• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2008年05月28日

段差 鞍型樹脂燃料タンクの意外な落とし穴とは!?

段差 鞍型樹脂燃料タンクの意外な落とし穴とは!? ブルーバードU12の「ATTESA」成立の大きな立役者、「鞍型樹脂燃料タンク」なのだが、その成形性、耐久性、安全性といった基本的な問題以外にも意外な問題が立ちはだかっていた。

デファレンシャルギアや、ドライブトレインをクリアーするために、必然的に複雑な形状になり、まさに馬の「鞍」の様な形状になってしまったのだが、その「鞍型」の左右で燃料が少なくなった時に、左右の燃料の「縁」が切れてしまう・・という問題が必然的に起きてしまった。。

燃料が多い時は、「鞍型」の頂点を越えて燃料が満ち溢れているが、減ってくると、燃料が左右に分かれてしまいタンク内の燃料を有効に使えなくなってしまったのだ。。。



せっかく、全体として必要な燃料の容量が確保されたのに、それを全て使えないのでは、まさに「宝の持ち腐れ」になってしまう。。。

そこで考え出されたのが「ジェットポンプ」と呼ばれるカラクリだった。

その仕組みは到ってシンプルで、燃料タンクからエンヂンへ供給され余剰となた燃料は、再び燃料タンクへと戻るのだが、その戻りの燃料の勢いを利用して、別れ離れになった燃料を吸いだす仕組みを考えたのだった。



電気的な動力も要らない、構造もシンプル。。。

原理は一種の「霧吹き」の様なモノだが、これが無くしては、また、この鞍型樹脂燃料タンクが成立しなかったのだ。

「ATTESA」というU12ブルーバード、強いては日産の誇るハイメカも、実は「樹脂成型タンク」と、「ジェットポンプ」の存在無くしては成立しなかった・・とは、如何にクルマが目に見える技術の集まりより、目に見えない部分の多くの人の創意工夫で成り立っているかを物語る貴重な事例だと僕はU12を見るたびに思い出している。

目立つ仕事も大事だが、地道な仕事こそ技術の進歩に関与している・・・その事を肝に銘じながら。。。。


ブログ一覧 | ブルーバード | クルマ
Posted at 2008/05/30 00:46:07

イイね!0件



タグ

今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

【お散歩】ちょうどよい陽気でしたー ...
narukipapaさん

おはようございます
ヒロ坊おじさんさん

【週刊】4/26:今週のニュース( ...
かんちゃん@northさん

「男の料理」味はさいきょうの豚丼!
トホホのおじさん

観音寺川の桜並木🌸(福島県)
brown3さん

今日の昼飯は〜😋👍
一時停止100%さん

この記事へのコメント

2008年5月30日 19:54
なるほど…たいへん興味深く見させて頂きました。
こういう目に見えない着想・工夫があってこそ、実用性やスペースを犠牲にせず高性能4WDが実現できた訳ですね。
U12が発売された頃、私は高校に入りたてくらいの頃だと思います。
そんな車が今でもしばしば街中で見掛けるくらい生き残っている。
それはやはりU12が「長く乗りたい気になる、しっかり作られた入魂の一作」だったという証でしょうね。
コメントへの返答
2008年5月30日 20:49
このU12ですが、見た目も華々しくて、メカも斬新!
ちょっぴり元気を失いかけていたブルーバードのお株を一気に引き上げた名車と言えると思います。
「造り込み」まさに、このU12は考えに考えたクルマだったと言えるでしょう。
目に見えない部分にも工夫と熱意を持って造られている。

そうした努力が見事に結実した一台と言えるのではないでしょうか。
2008年5月30日 23:38
目に見えないけど工夫されたつくり、インタークーラーダクト等にも見られましたね。
特別な車ではないのだけど、ちょっとしたところに見られる拘りの作りというのが所有者の心をくすぐるモノがあったように思います。
最近の車は部品共用化・仕様数削減をメインに考えて作っているところがあるので、時代的には取り残されてしまっているのかも知れませんがこういう所は憧れてしまいます(^^;;;
コメントへの返答
2008年5月30日 23:48
U12を集約して言うのなら、「拘り」でしょう。
無論、歴代のブル達も拘りの塊ですが、U12のは特に走りに関しての拘りはかなりのモンだと思いますねぇ。。
部品の共通化共有化は、時代の趨勢とはいえ、クルマを造る身としては、個性を出すと言う観点からは厳しい状況ですね。
特に目に付く部分、手で触れる部分というのはテキメンにそれと分かるので、オーナーとしても気になる部分なんですが。。。
2008年5月31日 0:34
こんな見えない所に、当時の革新的技術を取り入れていたんですね。
ギャランVR-4と競り合ってましたっけ。

