
ガードレールの安全基準について前回、古い記憶を呼び起こしてブログしたが、今回はその後編という事でお付き合い願いたい。
まぁ何度も言うけど、二十数年前の学校で習った知識なんで、現代の規格とは少々乖離が生じてしまっている事もありえるので、その点はご容赦願いたい。
さて、元々ガードレールというものの機能は何だろうかと考えてみたが、単純に言えば
「道路から逸脱しそうなクルマを、道路に留めさせる」
道路施設のハズなんだが、その設計思想と多くのドライヴァーが抱く「希望的観測」とは残念ながら大きな差があると言えるだろう。
まず前回もブログしたが、ガードレールの強度計算は「14トン」車が基準になっている。
同居 数々のクルマが走る道路の安全意識とは!?
https://minkara.carview.co.jp/userid/124785/blog/13267089/
つまり
「大型車が突っ込んでも、かろうじて止められて、普通車が突っ込んでも程ほどにクルマが壊れてドライヴァーが死なない」
という基準で作られているとブログしたが、さらに諸条件があるのだ。。。
「14トン車で15度の角度で時速60Km/hでぶつかった時、30mはガードレールを擦りながら進んでしまう」(A種B種の区分は置いておいて)という前提があって、さらにその擦れる30mの前後には、その時の入力を緩和する長さが「20m」必要という裏技が潜んでいるのだ。
という事は、その前後20mプラス、事故ったクルマを受け止める区間30mを足すと、最低ガードレールは70m繋がっていないといけない。。。のだが果して現実は!??
路肩には、道路に面する家や各種施設への出入の為に、70mなんて確保は困難だし、条件の良い高速道路や自動車専用道路だって、なぜか、ガードレールが切れ切れになっている様に思いませんか?
責めて高速の中央分離帯のガードレールは、そうあって欲しいと思うのだが・・・閑話休題。
さらにだ、数年前話題になったが、ガードレールの継ぎ目に「金属片」が!?という問題がニュースになったが、その時、僕は、今の現状では致し方ないと思ったモンだ。
何故なら、本来はクルマの進行方向に対して、継ぎ目の段差が見えない様でなければ、

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進行方向⇒⇒⇒(説明)このように内側が出っ張ると・・・
ガードレールの継ぎ目が出っ張るので、その出っ張りでボディが擦れた場合、表面の一部をむしり取ってしまうのは誰が考えても明白な事実だし、下手をすれば、そこからガードレールが鋭角に曲がってしまい、クルマが折れ曲がって飛び出たガードレールの端で「串刺し」になってしまう事も、疑いの余地の無い事実なのだ。
クルマを引き止めるには、最低70mの長さが必要なガードレール。
クルマの流れ(進行方向)を考慮して果して継ぎ目は繋がれているのか。
そう考えると、ガードレールって「ホント気休め」なんだなという事実が、目の前に突きつけられている事に気付くだろう。
ガードレールは、あくまで最後の最後の砦。
御世話にならない事が「何より大事」という事を肝に銘じて欲しいと思うのだ。
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Posted at
2009/05/13 00:59:28