つい先頃のネットのニュースで知ったのですが、昨年2019年のSUV新車販売台数で第1位となったのは、ホンダのヴェゼルなんだそうです。55,886台とか。
ホンダのサイトによると次のことがわかりました。
≪画像は拝借しました。≫
2013年の発売開始以後、2017年・2018年は2位だったようですが、それ以外の4年間は1位を守っているのですね。
ご存知、SUVで普及価格帯ではマツダCX-8やトヨタC-HR、日産ジュークなどクーペSUVのライバルがひしめいているのも特徴です。その中にあって、1位を死守するとは凄いこと!
そんなヴェゼル。実はシトロエンとは浅からぬ因縁?があります。
≪画像は拝借しました。≫
≪画像は拝借しました。≫
どっちがどっちだかわからなくなるくらい。まさかねぇ(^_^;)
ちなみに上の写真がヴェゼルで、下の写真がDS4です。見分けがつかない方のために念のため(^_^;)
もういっちょ。
≪画像は拝借しました。≫
≪画像は拝借しました≫
なお、ホンダの発表によれば、ヴェゼルはクーペSUVとのことですが、DS4というと、「高いドライビングポジションを持つセダンクーペ」とのこと。
デザインはどっちがどっちだかわかりにくいのに、ジャンルはまったくの別カテゴリー属するわけです。これがややこしいのです。
2011年にヨーロッパで販売開始となったDS4に対し、2013年12月に日本で販売開始となったヴェゼル。まさかねぇ(^_^;)
そんなDS4ですが、2011年日本発売から4年後の2015年にマイナーチェンジを実施しました。当時のキャッチコピーによると・・・
≪画像は拝借しました≫
突如として"SUV"を名乗ることとなりました。後の"CROSS BACK"こそSUVを名乗るに相応しいとは思うのですが、もうわけがわかりません、、、
そういう意味では、ヴェゼルは一貫してクーペSUVなわけですから、ホンダの販売戦略は成功と言えるでしょうし、発売から6年が経っても色褪せることなく売れ続けることは大したことでしょう。
ヴェゼルは今や一つのブランドとして成功していると言っても間違いないですね。ただ気になるのは、過去6年で最も少ない販売台数での第1位。ヴェゼルも商品力が落ちている証なのかもしれません。
私たちシトロエンファン、特にオーナーにとってヴェゼルは気になる存在でした。(憧れという意味ではまったくありません。)
DS4は2018年中に生産が終了してしまったことは残念なことですが、ヴェゼルを眺めていると現役で販売されていた当時のことが何となく思い起こさせるのです。
※1月24日21時15分追記
ヴェゼルの日本販売開始時に記した拙ブログもどうぞご参照ください↓
(参照: ヴェゼルとDS4のデザインコンセプトの違い )
かつて日本車のドアハンドルは、開ける際に引くフラップタイプが主流でした。
メリットとして挙げられるのは、部品点数が少なく済み、それに付随してコストが下げられること。
また、ドア表面がフラットとなるため空力にも貢献することから、スポーツタイプにも採用例が多かったようです。
一方、ヨーロッパ車はというと・・・
≪画像は拝借しました。≫
かなり古くからグリップタイプが主流です。
その理由について調べてみると、興味深い記事を見つけたので以下引用します。(リンク先は下に貼りました。)
>ドアハンドルグリップ式であれば、ハンドルの上からでも下からでも、手を差し入れることができる。フラップ式では指先に力を入れる必要があるが、グリップ式は手でしっかりと掴みやすく、力が入れやすい。平均的な成人であれば、フラップ式とグリップ式で力の入れ具合の違いを感じることは少ないかもしれないが、握力の弱い人や子どもなどでは差が出てくるという。また、爪を伸ばしていたりするとフラップ式は扱いづらいが、グリップ式であれば握りやすい。厳寒地などで厚い手袋をしたままでも操作しやすいのだという。
(引用終了)
まとめてみると、次のとおり。
①ハンドルの上からでも下からでも、手を差し入れることができる。
②手でしっかりと掴みやすく、力が入れやすい。
③爪を伸ばしていても握りやすい。
④厳寒地などで厚い手袋をしたままでも操作しやすい。
①と②は関連しますが、子供や高齢者など多少握力の弱い人がドアを引いても開けやすいというのはメリットと言えるでしょう。
④は運転時にも必須の厚い手袋を装着する北欧などの極寒の地では、グリップタイプの方が握りやすいですし、引きやすいはず。
以前、ボルボディーラーでグリップタイプのドアハンドルについて、なぜ採用しているのか質問した際にセールスマン氏より同様の回答が得られました。
彼の地ではきっとメリットが高く、恩恵を受けているということなのでしょう。
③については甚だ疑問に思いますが、大した理由ではないのではないかなぁ。。。
実は上記には取り上げられてはいませんが、グリップタイプのメリットのもう一つ大事な理由があります。それは、ドアが開かないほどの衝突事故が発生した場合。
乗員の救出の際に、グリップにロープを引っ掛けて、引っ張ることができるということ。
古くから安全性に積極的に取り組んでいるヨーロッパ車らしい高いメリットと言えるでしょう。
さて、今回調べていて、もう一つわかったことがありました。続いて引用します。
>では、グリップ式ドアハンドルのメリットとは何であろうか。その点について一家言あるメーカーといえばフォルクスワーゲンだろう。初代ビートルから現代にいたるまですべてのラインアップがグリップ式ドアハンドルというのは同社の伝統だ。その理由はユニバーサルデザインであること。
(引用終了)
つい先日までVW車を所有していたのですが、これは不勉強でした。知り得ていませんでした。
ヨーロッパ車ゆえグリップタイプを採用しているのは理解していましたが、伝統をとても大切にしていることを考えさせられました。
最後に。冒頭写真は先ごろ日本でも発売開始となったタイプ992のドアハンドル。一見すると、フラップタイプのようですが、実は開閉時にドアハンドルがせり上がるギミックな仕掛け。
空力を最大に意識したスポーツカーらしく、グリップタイプだったタイプ991からは大きく変貌を遂げました。
≪画像は拝借しました。(上:タイプ992 下:タイプ991)≫
おそらく高速走行時の空力がこれまでの課題だったのかもしれませんね。ドアハンドルの自動化によって空力は解決したことでしょう。
たしか、ランドローバー ヴェラールもタイプ992の如くせり上がるグリップハンドルでしたっけ。
グリップタイプはデメリットよりもメリットの方が上回るようですし、国産Kカーにも採用しているのをみると、世界中のさまざまなメーカーで拡充していくのかもしれませんね。
なぜ日本を始め世界中でSUVが流行っているのか。
ミニバンでもなければ、ステーションワゴンでもハッチバックでもセダンでもない、まったく別のジャンルが持てはやされる理由とは?
突き詰めて考えていくと、よくわからなくなってしまいました。そんなときに興味深いWebサイトに行き着いたので、引用しながら考察していきたいと思います。(下にリンクを貼っています。)
主題となるSUVの前に、まずはミニバンの特徴について次のように述べています。以下引用します。
>実はこのスライドドアは、極めてエンジニア泣かせの代物なのだ。端的にいえばボディ剛性がどうしても低くなる。
>スライドドアを採用するのは乗降性を上げるためだ。だから床板を可能な限り下げたい。すると床板の厚みが取れない。となると立体構築した床板で剛性を確保できなくなる。さらにあまり顔をかがめずに乗降できるように、ドア上部もできるだけ天井近くまで解放したい。こうなると鴨居部分で剛性を出すこともできない。
>乗り込んだ後はウォークスルーが求められるので、剛性を稼ぎ易いセンタートンネルも使えない。つまりボディの剛性を担保する構造のほとんどが却下された状態で、「設計せよ」といわれるわけだ。
(引用終了)
空間をできるだけ多くとろうとすると、床板の厚みも十分確保できなければ、天井部もこれまた同様です。
日本車の至れり尽くせりの装備で付加価値となるのがウォークスルー。これもセンタートンネルが犠牲となるため期待ができないということです。
エンジニアにとって、ミニバンの開発は想像を絶する以上に苦労があるようですね。ヨーロッパでミニバンが流行らないのは安全性に付随する剛性をしっかり担保したいからというのが最大の理由と言えるでしょう。
続いてこんなことも述べています。引用します。
>かくして恐ろしいことに、ミニバンのユーティリティを確保するための全てのしわ寄せはクルマの基本骨格であるシャシーに集中する。(~中略~)高速走行はしないにしても、宿命的に乗り味の良いものには仕上がらない。
>ということで、セダンより広い室内空間を持ちながら、デザイン的にスタイリッシュで、走行性能面でも優れたものを作ろうと思うと、自然とSUVが浮上する。
(引用終了)
床板も天井も厚みをとれないとなると、結局はシャシーの剛性がしっかりと確保できないことに繋がり、どんなに頑張っても乗り味は向上しないのですね。
そこで、走行性能は高いものの重心の低いセダン以上に空間の広いSUVが強く求められるわけです。
ミニバンは多人数を一度に乗せられることが最大のメリットなので、主に子育て世代に重宝されています。ただ、ライフスタイルの変化があればほんの数年間で持て余してしまう可能性が高いモデルでもありますね。
続いてこんなことを述べています。引用します。
>セダンはどうしても「クルマがステータス」であった時代を引きずっている。カローラよりコロナ、コロナよりクラウンという序列のイメージは今でも消え難く残っているのだ。
>しかし、SUVにはそういうものがない。(~中略~)SUVには序列感が希薄なのだ。財力や社会的立場がクルマの選択に入り込み難い。古臭い世間体から解放された自由がある。
>なぜそんなことが起きるのか。それはそれぞれのSUVはコンセプトが少しずつ違うからだ。ユーザーは自分のスタイルに合うものを選んでいく。だから一直線上の序列に並ばない。
(引用終了)
セダンは歴史が古く、ヒエラルキーといったものが存在するのは事実。しかし、SUVはセダンより比較的歴史も浅く、社会的立場の上下に関係なく、私たちのカーライフにすでに入り込んでいるのは奏功しているのかもしれません。
今や日本車勢のセダンはラージクラスは安泰してはいるものの、マークXは生産終了が発表されたように衰退しているといっても過言ではないでしょう。
ヨーロッパではファストバックと呼ばれるまったく新しいクーペスタイルのセダンが各ブランドから登場しています。
SUVが流行っているのと同様に、セダンをセダンと割り切らない使い方が主流になってきたのかもしれません。
そのうち遠くない将来にSUVが廃れていって、これまでとはまた違ったジャンルかまたは従来のモデルが流行りを見せていくことが可能性としてあり得るかもしれませんね。
※記事引用先
ITmediaビジネスオンライン 10月1日(火) 7時5分
SUVが売れる理由、セダンが売れない理由
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