
昨日から本日にかけて、フェラーリ F430にご来社いただきました! お持込みくださいましたお客さま、以前よりご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
2004年-2009年にかけて発売されました、
ミドシップスポーツカー、フェラーリ F430。
仲林工業では、フルモデルチェンジした国産の新型車(トラック・バス・バイク・福祉車両等以外)や、
メルセデス・ベンツ / AMG / BMW / BMWアルピナ / アウディ / フォルクスワーゲン / ポルシェ / ジャガー / MINI / ローバー / フェラーリ / アルファロメオ / ルノー / プジョー / ボルボ / シボレー / フォード / クライスラー
上記海外メーカーのフルモデルチェンジした新型車を常に求めております。
まだ仲林工業に型が無い場合、採寸にご協力いただけましたら、第1号ボディカバーを無料でプレゼントさせていただくキャンペーンを実施中です(詳しくは
コチラ)。
2012年10月にも採寸を行っているのですが(その時の製作日誌は
コチラ)、フィット感はあるものの、実はあまり納得のできていない構造だったのです。
もっとも気になっていたのは、リアウィング付きの実車からの採寸であったこと。ノーマルの場合、ここからこのリアウィング分を削った形でお作りしていました。
恐らくリア部分は若干、フィット感が甘かったかと思われます。
採寸技術が大幅にアップする直前の型取りということもあり、現在の技術で改めて取り直しができれば、と希望しておりました(機会をくださいましたお客さま、ありがとうございます!)。
以前の型には触れず、採寸から開始です。第1回サンプルカバーで全体的にフィット。
リア部分を詰めた第2回サンプルカバーで完成です。
装着シルエットを掲載します。
今回の改良ポイントとして、ひとつ、前マチの幅をせまくすることでした。
マチとは?
横生地と天井を走る生地の間、コーナー四隅に入っている細長い三角の生地のことです(車種形状により、四隅に入っていないものもありますが、だいたい、四隅にこのマチがあります)。
もっとわかりやすく知りたい方は、
コチラの記事をご覧ください。
ページ後半から、灰色の生地にて縫いつけてある部分(パーツ)のことを「マチ」と呼びます。
マチの幅が広ければ、ゆったりとして皺の発生は減ります。しかし、マチ幅が広いということはパーツ的に「大きい」ことを意味し、これは結果的にミシンによる縫製ライン(縫い目)の距離が長くなる(増える)ことを意味します。
縫製ラインが多ければ多いほど、裂けの原因を増やすことになり、耐久性に影響します。
マチ幅をあまりせまくすることも、フィット感が崩れるため避けたいところ。
そのため、フィット感と縫製ラインとを天秤にかけ、その間を目指さなければなりません。
マチ幅をせまくしたことにより、フロントバンパー部分のフィット感は、実は以前より若干劣っています。
しかし、このサンプルカバーの生地は非常に薄手です。TT-9000(裏起毛)生地は、厚みがありますので、この見た目よりも落ち着き、またお車に装着しているうちにボディラインに馴染んで、この程度の皺であれば薄れていきます。
それを見込んで、前回よりも若干皺が発生する程度まで詰めました。
サンプルは、カバーの四隅にゴムが入る仕様。「
すそ紐絞り加工」とは構造が異なります。
ちょうど後輪の後ろにゴムの縫い付け位置がかかり、大きな皺が寄ってしまいます。
これはゴムの仕様上、発生してしまう皺です。ゴム強度をゆるめれば皺は落ち着きますが、それはそれで留め具の意味がなくなってしまいます。位置をずらしたところで、掛け方によれば同じことです。
風の吹き込まない完全な屋内保管でありましたら、この状態でも特に問題はありません。が、フィッティングを意識される場合は、「
すそ紐絞り加工」か、「
腹下通しの2.8メートル留め具」の装備をオススメします。
屋外であれば、「
腹下通しの2.8メートル留め具×すそ紐絞り加工」であれば、ベストです。
サンプルカバーが車体にフィットすることを示すために、実際に「腹下通しの2.8メートル留め具」のベルトを装着してみます。
全体的に、ボディラインに沿った形状になっているのがわかっていただけると思います。
うしろマチ「あり」の型になっています。
出来るなら、このマチは無い方がボディカバーとしては良いです。
ミシンの縫い目が減ることで、その分、老朽化が遅れるからです(縫い目があると、糸が解けたり、切れたりして、どうしても老朽化の原因になってしまいます)。
また、雨水などの浸透も少なくなります。
今回はボディ形状上、マチ必須となりました。
ボディそのものはしっかりと覆われているのですが、気持ちカバーのすそが短めになりましたので、
全体的に丈を 2cm延長
上記1点、修正して型にしております。実際の製品はこの写真よりももう少ししっかりと被るものになっておりますので、ご留意くださいませ。
リア部分もきれいにフィット。今回改良しました型は、F430スパイダーにも適応致します。
お客さま、この度はご足労くださりありがとうございました! TT-9000(裏起毛)生地による第1号ボディカバー発送の際には、改めてご連絡させていただきます。
ご愛顧いただきまして、誠にありがとうございます。
どうぞ、引き続きよろしくお願い致します!
ご注文はサイトからお受けしております。
ボディカバー・車体カバーの老舗 仲林工業
https://www.nh-cover.jp/
Posted at 2018/07/27 17:25:01 | |
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