防止 スクールバスと普通のバス停

　横浜でバス停が交差点にあり、バスが停止すると横断歩道に車体が掛かり、バスを降りた女の子がバスの後ろを横断しようとした時、対抗した来たクルマにひかれてしまったという痛ましい事故があった。

　この事故をキッカケとして、バス停が横断歩道に干渉するなど危険なバス停が全国にある事が明らかになったが、じゃあバス停を動かそうとか、横断歩道を移動しようなどという声が沢山出て来たが、いやいや、事はそんなに簡単ではなく、道路の構造や、バス停を動かすにも付近の住人との話し合いが必要など、簡単には解決しそうにないというのが実情だ。

　さてさて、バスと言えば僕が思い出したのが、アメリカやカナダのスクールバスだ。

　なぜ、海外のスクールバスの実情を思い出したかと言うと、そに運用に厳密な安全思想が貫かれているからだ。


スクールバスが停止すると、バス側面に停止を促す「STOP」の標識が現れる。これが出ていると、追い越しも対向車も停止しなければならない。

　スクールバスが停止すると、側面に後続車や対向車に停止を求める「STOP」の看板が出る。これは任意ではなく、法律で決められており、亜米利加の州によっては、走行中のスクールバスとの車間距離まで規定されているところもあるくらいだ。

　基本的には、スクールバスが止まると、その後続車も対向車も、バスが動くまで停車しなければならない。


バスが止まると、前後のクルマも停止しなければならない。守らないドライバーが問題になっている。

　向こうでは、学校が休みの時と、そうで無い時とでは交通の流れが違うので、クルマで移動するときは気を付けるんだと聞いていた。それくらいスクールバスが厳密に運営されているらしいのだ。

　顧みて日本ではどうだろうか。正直、スクールバスは、そこまで優遇されていないし、路線バスだって邪魔者扱いはされても、そこまで安全対策が取られていない。

　駐停車の規制はあっても、停止などの規定は無いのが実情だ。だから、件の横浜の事故は起こるべくして起きた訳だ。

　これから高齢者が増え、免許の返上も増えるし、環境や渋滞の解消という点で公共交通、バスのウェートも高くなる筈だ。そんな中、狭い国土の道路事情、交通事情を考えると、亜米利加や加奈陀のスクールバスの様に厳密な法令の適用が必要ではないだろうか。その前に、もっと現状のスクールバスには、同様な法令を是非とも作って欲しいと思うのだが如何だろうか。