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2007年05月04日

新見 R33GT-Rを見直そう!

新見 R33GT-Rを見直そう!








「造りたかったRとやらねばならないR」

間延びしたなどとイマヒトツの評判のR33GT-R。

しかし僕は正直R32の様な研ぎ澄まされた格好の良さとか、R34の絶対的な動力性能というファクターを置いても、ある意味でR33が バランスの取れたGT-Rだった様な気がしてならない。

R34は室内の質感がいまひとつだし、結構ワンダリングも酷くて普通の使い方では疲れてしまうのだ。

それにR32をR33並みの操縦性とかにするにはかなりの努力が必要だが、R33は少し頑張れば、「100」までとは行かなくても「92」くらいまではR34の世界に到達できそうな気がするのもR33を評価している部分なのだ。

まぁR32でも、「HKSの1994ZERO-R」くらいまで弄れば、R33はおろかR34でも驚愕できそうだが、そこまでコストをかけるのなら・・・ということになってしまう。
なんたって1994ZERO-Rは、クラッチが「ティルトン」で、ミッションはドグタイプの「ホリンジャー」なのだ!!
一度だけ1994ZERO-Rに座った事があるが、ミッションをいじった瞬間、とても扱えない・・・とえらく落胆したものだ・・・閑話休題。

ところが2005ZERO-Rになると、クラッチがNISMOのカッパーミックスで、ミッションが通常のシンクロの「ゲトラグ」になっているので、もし・・もし乗れるのなら・・と虎視眈々と機会を伺っているのだが、どうもその機会は巡って来そうに無い・・・閑話休題2

R33は狭い狭いと販売側から言われ続けた反動でボディサイズを拡大してしまい、R31同様に「迷走」のスカイラインと言われているが、僕には正直この性能で大人が4人乗れて、それなりの荷物が積めて高性能・・となると非常に魅力的に映るのだ。

しかしスカイラインの主とも言えよう「櫻井眞一郎氏」に言わせれば、
「周りの人のいう事をイチイチ聞いていたらスカイラインなんてマトモな物になりはしない。」
「渡邉君(R33、R34主管)は真面目過ぎるから、あれもコレも聞いて(居住性を上げて)、必要以上の努力をしてGT-Rまでも造ってしまった。」
とあまりR33の事を評価していない。

だが従来のボディサイズをデカクしてさらにホイールベースを伸ばしたら、操縦性は成立しない・・・という不文律を打ち破ったのだからR33GT-Rの凄さはハンパじゃないのだ。

R33の凄さの秘密は、一言で言えば「剛性」。
実際にR33のボディ剛性は最初に乗った時には痛く感心したものだ。

そうそう、日産が操縦性に関わる剛性で「リヤピラー」が重要・・・な~んていう発見をしたのもR33なのだ!!
ただR33では、まだリヤのサスの左右を補強するに終わってしまったが、R33でのこのノウハウがR34になって、リヤのピラーに「ウレタン充填」をするという究極の補強までに発展させたのだ。

開発時のR33のニュル詣出は、R32の「マイナス21秒」で走るという目標をたて、その為にニュルでの毎日が「補強」「補強」で明け暮れたというが、その「補強」のノウハウが、最終的にある意味での「日産901運動」の究極の姿を導く貴重な体験の基になったともいえるのだ。

エクステリアだって、ちょっと弄ればR34に負けないくらいの迫力がでるし、逆にさり気なく高性能・・という感じでまとめられるR33。

R33Rの操縦性や快適性で、これはかなりある世界では有名な裏ワザなのだが・・・・

R33のVスペを買って、足回りをR33のGT-Rのサス・ショックに代え、NISMOの「N1」リンクをフロントに噛ませると・・・

(ダンパ) フロント リヤ
Vスペ   275/85 175/67
GT-R  242/69 150/55
(バネ)
Vスペ   4.0   3.2
GT-R  3.2   3.2

ワンダリングも皆無になって、首都高の凸凹もフラットにいなす、それでいてコーナーではほとんどニュートラル!という乗りやすくてコーナーも早いR33GT-Rができるのだ。

これは、まず、Vスペのリヤに採用された「アクティブLSD」の恩恵で、コーナーの途中での、路面の摩擦係数の変化があっても機械式とは違って、過渡特性が穏やかになると言う点と、ノーマルGTーRの固め過ぎないサスとダンパーの移植効果が大きいと言う。

つまり、GT-RとVスペの違いは、タイアとバネと、ダンパーとデフ形式しか違いが無いのに組合せで、大きな差が出たのは、一重にデフの違いが大きいのだと言われている。

確かにノーマルのGT-Rだと、低ミュー路で、速度も速くないのにコーナーで唐突な挙動がでてヒヤリ・・とした経験があるので、このLSDの存在はホント大きいのだと思う。

