
どうしようもない閉塞感に苛まれる時、観てしまう映画がある。
1984年に封切られた「Street of Fire」 だ。ウォーターヒル監督で、当時、まったくの無名だった「マイケルパレ」が主演した米国の映画だ。
ストーリーは、まったく簡単なモンで、当時は西部劇のロック版などと言われたが、僕的に言えば、現代の「大人の寓話」だと思っている。
正義が居て、悪者が居て、美女を美男が助ける。とにかく悪人はどこまでも悪人で、映画の最後は絵に描いたように「正義が勝つ」ストーリーだ。
ストリートギャング“ボンバーズ”のリーダー「レイヴェン(ウィレム・デフォー)」中央。どこまでも「悪」だ。
ストリートギャングの襲撃や暴力で退廃的な重い雰囲気の漂う、バージニア州リッチモンド。
人気シンガーになることを夢見るエレン(ダイアンレイン)がステージで熱唱中に、ストリートギャングの「ボンバーズ」が襲撃をかけ、リーダーのレイヴェンはエレンを拉致してしまう。
エレン役の「ダイアンレイン」。美しい。
元恋人のエレンの拉致をキッカケに、姉に呼び戻されたトム(マイケルパレ)は、軍人上がりの女性マッコイ、エレンのマネージャーと、ボンバーズのアジトからエレンを救い出す。
復讐に燃えるレイヴァンが街を襲う。
レイヴァンとトムの戦いの行方は。
とにかく悪者の「レイバン」と「トム」の最後の決闘は迫力満点。結末は気持ちの良いくらい・・・・
良く映画やドラマを見て、当時の社会情勢はだの、流行り廃りはなんて言うハナシをよく聞くが、この映画には、そんな小難しい論理なんぞ存在しない。
悪人が居て、お姫様を王子が、無限にカッコ良く助けて、最後には悪を懲らしめるという、王道のおとぎ話に過ぎないからだ。
頭を空にして、難しい事は考えず、ただただスクリーンの画と音楽を追えばいいのだ。
正直、当時、僕は、この映画を上映していた映画館でアルバイトをしていたのだが、もうこれでもかというくらい、銀幕で観て、そして今も何かあるとDVDに噛り付いている。
エレンの救出シーン、最後の決闘のシーン、そして、エンディングのエレンの迫力のあるロックを聴けば、また、力が湧いて来るもんだ。
日本でもヤヌスの鏡の主題歌でカヴァーされたが、ホンモノの迫力には適わない。
(まぁ、ダイアンレインもクチパクなのは忘れよう!!)
僕の思考回路のベースは、意外にも、ストリートオブファイアのおとぎ話と、ブルースブラザーズの限りない前向きな精神とヒューモアで出来ているのかもしれない。(苦笑)
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Posted at
2021/04/05 04:16:05