ようやくと言うか、デヴューの時からアナウンスされていたが、スーパーチャージド・エンヂン搭載車が出る事がリリースされた。
周りからは、昔あったスーパーターボやマーチRの再来か!?なんて声も聞かれるが、まったくもって、そうではなく、ミソは「ミラーサイクル」だという事。
ミラーサイクルと言えば、まぁ端的に言えば、ヴァルヴ・タイミングを弄って、膨張比だけを高めること(圧縮比<膨張比と考えれば良いか)。
ポンピングロスなどが改善されて燃費が良くなるが、通常の(オットーサイクル)に比べて出力が低くなる。
そこで、過給機を付加してそれを補うのが順当な手段で、そうそう、なつかしい「ユーノス800」のミラーサイクル・エンヂンも、実に高価なIHIの「リショルム・コンプレッサ」で馬力不足を解消していた。
そう考えると、こんどのマイクラのエンジンも、単純にオットーサイクルに負けない馬力を確保するための手段で、スポーツなんて二の次だと分る筈である。。
いやいや、ミラーサイクルだって過給機無しのモンがあるだろう、例えば現行のデミオはどうだ?という声が聞かれるが、ありゃ合わせ技の塊で、マツダ自身も
「ミラーサイクルは過給器なしでは低速トルクが細くなり、ドライバビリティが低くなってしまいますが、新型デミオの場合、車重が軽いために要求トルクが比較的低いことと、極低速域のトルクの低いところをアイシン製CVTでうまく回避できる見通しが立っていたことから、自然吸気で行けると判断しました」
と言っている。それにミラーサイクルではないエンヂンが燃費が21Km/Lに対して、ミラーサイクルは23Km/Lとアドヴァンテージが低い。。。さらにエンヂンフィールも、あんまり闊達では無いと来た物だから、何もミラーサイクルにしなくともと感じているのは僕だけか。
一方のマイクラは、98psという出力と14.5kgmというトルクも得て燃費と、そこそこの力も得ている事からも、やっぱりミラーサイクルには・・と感じた次第なのだ。
ところで、某名古屋のメーカーは、半電気自動車のエンヂンの事を、「アトキンソンサイクル」なんて言っているが、そりゃないでしょう?と僕は思っている。
「アトキンソンサイクル」といえば、学生時代のノートを見ると、複雑なリンク機構を駆使して、工程毎にストロークを可変させて、圧縮比<膨張比を実現したものだ。
アトキンソン・サイクル・エンヂンの基本的な構造がこう。複雑なリンクが重量増、高回転を阻害して実用化しなかった。。。
某社のモンは、どうみてもヴァルヴ・タイミングで可変させているので、「ミラーサイクル」と呼ぶのが順当だと思うのだが。
まぁ、某社の事だ、このエンヂンを開発した連中が学生時代に、「アトキンソンサイクル」で苦い思いをしたから使いたくないのか、まさかと思うのだが、マツダがすでに過去「ミラーサイクル」というのを大々的に宣伝した事を苦々しく思って、あえて使わないのか、謎は深まるばかりだ。
マイクラのミラーサイクル・エンヂン。
スポーツなんて二の次で良いから、日本でも味わいたい。そう思っているのは僕だけでは無いとも感じているのだが、最近は他社のクルマの販売に忙しい日産の事だ、実現は夢また夢なんだろうとも、諦め気味なのだ。
Posted at 2011/02/20 15:59:09 | |
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