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2005年05月26日

登場 王者GT-Rの運命は!?ロータリー国内初出場!

登場 王者GT-Rの運命は!?ロータリー国内初出場! 海外で華々しい活躍を続ける「ロータリー」。

その国内への登場が噂されては消え、また噂されて・・・という状態が続いたが、「マツダ」は続けて欧州へのチャレンジに注力しよう・・・という腹づもりだったのだが、費用の面、そしてやはり国内で直接レースをやった方が、ダイレクトに宣伝効果があるという判断から、そのチャンスを狙っていたのだ。





日本グランプリに合わせて'70年5月から、ロータリー・クーペ用の「スポーツキット」の発売をし、よいよ「王者GT-R」との戦いの火蓋が切って落とされたのである!

GT-Rは'69年10月の日本グランプリからルーカス製のフェールインジェクションを搭載し、240PS/8400min-1、21.4Kg-m/6800min-1を誇るまで成長していた。
もはやR380を馬力では超えようとしていたのだ!

一方のロータリークーペも、欧州での転戦でさらにチューニングの見直しが行われ200PS/9500min-1 !!を発揮するまでに至っていた。

馬力ではGT-Rが圧倒的に有利だが、実際には軽量でコンパクトなロータリークーペの戦闘力は侮れないものがあった。

5月3日富士スピードウェイの6Kmのフルコースにて、ついに両雄の直接対決と相成ったのである。

予選では1位~4位までGT-Rが締め貫禄を見せ付けたような形になったが、5位6位にはしっかりと0.2秒差でロータリー・クーペが虎視眈々とGT-Rの隙を狙っていたのだった。

スカイラインは、これまでの富士での戦いのノウハウがあり、6Kmのフルコースに合わせて完全に調整されていた。
そのためにコーナーでローギアまで使用することを考慮に入れていたので、かなりハイギアードな設定になっていた・・・

果せるかな、決勝ではスタートでロータリー勢が一気に飛び出しGT-R勢を引き離した!!



しかしながら、走り出してしまえばローギアもハイギアも関係ない!
逆に足回りもギアも完全にコースに合わせてセッティングされたGT-Rがコーナーではロータリークーペを圧倒していた。

コースの中盤ヘアピンでは、高橋国光のGT-Rが先頭に立ち、つづいて片山ロータリー、都平GT-R、黒澤GT-R、武智ロータリー・・・の順で通過して行った

実はロータリークーペは、コーナリングが苦手なクルマだったのだ!!!



ロータリークーペはコーナーの度に、フロントイン側のタイヤを浮き上がらせる三輪走行を見せたが、これはフロントのロールセンターが異常に高く、これによってイン側のタイヤが浮いてしまっていたのだが、さらに追い討ちをかけて、スタヴィライザーも必要以上に締め上げられていた事も、拍車をかけてしまっていた。。

これでは、コーナーを素早く走る事はできず、また安定性にも欠けるので、コーナーでは思わぬ激しい挙動を示しGT-R勢を驚かす事もしばしばであった・・・



富士のコーナーがGT-Rの順位を上げ、ロータリークーペ不利か!?と思わせたが、そこは欧州の並々ならぬライヴァル達を蹴落として来たつわ者である、最終コーナーを抜け富士の長い長い直線に入ると、軽量で前影投影面積が少なくクーペボディの空気抵抗の少ない事も手伝って、次々にGT-Rを抜いて行ったのである。。

富士のストレートはGT-Rにとって非情にも長すぎたのであった。。。



しかしながらコーナーに入ると、再びGT-Rが三輪走行するロータリー勢を、見事な低い姿勢でカウンターを当てつつパスし、抜き去っていた。



そして最終コーナーを抜けストレートでは、ロータリークーペが・・・

延々とめまぐるしく順位は入れ替わり、観客はいつ終わるとも尽きない激しいバトルに酔いしれたのだ!!

そんな戦いにもついに終止符が打たれる事になる、さすがにストレートではGT-Rより早いロータリクーペであったが、サーキットはストレートばかりでは無い!

卓越したマシンのコーナリング性能と、「日産サーカス軍団」と言われた超人的なドライヴィングテクニックでGT-Rを、たくみにコーナーでは右に左にコントロールし、徐々にロータリー勢を引き離し、最後にはGT-Rがワンツゥーをもぎ取ったのだ!!

コーナリングに難が・・と言いつつも、マツダはこのレースに備え、さらにブリジストンにフロント10インチ、リヤ12インチという空前絶後のサイズのタイヤを開発させ望んだが、根本的なコーナリング性能の改善には至らなかったのである。

それでも上位に食い込んだのは、空気抵抗の少ないボディ形状と、ロータリーの、果ての無い高回転まで回る直線での「伸び」があったからである・・

このことから、GT-Rはさらなる馬力の向上と空力の改善、ロータリークーペ勢は、足回りの改良に時間を費やされる事となったが、実は「マツダ」は次のマシンの開発に着手していたのである。。。

王者GT-Rの牙城を崩すために、静かにそのチャンスを狙っていたのであった。。。
ブログ一覧 | ロータリー VS GT-R | クルマ
Posted at 2005/05/26 04:26:32

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この記事へのコメント

2005年5月26日 10:24
こんにちは!実況中継,堪能いたしました!
私が生まれるよりも前のことなんですね。

こんな抜きつ抜かれつのバトル,どきどきしますねo(>_<;)o
読んでいるだけでも心が高揚してきました!次回が楽しみです!!
コメントへの返答
2005年5月27日 0:34
そうなんですねぇ・・この当時のメーカー
のレースへの力の入れ様はハンパじゃな
かったんですねぇ。。
まず、マツダはロータリーに存亡を賭けて
居た訳です、そのアピールのい手段がレー
スという訳で・・・
一方の日産は、会社創生の時からスポーツ
カーを作っていたくらいですから、その
プライドも想像を絶するモノがあります。

そしてドライヴァー達は、殆どが二輪出身
で、四輪の前にすでにヴァトルをしていて
、その延長線にこれらのレースがあったと
いう訳で・・・

決して今のメーカーやドライヴァーがダメ
という訳ではなく、当時はそんな裏事情が
あったので、ますます激しいヴァトルだっ
たんですね!

