
今日の午後から出張、明日はブログできそうにないし、ちょうど手すきになったので、ブログをもうひとつ・・・
アイドリングスップで思い出したんですが、「蓄圧式バス」って知ってました?
実は2000年までに盛んに路線バスに採用されていたのですが、「中期ブレーキ安全規制」の対応が難しくなる・・という理由で姿を消したんですが・・
まず、「中期ブレーキ安全規制」ちゅうのはですねぇ。。
1992年に当時の運輸省技術審議会で さだ められて、1996年の保安基準改正で決められた決まりなんですね。
具体的には、
・60Km/hでは36.7m以下で、80Km/hからは61.2m以下で停止しなさい。
・ブレーキが磨耗しても、性能が落ちない様にしなさい。
・パーキングブレーキも積載時18%の勾配路で、トレーラーでも12%の勾配路で止まれるように。。
などなど、特に大型車のブレーキの性能向上を目指した改正があったんですねぇ。。
それに、「蓄圧式バス」は構造的に無理があって消えていったのですが・・・
僕的には、初めて「蓄圧式バス」に接した時には驚きましたねぇ。。
最初は何が何だか分からなかったのですが、加速時や減速時に「ウィィィ~ンン」とか「ヴィィィィ~ンン」なんて音を立てて行くものでしたから、まさに「なんじゃこれは!?」って思ったモンです。。
TOPの画像は、
「京都市交通局」 のHPより拝借したんですが、乗ったその日のうちに調べまして、その仕組みに「頭のいい人も居るもんだ・・」と関心したシステムです。。
今では、止まる時に「回生システム」と言って「電気を起こしてバッテリーに蓄える」ハイブリットの方が大勢を占めていますが、このシステムの凄いところは、「気体」を圧縮して「溜める」という事なんですね。
簡単に言うと、ブレーキをかけると油圧ポンプが駆動する様になっていて、油圧ポンプで発生した「油圧」でバスに内蔵したボンベの「窒素ガス」を圧縮して、「圧力」という形に変換して「力」を蓄えるんですね。
発進する時には、逆に圧縮された「窒素ガス」の圧力で、油圧を発生させ、油圧ポンプを回してエンジンをアシスト・・するちゅう仕組みなんですが、よくもまあ、動力を「圧力」に変える・・・という仕組みを考えたもんだと・・関心しきりでしたねぇ。。
ディーゼルの苦手というか、環境に良くない状況となる、低速高付加の状況で、馬力をアシストする訳ですから、これは環境にも、燃費にも良くて画期的だったのですが。。。
まぁ反面、システムが複雑で、重くなったりで、最近の床の低いバスには不向きというデメリットはあったのですが。。
そうこうしている内に、電気式のハイブリットが熟成されてきて、こうなるとシステムは簡単だし、重量増も比べるべくも無く・・と、「中期ブレーキ安全規制」の洗礼を受けるまでも無く消えてゆく運命だったのですが・・・
アイドリングストップのロジックといい、実は路線バスのテクノロジーも凄いもんだ・・・と再認識させてくれたシステム・・それが「蓄圧式バス」だったのですねぇ。。。
生産はされていないのですが、まだまだ走っているので、ぜひ「蓄圧式バス」のメカニカルなノイズを、たまには聞いてみるのも一考かもしれませんね。。。
ブログ一覧 |
クルマ | クルマ
Posted at
2006/02/02 11:38:48