面のデザインとは違う温かみも感じる。
初代シルヴィアの様に、外野から 「これは俺んちのだ!」は言い過ぎかもしれないが、初代シグマの面構成や、Aピラーからの緩やかな弧を描くモチーフは、間違いなく セッサーノ のデザインにインスパイアされたものだと思うのだ。
セッサーノ作の 「ランチャ・ Fulvia Dunja HF」を見れば、なんとなく僕が言いたい事が伝わる・・・伝わって欲しいと思うのだが。
直線的なフロントの造形から、AピラーからCピラーに続く造形はなんだか、どっかで見たぞ!という感じだ。
そのセッサーノのデザインも、かの「セッサーノライン」が無ければ・・・多くのセッサーノが絡んだデザインにも不幸にして個性的とは言いかねるデザインもあったことは事実で・・・・・
Posted at 2016/08/22 20:53:20 | |
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