そのGT-Rバネ・ダンパーを移植したVスペを指して、上手い事を言うジャーナリストも居て、かのCGの塚原氏は「1/2 Vスペック」と評していたが、彼も大絶賛していた裏チューニングである。

さてさて、前出の

「造りたかったRとやらねばならないR」

の意味だが。。。

これは現代の名匠に選ばれた日産の 「加藤博義 氏」の言葉であるが、

匠技 テストドライヴァーの言葉に日産の息吹を感じた。。
https://minkara.carview.co.jp/userid/124785/blog/1718520/

R33のVスペを 「造りたかったGT-R」と称し、ノーマルGT-Rは「やらねばならないGT-R」と称していた。

ここで 加藤氏の手がけたクルマを思い出してみると・・
「S130Z」、「910ブル」、「C31ローレル」、「C32ローレル」、「Y32セドグロ。グランツゥーリスモアルティマ」そして意外や意外、初代プレーリー「M10」なのだが。。。

彼の手がけたクルマたちは、どれも「穏やかな特性」を持ったクルマが多い事に気付くだろう。。。

そう考えるとR33GT-Rのキャラクターの住み分けた言葉も深みを増してくる。

不人気という言葉で片付けられてしまうR33GT-Rだが、僕は日常性と高性能の両立・・という点では、良心的なGT-Rだったと思うのだが。。。

もう少ししたら、性能が絶対重視のGT-Rが出てくるが、深みという点ではどうなのだろうか?

中途半端だとか芳しくないR33GT-Rの存在だが、好き嫌いをせずに、よく噛み締めると、そこから日産の思いや、これまでの、そしてこれからのGT-Rの存在意義を問うひとつの指針が出てくるように思うのだが、皆さんはどう感じただろうか?




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ブログ一覧 | スカイライン | クルマ
Posted at 2007/05/04 21:35:07

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この記事へのコメント

2007年5月4日 22:25
R33スカイラインは、恐らくV35以上の失敗作と評されているように記憶しています。確か土○圭一氏等はタイプMに乗って、FRなのにFFの様な乗り味の車と酷評(注、私はFFの乗り味が悪いとは思っておりませんので念のため)されていましあたし、R32に対して、ボディの拡大、特にホイールベースの延長は実際に乗らない方々の見た目のみから曲がらないというインプレッションで風評被害に近いものを受けてしまったようです。しかし得小寺さんの書き込みにあるように、日産として実際に走行しているときの車体剛性はどうあるべきか真面目に取り組んだ最初の車であり、実際にR33タイプMに2台乗った私としては、確かにボディの拡大は当初とまどったものの、R32タイプMで感じた強いアンダーステアが陰を潜め、かなり自然なハンドリング特性になったことに大変感心しました。なのでそのような基準車をベースに手間暇かけて開発されたR33GT-Rはもっと評価されるべき車だと思っています。Vスペの開発も加藤さんと設計エンジニアとかなりすったもんだのやりとりがあった様に伺ってますが、それだけにあれだけの高い性能を引き出せたものと解釈しております。
コメントへの返答
2007年5月5日 12:43
正直に言って確かに間延び感と言いましょうか、シャープさは無いのですが、それをまた自分好みにモディファイするのもまた面白いのではないでしょうかねぇ。。
FRなのにFF的とは、踏んでもアンダーしか出ない!?という解釈でしょうか?FRは何が何でもテールハッピーという古典的解釈にも「ヘキヘキ」します。
R33が出た時に、「こんどのRはデカクなるから大した事無いぞ!」な~んて噂が流れまして、R32GT-Rが末期にも関わらず急に販売増になりましたよね。
ところが実際にR33GT-Rが出て、レポーター達が乗ると皆、目を丸くした物です!!
「曲がる!曲がる!アンダーが出ない!」

R32GT-Rといえば、アンダー攻略として、ワザとパワーオーヴァーステアを誘発させて、コーナーの後半はヨンク・・いえいえアテーサE-STの爆発的駆動力でグイグイと脱出する・・だったのが、ふつぅ~にハンドリングでキッカケをつくり、後はアクセルのONOFFだけでコーナーをヒラリヒラリ・・になった訳ですから目が点になる訳です。

当時のインプレを数誌読み返してみると・・・「乗るまではR32が最良のロードカーと思っていたが、R33に乗るとその考えが変わった!!」という様なコメントが異口同音見られたのは興味深かったですねぇ。