当時は学生時代で、日産車以外にはあまり興味なく、カーセンサー片手にこのU12(HT・SSS)とS13とR32の中古探しにふけていた思い出があります。
そして、今でもU12(後期)の本カタログを持っています。(実家の所蔵品ですが)




コメントへの返答
2008年6月4日 0:03
ギャランVR-4は、さらにアクティブな4WSが付いていましたから、この点では悔しいかなU12を上回っていましたねぇ。。
それに当時はワールドワイドなパルサーを主力にしてWRCに出てしまったのもブルの脈絡を絶ってしまいました。。

デザインとメカニズムのバランスの良いU12がWRCで羽ばたいていたら・・・歴史にIFは禁物ですが、想像が膨らむますね。
2008年5月31日 0:37
こんばんは。

私も興味深く拝見させていただきました。
アテーサの開発に当たって、色々な苦労があったんですね。

アテーサは未体験ですが、FFの後期1800SSS-Xには以前ARX修理の時の代車で乗ったことがあります。
シンプルなのに格好がよくて、突出したところはないけど飽きがこなくて、走りもいい・・・。
うまくは書けませんが、とても「いいクルマ」だと当時思いました。

ここ最近、私の生活圏ではU12を見かけることは殆どなくなりました。
今となっては難しいでしょうが、可能なら、もう一度じっくり乗ってみたいクルマですね。
コメントへの返答
2008年6月4日 0:07
後期のCMで「GoodCAR」とありましたが、僕はU12の本流はまさに、このキャッチに尽きると思っています。

ただのツマラナイセダンでなく、まさに「走る・止まる・曲がる」のバランスが取れて良いクルマであった様に思います。

今、改めて見ると、本当コンパクトで凝縮感がありますよね。
2008年6月1日 20:58
んー、カッコいいですねー、U12

燃料計の動きは大丈夫だったんでしょうかねぇ(汗)
コメントへの返答
2008年6月4日 0:10
まさにデザインにスキが無く見飽きない感じですね。
燃料計の動きは、ご想像の通り、鞍の頂点より下になると緩やかな振幅で上がったり下がったりします。。。

(これは現代のFWD車でも、鞍型タンクの場合は、そんな動き方をしますよね。。)

プロフィール

「後視 いやぁこんなに簡単なバックカメラがあったなんて!! http://cvw.jp/b/124785/23876370/
何シテル?   01/04 14:54
無類のクルマ好きで、日産車を愛してやみません。 徳小寺 無恒のHNを引っさげ、かつての愛車、ワインレッド・パール・ツゥートンのU14ブルーバードの話題を軸...

ハイタッチ!drive

みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/4 >>

  12345
678910 11 12
13 14151617 18 19
20 212223242526
27282930   

リンク・クリップ

おもしろ塗装工房 プロ仕様の耐熱塗料 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2022/05/08 13:49:11
アニキの春うらら~( ̄▽ ̄) 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2018/04/18 13:27:15
復活!ブルーバード 
カテゴリ:クルマ
2005/01/29 16:43:18
 

愛車一覧

日産 NV350キャラバン NV White Base (日産 NV350キャラバン)
子供の病気の進行により、C26 チェアキャブ を所有していたが、大型で重量級のクルマ椅子 ...
日産 セレナ LCV E STAR (日産 セレナ)
BX-Car をどこまでも乗りつぶす気でしたが、子供の病気の進行が予想以上に早く、歩行困 ...
BMW 3シリーズ セダン BX-Car (BMW 3シリーズ セダン)
日産から、これぞというクルマが出ないまま時間はどんどん経過し、X-Carも我が家に来て4 ...
BMW 3シリーズ セダン X-Car (BMW 3シリーズ セダン)
免許を取って以来・・・いえいえ生まれてこの方の「大」の日産ファンでしたが、昨今の日産車の ...
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation