
色々と面白い AVN (イクリプスみたいな表現だけど簡単で全てを言い表しているからお許しを・・・) をリリースしているのに、どうも経営的には面白くない パイオニア。
まぁ音的には、シロウト的だとか、シャリシャリ系とか酷評が多いのだが、カーオーディオの世界での功績は大きいと思う。
それまで、「鳴れば良い」的だったクルマの音響を、今に続く、カーオーディオというジャンルまで引き上げた努力は大いに賞賛すべきだろう。
僕的にも、丁度、そうしたカーオーディオの過渡期を過ごしてきたので印象深いモンがある。
激争 パイオニアはデザインと機能の集約で勝負に出た!
https://minkara.carview.co.jp/userid/124785/blog/4915760/
統一 かつてのカーオーディオはお金も手間も掛かった!?
https://minkara.carview.co.jp/userid/124785/blog/4892750/
そのパイオニアから、また面白いスピーカーが出た。
「ステルススピーカー」 こと、サテライトスピーカーの
「TS-STH1000」 だ。
オーディオの詳しくない僕だって、「サテライトスピーカー」と言えば、ボッテリとした、如何にも「後付感」や「取って付け感」のある印象しかなかったのだが、この 「TS-STH1000」 は画像で見る限り、なかなかグッドルッキングだと感じた。
なんたって、その厚さは40mmを切り、外観はラウンドした形状で、この手のスピーカーの主要なニーズである、ミニヴァンなどにようやく見栄えのする「サテライトスピーカー」が出たなぁとリリースを読み思った次第だ。
これまでの「サテライトスピーカー」の概念を払拭するデザインだと感じた。
その構造は、なかなか興味深く
「HVT(Horizontal-Vertical Transforming)方式」 と呼ばれる、これまでボイスコイルと振動版が同軸構造だったのを、ボイスコイルを横倒させ、それをリンクによって上下方向の振動版を駆動すると言うもの。
伝播というスピーカーの概念から機構による振動の伝達というアイディアが肝だ。
そのリンクに
「スコットラッセル機構」 を採用という・・・・・、そうそう 「スコットラッセル機構」 といえば、懐かしいP11やU14などなどに代表される日産FWD車のリアサスを思い浮かべるのは僕だけだろうか・・・・ まぁ、学生の頃、苦しめられた「機構学」を思い出させるリンクが使われているのだが、断面図などを見ると、確かになるほどねぇと感心しきりなのだ。
もしかすると、この
「HVT(Horizontal-Vertical Transforming)方式」 は、かつて我が道を謳歌していたが、デヂタルオーディーオの躍進で消えてしまった「平面スピーカー」以上の技術かもしれない。
僕も平面スピーカーには、いたく思い出があり、学生の頃は、どうしても欲しかったのだが、当時は高価で手が出なかったシロモノだった。
特に Techinics の平面スピーカーは、
今見ても斬新なデザインと構造だ。
そのリアルな(リアル過ぎる特性がデヂタルオーディオでは仇に・・・・)音響特性で、特にクラッシックなどを再生すると、感動的な音を奏でていたモンだが、なかなか理論と実際は伴わず、Techinics以外のSONYなどのメーカーは、早々に平面スピーカーから撤退してしまった。
果して、
「HVT(Horizontal-Vertical Transforming)方式」は生残れるのか?それとも・・・
今回、サテライトスピーカーという限られたニーズでリリースされたが、いやいや、サテライトスピーカーの需要だけで終わらせるのは勿体無い技術だ。
この技術を、どう展開して花開かせるのか?ある意味パイオニアの未来にも関わるような気がするのだが・・・
大いにこの先を見てみたと思う技術なのだ。
サテライトスピーカー、TS-STH1000 ↓
Posted at 2010/02/08 03:09:06 | |
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