R33はある意味で考えすぎたスカイライン・・とも言えます。

ですから実際に乗ると、本当に奥が深いクルマだと僕も感じているのです。。
2007年5月4日 22:29
訂正です
1.されていましあたし→されていましたし
2.得小寺さん→徳小寺さん
特に名前の間違え、大変失礼致しましたm(_)m
コメントへの返答
2007年5月5日 12:45
大丈夫ですよ!ご心配ありません。

僕なんて・・・後からブログを読みかえすとホント誤字脱字が多くて恥ずかしい限りなんですから。。。
2007年5月5日 0:41
R33のクーペは一部では再評価されている向きもあるようですね。
私がR33GT-Rで真っ先に思い出すのがルマン参戦ですねぇ。
実は私も最初はR33は好きになれなかったんですが、あのレースを見てから評価が変わりました。
今中古のGT-Rを物色すると、1番値ごろ感があるのがR33GT-Rだと思いますので、そのあたりも再評価されるきっかけになっているのかも(^^;
コメントへの返答
2007年5月5日 12:48
中古車市場でのR33GT-Rの評価も確かに低いですねぇ。。。
でも考え方を変えると、中身は間違いなくGT-R!走るし曲がるしアフターパツも豊富だし、ある意味でGT-Rを自分なりに楽しむ向きには最良の素材かもしれませんね!

ルマンの参戦は凄かったですねぇ。。。

LMも英国でリリースされましたし、戦力的に厳しい中よく善戦したと思います。

グループAが消失した中でのファイトするGT-Rはやはり印象的でしたね!
2007年5月5日 9:56
こんにちは。
本旨の内容とは若干それますが。。。
最後に追加されたオーテックバージョンの4ドア版GT-Rが、R33の良さを一番引き出してくれたと私的には思っています。
居住性も満たしながらGT性も兼ね備えた、家族を乗せながらもオーナーを満足させられる長く乗れそうなクルマ。
箱スカ初代GT-Rの再来とも呼ばれましたが、後にも先にもこれだけでしたね。

コメントへの返答
2007年5月5日 12:53
いえいえ・・・実は僕は触れませんでしたが、かのオーテックヴァージョンは、加藤氏の現在の愛車だったりします。
櫻井氏も渡邉氏も、「セダンでやりたいけど商売的にねぇ。。。」と言ってやれなかった事をR33では少量生産とはいえやった訳ですから凄い!事です。

しかし・・・いまだに東名に高速パトで現役というのも凄いですねぇ。。
以前、大人しく走っていたのに、LIMITED号の後ろに張り付かれて困った事がありましたが、いやぁ・・・ルームミラーごしのフロントフェィスは迫力満点でしたよ!

NHKで紹介されたときの加藤氏なんですが、オーテックヴァージョンに乗りながら通勤する様子が本当に幸せそうで・・・クルマと語らいながら乗れる・・・僕も本当に憧れますねぇ。。。
2007年5月5日 18:50
BNR33は ベストモータリング特別号「疾る」ってのを大事に持ってまして、好きな車の一台です。カッコも私は悪いとは思ってないのです。
このころ市販車と明らかに性能差があるBNR33広報車問題が世間を賑わしてまして「インチキ」扱いをされていました。
ともあれ、確かに もっと評価はされて良いとは思いますね。

R34はレアな25GTクーペのMTに乗っていましたが、ワンダリングは気になりませんでしたよ。てか16インチの標準仕様が一番バランスが取れていました。
17インチのターボホイールを装着すると確かにワンダリングは気になりましたが。
コメントへの返答
2007年5月6日 2:04
あの広報車事件はイタかったですねぇ。。
まぁ、それまでの広報車だって、雑誌スペシャル!?なんて言われていましたからR33だけ攻められるのは酷かなぁ・・とも感じていましたが・・・

ただ、アプローチとしてのR33の姿は買ってもイイと思います。
動的な路面からの入力・・という概念をまだおぼろげながらでも解明しようとした姿勢は大いに賞賛すべきでしょうし、エクステリアも僕的には後から弄れば如何様にでもという考えです。

R34はさらにスゴミを増して、静的にも動的にも剛性の固まり!
でもさすがにVスペの245/40ZR18だと僕の感覚だとやはり手元を取られましたねぇ。。。

これがNAだと、サスも穏やかなセッティングで、リヤのスタビライザーが無かったりした事も良い方向に作用してワンダリングが少なかったのではないでしょうか。

それに言われる様に外径・・ハイトもスゴク関係していたと思いますよ。

ナカナカ快適性と操縦性の両立って難しいですよね。。。

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