お誕生日おめでとう。
九回目の誕生日がやってきました。
今年は土曜日なので、いっしょに一日すごせそうですね。
八歳の君は、いきなり誕生日の日に、大きなけがをして緊急手術、そして二か月に渡る入院と大変なスタートでしたが、病院の大きな部屋でも 「ぼく、ひとりで眠れるよ」 と言って、夜は、生まれて初めてひとりで過ごしましたね。
本当は寂しかったのかもしれませんが、そんな一言が言えるようになった君に、ずいぶんと頼もしく、成長したんだな・・・・と実感した瞬間でもありました。
そして九歳の七夕の日を迎えました。
小学校の学年が進み、学校のはからいで、病気の身体に負担がかからないように、それまで一階の教室になる様にクラスを決めてもらっていましたが、新しい学年ではどうしても三階になってしまい、介助員さんと毎日、「いちに、いちに・・・」と掛け声をかけながら階段を上ったり下ったりしている姿は大変だなぁと思うとともに、これから社会に出ると、もっともっと大変になるんだなぁという、ぼんやりとした不安を感じていたりします。
八歳の大けがと、病気の影響で、右と左の足の長さが2 cm 近く違うので、歩いたり走ったりする時、そのままでは歩き難かったりするので、靴底を上げたり、中敷きの形を工夫して、身体が傾かない様、普通に足が左右に動かせるように、特殊なゴムやシリコンを買ってきて作る仕事がお父さんに増えましたが、楽しいと言ったらおかしいですが、不思議と、こうしたらもっと歩きやすくなるのでは?こうしたら足が痛くならないのでは・・とひとつ作っては直して、また作り直すという作業が、上手く行った時の嬉しそうな君の顔を思い出すにつれ、ついつい時間を忘れて没頭したりしています。
二十歳まで生きられないかもしれない、十歳までに身体を動かせなく可能性が高い・・・・と言われて数年が経ちますが、大きな症状も出ず、九歳の七夕を迎えられた事に、お父さんとお母さんは、本当にほんとうに神さまに感謝しています。
でも、毎日毎日、ころんだり、つまずいたり、足が痛いなんていう君の言葉を聞くと、病気のせいなのかなぁ、症状がでてしまったのかなぁと、ついつい暗い顔になってしまうのですが、そんな時の、「大丈夫だよ」という屈託のない君の言葉と笑顔にずいぶんと、逆に励まされるし、頑張らないと・・思い直してしまいます。
病院の先生も、ここまで大した症状も出ず、大きく身体も不自由なく来れたのは、ほんとうに凄い事だって病院に行くたびに言ってますよ。そしてなにがあっても頑張る君に、本当に、この病気なのかって驚いています。
奇跡
ここまで、君はいくつもの奇跡と共に大きくなってきました。
この病気の事を知っていた北里大学病院のある、この町に住んだことも、そして、偶然、診察してくれた先生も、この病気を研究している研究室出身だった事。。。
ほとんどの患者さんが、症状が出て、ある程度病気が進行してしまってから治療を始めるのに、君は症状が出る前に、多くの先生や介助員さんの手助けもあったので、今があるのかもしれません。
日本で、この病気を専門に研究している先生のいる病院を、北里の先生から紹介してもらえて、そこに通えるようになったのも凄い奇跡です。
何億と言う夫婦の中から、お父さんとお母さんを選んで生まれて来てくれた君。
色々な障害で、正直、辛い事、しんどいと思う事もありますが、どんな時でも笑顔で、周りの多くの友達や大人たちに愛される君を見ていると、本当に本当に幸せな気持ちになります。
君が生まれて来てくれて、お父さんお母さんはとても幸せです。
ありがとう。
そして、君が、「お父さん、お母さんの所に生まれて来てよかった」って言ってくれるように、世界中の、どんな夫婦に負けないくらい、言葉と愛情を、これからも注いで行くからね。
九歳の君がステキに輝きます様に。
七夕生まれの君へ 父より
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七夕生まれの君へ | 暮らし/家族
Posted at
2012/07/07 07:13:35