
セドリック、グロリアと言えば、色々な思いが交錯するクルマだ。
まぁ中には、某刑事番組で飛んだり、燃えたり・・・するシーンを盛んに思い出してしまう!?という御仁も居られるだろう。
僕的にもたくさんの思い出があって、仮面ライダーで活躍!?した230や縦目のグロリア、タクシーでえらく御世話になったコーク・ボトルラインの330、そうそう、突然直線基調になって爆発的に売れた430などなどがあろう。
逆転 クラウンを打ち破った唯一のセドリックとは・・
https://minkara.carview.co.jp/userid/124785/blog/2374795/
セドリック/グロリア430編(カーエレクトロニクスの老舗…)
http://u14sss22ltd.fc2web.com/430cedric.html
たくさんの歴史の中で、エポックメイキングなのといえば、初めてVバンク・エンヂンを載せたY31や、ピニンファリナがデザインした二代目にあたる130でもなくY32では無いかと思うのだ。
それは何故かと言えば、それまでの国産高級車と言われる車種たちが苦手としていた、動力性能や操縦性という点、そして何よりボディ剛性という点で、初めて欧州車とハナシができる様になったと思うからである。
無論Y31のグランツゥーリスモも、その素質は十二分にあるが、その素養をさらに進化させてという点でY32の存在感は光るのではないかと思うのだ。
デザインだって、直線を生かしながら、緊張感のある面で構成されていて、特に側面に写り込む陰影の美しさは歴代きっての美しさだと思う。さらに、初期型のバックランプをテールランプと分割したテール・デザインはシンプルでありながら存在感があって好きなデザインだ。
動力性能も、過給器付きのVG30DETのパフォーマンスは劇的だったし、操縦性もHICAS付きのマルチリンクのモデルなんてデカイ図体なのにビックリするほどクイックだった。
(ブロアム系は、旧態依然のブカブカだったが・・・閑話休題)
意外に知られていないのは3Lモデルに採用された「油圧ブレーキ・ブースター」は、ガツ!としたフィーリングが楽しめ、ブレーキってこんなにカチって固いんだ・・・と感心したもんである。
いまとなっては・・なんだが、ボディ剛性も当時、初めて乗った時は、国産車もこんなにシッカリしたボディができるんだと思ったのも事実。
確かに日産車の悪しき伝統である、フロアーが何かの拍子に「ブルブル」と振動するクセはあったが、ドアを閉めた時、路面の凹凸を越えた時、シッカリしてるなぁと感心した。
そうそう・・・当時の日産の説明で、ボディ解析技術の進歩で、それまで、どんどんデカク、幅広くなってきていた「サイドシル」が、「サイドシル」を巨大化しなくてもイイという事で、このY32ではビックリするくらい平らで、乗り降りがし易いと何度もドアを開け閉めして確認したのも懐かしい思い出である。
多くの人が丸目四灯のグランツを支持したが、僕は他に似たようなデザインの無い、ブロアム系の巨大なヘッドランプのデザインも好きであった事を告白せねばならないだろう。
Y32からは、結局キープコンセプトだったY33も、確かに技術的な進化は感じられるが、いかんせんエクステリアが少々肥満気味になった事は残念だったし、最後のY34はポルシェ・デザインが際立ってよかったが、フロント部のデザインがイマヒトツ好きになれず躊躇しているうちに、セドリック、グロリアというブランドが無くなってしまい、非常に残念に思った事を思い出す。
さらに・・・日産伝統の「赤」ともいう「ラズベリーレッド」が密かに似合っていたという事からも、僕の中に今でも印象深く想い出すモデル・・・それがY32だったと思うのだ。
Posted at 2009/02/07 18:24:22 | |
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