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2020年04月29日

頭上 ルーフにドラマを創る

頭上 ルーフにドラマを創る   パイオニア や クラリオン 等々が、デザイン性を高めイルミなどで商品力をさらに高めている中、National は苦戦していた。

 富士通テン と共に国産のカーステレオを牽引してきた 松下 にとって、それはプライドが許せないモノであった。

 正直、カセットデッキ の ワウフラッター や SN比、周波数特性 もホームオーディオに遜色ないモノだったし、ヘッドにはセンダストを使ったりと Technics で培った技術を注いでいた。






徳小寺が今も使っている愛機 Technics RS250 。メータ表示が ピークホールド、VUに切り替えができ、キャプスタンに電子制御DCモーター、リール用にDCモーターという2モータードライブを採用している。


ちなみに アンプ はSANSUI の AU-α607KX 。ONKYO でないところがミソで、当時 10万円以下で一番いい音を奏でていたと僕は思っている。もちろん、コイツも現役で音を出している。

 ただ、惜しむべくは デザイン があか抜けていなかった事だ。



今から語ろうとする世代の後のシリーズ 「OZMA」なんだがどうも他社に比べるとデザインがねぇえとなっていた。


一方のクラリオンの CITY Connection シリーズ。見た目派な パイオニア とシックなクラリオンとカーオーディの双璧をなしていた。


 性能が良いのに何で売れないと 松下 が思ったか思わなかったは分からないが、家電の雄としては加護できない状況だったに違いない。そして、起死回生の一発で登場したのが、オーヴァーヘッドコンソールとオーディオがハイブリットした 「COCKPIT」 シリーズの登場だった。


さすが航空機の コクピト をイメージしているだけあって、こんなイメージのポスターやカタログが当時は量販店に溢れていたモンだ。(ちなみにこのモデルは徳小寺のタイプではない(閑話休題)

できれば、こんな感じのモデルだと嬉しい(笑)



高めのクルマの装着率が高かったオーヴァーヘッドコンソールにオーディオを組み込むと言う発想で、意表を衝いた形だった。きっと、多くの人は、初めてみた 「COCKPIT」 のヴィジュアルと宣伝にこんなイメージを持ったに違いない。


まさに航空機の操縦席、コクピトをイメージした人が多かったのでは。松下もソノイメージで宣伝した。


さらに追い風になったのは、カーメーカーのオプションで結構採用された事だ。まぁオプションではないが有名なところでは、



スカイラインSLVのひとつ「サウンドシャワー」として限定600台で売り出された。

C210 ジャパン の一連の限定車のひとつ 「サウンドサワー」 として、ハードトップ2000GT-E・L をベースに全国600台限定で売り出された。

 これを見た連中が、よく言う事なんだが、おそらく年齢や内容を読んでみると、使ってもいないのに「頭上に操作系があって使い難かった」なんて言うが、どっこい、そこは 松下 も良く考えていて、操作系の数を減らし、ボタンやつまみを大きめに作って、ブラインドタッチでもなんとかなる様にできていた。


細かい操作は厳しいがヴォリュームやテープなどの切り替えは比較的容易にできていた。



 そしてイルミもちゃ~んと仕組まれていて、運転している本人には見えないが、パッセンジャーやリヤシートの住人にとって、「ええなぁ」という演出も忘れなくされていた。


1′44″ 辺りからが COCKPIT のCMになる。

 順風満帆なスタート切った COCKPIT だったが、最初の勢いほど長い目で見ると売れなかった。

 何といっても、ルーフに装着できる車種が限られたし、インパネ自体の見栄えが変わる訳では無かったので、何時の間にか衰退して、当の National も普通のコンポ 「OZMA」 シリーズと、ごく少数に


オーディオマニアだった 櫻井慎一郎 が松下に依頼して完成したのが Technics だ。これはかなりカッコイイ。

松下のプレミアム・オーディオブランド の「Technics」にカーコンポを作らせてスカイラインに搭載した。(後に Technics ブランドで一般にも売られた)

 どんどん派手に、高機能化し、高価格にエスカレートしていったカーオーディオ。

 パイオニアも ロンサムカーボーイ から HiFiWAY 、CENTRATE と進化してゆき、どんどん複雑高価格に拍車がかかり、そのうち、クルマにお金をかけるドライヴァーが減ってゆき、ナヴィゲーションで一時は盛り返したが、現代は皆さんがご存知の通りとなってしまった。

 そうしたカーオーディオの栄枯盛衰の中で、逆境の中から生まれた 仇花 となってしまったのが COCKPIT だったのかもしれない。

 意外に知られていない COCKPIT なんだが、日本のカーオーディオの歴史の中で、いい意味でもそうで無い意味でも、今となっては、ひとつの文化遺産だと僕は思うのだ。

 ぜひ皆さんの心にこんなオーディオがあったんだ、そうしたオーディオが生まれる幸せな時代があったんだと刻んで欲しいと願って止まないのだ。









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Posted at 2020/04/29 13:08:14

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