前回からの続き...
試乗車の600LTスパイダーが戻ってきたので、さっそく試乗です。
840さんは、初マクラーレンだったので、最初は私がドライビングシートへ
右ハンドルのマクラーレンに試乗するのは、
7年前のMP4-12C以来です。
当時は、完全に舞い上がってしまったのでドラポジとか全く記憶なしです。
そのペダル配置は、どうでしょうか?
巷では、身体の正面にアクセルペダルがあり、ブレーキペダルが左足前。
そしてフットレストとの距離が近いので乗り難いってのが多いですね。
確かにその通りなんですが...でも、これって慣れだと思いました。
スーパーセヴンなんかと比べれば遥かにペダルの横方向に自由度がありますから普通のスニーカーでも全く問題ありません。
エリーゼでもスーパーセヴンでも、細身のドラシューじゃないと厳しいですけど、マクラーレンの右ハンドル車は、大丈夫です。
ただシートポジションを合わせる際に電動シートのスイッチが左ハンドルと同様にシートの左下にあるので、ちょっと操作し辛かったですね。
ポジション合わせも終ったので...
さぁ、600LTスパイダーの試乗に行きましょう。
雨も上がっていたので、屋根を開けましょう。
ブレーキペダルを踏み込んで、エンジンスタートボタンを押すと...
ヴァン! と威勢の良いエグゾーストノートが響きます。
屋根が開いている事に加えて...
上方排気のために、容赦なく室内にエグゾーストノートが響き渡ります。
これも600LTの個性であり、走りを楽しむ人には、メリット以外のナニモノでもないですね。
スポーツシリーズの頂点モデルだけの風格と威厳を感じました。
走行モードは、サスおよびエンジン共に”スポーツ”の設定としました。
走り出すと、600LTのサスペンションが570Sよりも固められているのが判ります。確認はしていませんが、恐らく前後共にバネレートが高く、ダンピングも効いている感じがします。
フラットライドで、4輪が路面に押し付けられているのが良く判ります。
公道スピードだと判り難いかも知れませんが、サーキットで200kmオーバーで走るとミッドシップならではの、ピッチングの少なさが判るんじゃないかと思いました。(想像ですけどね)
比較対象が適切か判りませんけど...
RRの911GT3RSとかだと高速域のピッチングを減らすために必要以上にサスを固める必要性がありますが、
ミッドシップのマクラーレンは前後バランスが優れているので、サスを固める必要がありません。
固められたアシを一般道で乗ると、跳ねる事が多いのですが、600LTはそれがありませんでした。
路面を舐めるようにトレースしてくれます。
私は、やっぱりミッドシップが好きなんだと改めて思いました。
そして固められた足回りでしたが、必要以上の乗り心地が確保されているのが素晴らしいと思います。
お世辞抜きに、普段使いが出来るアシになってます。
さすがに720Sに採用されているプロアクティブシャシーには、及びませんけど、スポーツカーとしては、最上級の乗り心地と云って過言ではないですね。
何度か引き合いに出してますが、
MY2016の540Cよりも乗り心地は良いですね。
540C、570Sも含めてスポーツシリーズは、年次改良を重ねて進化してます。
ある程度乗り心地を気にされる方は、高年式のモデルの方がおススメですね。
ハンドリングも極めてダイレクトです。
フロントタイヤが接地している路面状況がステアリングを通して伝わってきます。
エンジンは、570Sよりもエクストラの30psが加わり600psを絞り出してます。
私の持論なんですが、約5%程度のパワーの違いは判らないと思うのです。
富士での試乗会でも、540Cと570Sのパワーの違いは全く判りませんでしたしね。
600LTも上方排気って事もあり、エグゾーストノートは勇ましいですが、パワーの違いなんて判らないだろうと思ってました。
が、そんなこたぁ無かった(爆)
結論から云うと600LTのパワー感は、570Sとは明らかな違いがありました。
もうちょっと詳しく書くと、低速域は同じですが、中高速域が全く違います。
エンジン回転数の上昇と共に弾けるようにパワーが湧き出てきます。
公道試乗って事で、アクセルは一度も全開にはしてないのですが、恐ろしいくらいのパワーと共に600LTが加速します。
更に屋根が開いているので上方排気のサウンドが耳を劈きます。
これ600psじゃなくて、もっとパワー出ているんじゃないかなと感じましたね。
そういや、ナビシートに乗っていた840さんが途中から大人しくなりました。
あとで聞いたら...とんでもない加速Gで怖かったみたいですwww
いやぁ、だけどあの加速感とエグゾーストノートは病みつきになりますねぇ。
570Sでも十分以上にエキサイティングだけど、600LTはベツモノです。
これはスーパーシリーズの720Sともまた違います。
前にも書いたと思いますが、720Sはツアラー的な立ち位置なので、もうちょっとジェントルな味付けです。
600LTは、荒々しくて、まさにサーキットが似合うマシンです。
公道を走る事を許されたレーシングマシンと云う表現がピッタリですね。