
810シリーズと言えば、公害対策や地味なエクステリアで不人気だったモデルで片付けられる事が多いが、じつは、後期に飛びっきりの限定車があった事をご存知だろうか?その名は
「SPIRIT20」
1979年、ブルーバードというブランドが生を受けて20年目という事を祝う20の特別装備を載せたクルマだった。
外観はトー・オン・トーンと呼ばれる独特のツゥートンで彩られ、サンルーフやシビエのフォグ、ミシュランのタイヤなどなど、当時としては、どれもこれも喉から手が出るくらいスペシャルな装備をまとっていた。
今見ても、これがあの不人気な810なのか?と思うくらいカッコ良いエクステリアだ。
810は色々な意味で、それからのブルの生き方を決定付けたモデルでもあった。
まずは、510や610、までは、下位グレードまで四独が奢られていたが、810からはSSSのみ4独で、後のモデルはリジットになってしまった。
SSSとそうでないグレードで、外観に違いを付けたのも810からであった。
公害対策やオイルショックなどで、延びに伸びたモデルチェンジ。
予算も大幅に削減された中での登場だったので、ツメが甘かったのも致し方ないだろう。。。
しかし、そんな810も新車効果が出て約40ヶ月ぶりにコロナを販売台数で抜き去った事があった。
私は小学生の高学年だったが、いまでも新聞の記事が忘れる事ができない。。。
ブルーバードに販売台数で抜かれた事に対して、コメントをトヨタへ新聞社が求めてたのだが、その返ってきたコメントが不敵だったのだ。
「犬が人を噛むとニュースにならないが、人が犬を噛むとニュースになるんですね・・」
ようは、ありえない事が起こってしまった・・と皮肉タップリに切り返してきたのだ!
しかし810には、その後もコロナを抜き去る底力は残っていなかった・・
そんな810ではあったが、この SPIRIT20 だけは羨望のまなざしで見られる事となったのだ。
なにせHT・セダンそれぞれに650台しか作られなかったのだ。
今となっては絶対に見ることさえ不可能だろうが、この20周年記念モデルだけは、常にコロナの影に怯える「負け犬」ではなかったと、私は今でも思っているのであるが・・・
さらに、この屈辱とも取れる新聞記事が
910 の開発に拍車を掛けたことは言うまでも無かった。。。
画像の説明
上)フロントグリルなどをブラックアウトされ、限定色をまとったSPIRIT20ハードトップモデル。
このマルーン&シルバーの他に、ブルー&シルバーの二色が用意されていた。
下左)810前期のGLグレードモデル。
下右)810前期SSSハードトップ。専用グリルが精悍だ。しかも810にこの様な、鮮やかなレッドが設定されてた事を知らない人が意外に多いのだ。
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Posted at
2005/03/24 01:13:21