久々にお目にかかったが、B12サニーのワゴン、「カリフォルニア」に遭遇した。
日本のワゴンブームの火付け役は「レガシィ」の様に言われているが、レガシは1989年1月、サニー310の「カリフォルニア」は1979年に追加されているので、間違いなくサニーの方が、日本における「まともな乗用車タイプ・ワゴン」の先駆けなのである。
それまでのワゴンと言えば、ヴァンの外装や内装をケバクして、あたかも乗用車の様に見せかけていたが、内容はリアのサスはリーフリヂットだったりして、まだまだ商用車の域を脱していなかった。
それが、グッと車高を落として、オプションだったが、サイドに「ウッドパネル」なんて貼って彗星の様に出てきたモンだから、一気に人気車種になったのも頷ける。
ヴァンと比べたらそのデザインのカッコよさは格別だった。
サニー310シリーズと「カリフォルニア」。通常の「ヴァン」とは見た目が全然違うのは一目瞭然だ。
まぁ、海外ではデザインは良かったが、所詮SクラスでFRだったので、低められた屋根のせいで、ラゲッヂスペースが狭められ荷物が積めない・・・・・と不評だった事は内密に願いたいものだ。(閑話休題)
それが、次世代のB11にも引き継がれ、そして名車の誉れ高いB12 「トラッド・サニー」 にも 「カリフォルニア」 としてカタログにラインナップされていたのだ。
直線基調のデザインは、よりワゴンデザインを低く広く見せてカッコ良かった。
内装の固定に、樹脂ネジを止めて、さたにネジの数を増やしたり、さらに鋼板厚さに見直し、高張力鉄板の採用などによって当時の小型車では別格の剛性感を実現して、そのカチリとしたデザインとも相まって、久々のヒット作となったB12サニー。
カリフォルニはは、FWDの駆動方式にも助けられ、屋根が低く、ワイドに広く見えていても、そこそこのラゲッヂスペースが確保されていたので、実用性もあってナカナカの実力者、いや実力車だったのだが、セダンの出来栄えが、それを凌駕していたので、販売的にはかなり少数派であった。
今回、遭遇した個体はナンバーからずっと乗り続けられたモノではないかと思うが、なかなか手入れが行き届いていて綺麗な外観であった。
偶然、プロボックスが反対側に居たのだが、同じ5ナンバーサイズながら、「カリフォルニア」の方が、 低くカッコ 良く見える。
こうした趣味性の高いワゴンなんて出てこないんだろうなぁ・・・なんてセンチな気持ちで見送った。
「カリフォルニア」も次世代のB13にはキャリーオーヴァーされず、最後のサニー・ワゴンになったのだが、この後、「ウイングロード」、単独の「カリフォルニア」として脈略を保ったのも時代の流れを感じて興味深いモノだ。
この後、最新の「ウイングロード」を見たのだが、やたら屋根が高くて、バキンバキンしたデザインを見るにつけ、これじゃねぇ・・と感じた次第だ。
「カリフォルニア」。
間違いなく一時代を築いたクルマと言えるだろう。
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Posted at
2012/10/03 05:23:11