次回は・・・本命に辿り付くのか?
月曜日に続編予定です。
2005年5月26日 12:06
はじめまして、こんにちわ!
ehudeeという者です。
ロータリー乗りにはたまらんブログです!
早く続き読まして~!!(>。<)
コメントへの返答
2005年5月27日 0:39
ロータリーに乗られている方からコメント
を頂けるなんて、すごく光栄です!
なかなかGT-Rの事は語り継がれていま
すが、意外にロータリーの事は文献が少な
いと思うんですよ。。
もちろん、私は日産ファンなので、GT-
Rの歴史も紐解きながら、ロータリー VS
最強のレシプロマシンGT-Rの熱い戦い
を両者の目から追って行きたいと思って
います。
続編は、現在資料(画像)をまとめていま
すので月曜日の予定です!!
2005年5月26日 12:18
>激しいバトルに酔いしれたのだ!!
 わっワタスも文章に酔いしれております。。。。
 ロータリーエンジンてすごい物だったんですね。

コメントへの返答
2005年5月27日 0:41
ロータリーってホント、凄いエンジンです
ただ、単純にレシプロと同じ土俵で扱って
いいのか?っていう問題はありますけが・
・・・
もちろんGT-Rの後は、Z VS ロータリー
という第二ラウンドもあるのですが・・・
2005年5月26日 23:56
こんばんわー。
ファミリアは3輪走行だったんですね。リヤが浮くならまだしもフロントが浮いたらさすがに致命的ですね・・・。

で、この反省を踏まえて次に本命(?)のアレが出てくるわけですな!!

しかし徳小寺さんのこの手のブログはストーリーがあって思わず引き込まれてしまいますねぇ・・・。

コメントへの返答
2005年5月27日 0:45
当時はあの三輪走行が「ロータリーのファ
イティング・ポーズ」だなんて、のん気な
見出しを出した新聞もありましたが、当人
達は凄く大変だったと思いますよ。。
もちろん、マツダもこの事を踏まえて、次
が出てくるのですが・・・
果たして、その次とは!?月曜までのお楽
しみです!!
2005年5月27日 0:05
ロータリークーペってそんなにコーナリングが不安定だったんですか?こんなので(失礼!)よくレースしてましたね、マツダさん(笑)。
当時のドライバーもコーナリングは苦労したでしょうね(^^;)
その失敗が後に現われる「あの刺客」へと繋がっていくのですね…。
コメントへの返答
2005年5月27日 0:48
現在のマツダのハンドリングの良さは、
まさにこの頃の苦労の賜物なんですね!
最初は、バネを固めたりスタヴィライ
ザーをいじったりとしていたのですが、
そのウチに、構造そのものを工夫する
様になったのですねぇ。。

さて、この次に刺客は・・・・

こうご期待です!!
2005年5月27日 1:28
こんばんは♪
GT-Rの50連勝に土を付けたロータリー勢の話はあまりに有名なので、日産ファンだった私にはロータリーはヒールの様に映っていました。
でも91年の「787B」ルマン制覇の瞬間をTVで観てからは REへのマツダの執念を感じ、この会社とこのエンジンが愛おしいものに変わりました。
今改めて、偏った感情を持たずに振り返らさせてもらっています。
続きが楽しみです!
コメントへの返答
2005年5月27日 10:39
正直、僕もGT-Rの50勝を阻止した
ロータリーへの遺恨はあります。。
しかし、日産もマツダも正々堂々と戦っ
たという事実は謙虚に受け止めなければ
・・と思うようになりました。
なにより、この後、日産は排気ガス対策
でレースシーンより撤退したのに、細々
とは良いながら、レースを続け、そして
ルマンへの勝利へ続いた訳です。
そういった企業の姿勢は、ライヴァルな
がら「あっぱれ」と思うのです。
日本人として、ロータリーを実用化した
努力と技術力は素直に称えたいと思うの
です。
そして、このロータリーとGT-Rとの
戦いを紐解く・・というのは、まさに
GT-R・・しいてはレシプロエンジン
の進歩を垣間見る事ができる好例だと思
い、このブログを書くキッカケとなった
次第なのです。。
少しでも多くの人に共感が得る事ができ
れば、僕は本当にうれしく思います。
来週からの続編も頑張りますのでよろしくお願いします。

プロフィール

「後視 いやぁこんなに簡単なバックカメラがあったなんて!! http://cvw.jp/b/124785/23876370/
何シテル?   01/04 14:54
無類のクルマ好きで、日産車を愛してやみません。 徳小寺 無恒のHNを引っさげ、かつての愛車、ワインレッド・パール・ツゥートンのU14ブルーバードの話題を軸...

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